名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

腹の立つマナーの悪さ

2014-01-31 21:26:46 | Weblog
2014.1.31(金)
30前後の夫婦らしき二人に続いてバスから降りた。同じ方向らしいので後をつく格好になったが、女が突然、手に持っていた大きなごみを街路樹の根元に放った。エッと思ったが、続いてすぐに次の街路樹の根元にまたまたごみを放った。男は知らん顔である。ここで、思わず「何をするんだ!」「社会常識をわきまえろ」と叫んでしまった。
このとき、女は一瞬、気のせいかもしれないが、気恥ずかしいような表情をしたがそ知らぬ顔をしていた。連れの男も一瞬、「何だこの男」はという表情をしたがそのまま歩いている。
腹が立つが、そのまま彼らを通り越してしまった。そして後悔した。いやみだが、彼女が捨てたごみを拾って持ってくればよかったのかもしれない。その方が捨てたことを悔いるかもしれない。
 女の相棒は屈強な男だ。なんだ!このじじい!!とでも言って殴られなかったことは幸いだったかもしれない。
 やはり、よくよく考えれば軽率な言動だった。

 電車やバスには必ず優先席というのがある。障害者、妊婦、高齢者等への配慮から設けられたものである。この席に、他の席が空いているにもかかわらず堂々と座っている若者がいる。それらしき人がいない時は座っていても構わない。しかし、乗車してきた時にはそれなりの配慮をしてしかるべきなのに、知らん振りをしている。
 さらにこの優先席には、携帯電話の電源は切ってほしいと大抵注意書きがある。しかし、そんなことどこ吹く風、気遣いのない連中は平気で一心不乱にスマホに熱中している。 こうした光景も腹が立つ。
 杖をついた老人が乗り込んできた時に、さっと立って席を譲る若者も時には見る。実にさわやかな光景である。こういう光景にお目にかかりにくくなった世情になんとも淋しさを禁じえない。

 病時保育を手がけるNPO法人「フローレンス」代表の駒崎弘樹氏がツイートで<年末年始の帰省時、新幹線で子どもが泣いてて、隣の席の女性が「うるせーな」、って言いながら舌打ちしたんだけど、そういう人は新幹線自由席じゃなくて、車で移動すべきだ>と言ったことに対して、元ライブドア社長の堀江貴文氏が立て続けにツィートを続けた。<(泣いている子がいたら)舌打ちくらいいいんじゃないかと思ったりする> <(アメリカでは子どもに睡眠薬を使うという声に)そうすりゃいいのにね> <(子どもを泣かせるのは)保護者の責任だと思うぜ>……。
 これに対して、ある人は<大多数の親はビクビクしながら公共交通機関に乗っている。子供の声をノイズとしか思わない社会のほうこそ、おかしいのではと思います> (週刊誌AERA 2014.2.3号)。
 ホントにそう思う。

緑区地域包括支援センター主催 認知症講演会開催

2014-01-30 17:36:17 | Weblog
2014.1.30(木)
 平成18年だったか介護保険法の改正で、市町村に地域包括支援センターという組織をつくることが定められた。
 介護は医療と連携し、行政と地域が一体となって包括的なケアを行っていくという方針の下に、原則人口2万人に1か所の割合で設置するというものであった。小さな自治体はともかく、大都市では2万人に1か所では数が多くなりすぎるので、名古屋市は各区原則2か所、合計29か所で出発した。
 その地域包括支援センターには、地域包括ケア推進会議の設置も義務付けられた。管内の3師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)、民生委員、老人クラブ、介護保険事業者、福祉関係NPO、社会福祉協議会、保健所、区福祉課らで構成している。
 今日はその地域包括ケア推進会議の主催による認知症にかかる各種イベントが、緑文化小劇場及び隣接するスーパーの一部を使って開催された。
 今日に限って朝から雨が降り,寒々とした1日であったが、10時から始まった認知症相談コーナーや、各種の検査・測定には長蛇の列ができて苦情が出るほどの賑わいとなった。
 さらに、午後2時からの認知症サポーターによるミニコミック劇と国立長寿医療研究センターの医師による講演会には、450人の定員席が溢れ、ロビーや別室でのテレビ聴講となる賑わいであった。
 認知症に関する緑区民の関心の高さを表しているものでる。包括支援センターの取り組みや国立長寿医療研究センターによる区内全高齢者への認知症調査の実施などが反映したものと思われる。結構なことである。今日のイベントに神奈川県の行政関係者がわざわざ視察に訪れたとのことも驚きである。

楽天・田中将大投手が米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキース入団

2014-01-26 14:56:25 | Weblog
2014.1.26(日)
 先週、楽天の田中将大(25)が米大リーグのニューヨーク・ヤンキースへ移籍することが決まったことはスポーツ界の大ニュースであった。
 特にその契約金の大きさに日本国中が仰天した。なんと7年で1億5500万ドル、日本円では約162億円というから驚かないほうがおかしいというほかない。
その田中将大投手の背番号が24日(日本時間25日)、「19」に決まったと球団が発表した。ヤ軍の19番は過去にメジャー通算236勝を挙げ、殿堂入りしているホワイティ・フォード投手や通算252セーブのデーブ・
リゲッティ投手らがつけていたものだという。
 この番号が田中投手にとって良いものなのかどうかは知らないが、球団側にしてみれば田中に気を使った上での決定に違いない。それほど田中の入団に期待しており、他のどこの球団にも渡さないぞという意思の現れでもあるのではないか。
 それにしてもこの移籍金の巨大さは全く異常である。これでは優勝を金で買うと言われても仕方ない(もっとも選手が期待した通りの成績を残すことが前提だが)。
 これだけ巨額な契約金を示されると、さすがの田中投手もその責任の重大さに喜んでばかりいられないのではないだろうか。余計なお節介だが、田中投手にしてみれば、大リーグで投げて強打者を打ち取ることが夢であり、金は二の次のはずだからだ。
 もう一つの疑問は、なぜ日本の選手はそんなに大リーグに行きたがるのであろうか、ということである。
 言葉も不自由なところへ、身一つで出かけて、うまくいって当たり前、そうでなければ、日本での名誉ある成績も吹っ飛んでしまう。ここ数年そんな選手が一杯いる・田中投手だってそうしたリスクがないとはいえない。ファンの本音はしっかり日本のチームで頑張って欲しいという気持ちの方が強いのだが、建前上は許してしまう。
 なんとなくもやもやとした気持ちの中で、結局田中投手はニューヨーク・ヤンキースへ出かける。健闘を祈るだけである。



名古屋大空襲が漫画雑誌「BE・LOVE」に登場

2014-01-22 22:13:35 | Weblog
2014.1.22(水)
 今日の中日新聞夕刊社会面のトップ記事に次の記事が載った
「第二次世界大戦末期の名古屋を舞台に、戦争の惨状や人々の暮らしぶりを描く漫画「あとかたの街」の連載が、講談社の女性向け漫画誌「BE・LOVE」で始まった。」
 この漫画の原作者は、名古屋市出身の女性漫画家おざわゆきさん(49)である。父のシベリア抑留体験を描いたノンフィクションで文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した。
 この連載に当たって、筆者は昨年春頃からおざわゆきさんと講談社の編集者からたびたび取材を受け、また戦争体験者の紹介もした。おざわさん自身も、「名古屋大空襲を体験した母から聞いた話を作品にしたい」との強い思いから熱心に取材された。何人もの戦争体験者を取材し、またピースあいちの行事にも参加していただいた。
 物語は、4人姉妹の2女・木村あいを主人公に、名古屋大空襲の戦火の中で生き抜くあいを描いていくというものである。
 取材を受けた戦争体験者のYさんは「名古屋大空襲を全国の人に知ってもらえればありがたい。漫画という形になれば、より幅広い人が平和について考えるきっかけになるのでは」と語っている。
 「BE・LOVE」という雑誌は20~30代の女性向けの雑誌だそうだが、我々にはこうした雑誌については全くの門外漢で、その存在すら知らなかった。今の若い女性はこうした漫画雑誌を読んでいることを初めて知った。こういう雑誌に名古屋大空襲をテーマにしたマンガが掲載されることは、ひたすら右傾化する政治の流れに目を向けさせる(小さいながらも)きっかけになるのかもしれない。


名護市長選 辺野古反対の稲嶺氏再選

2014-01-20 13:19:05 | Weblog
2014.1.20(月)
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設が最大の争点となった名護市長選挙が昨日(19日)行われ、移設反対を訴えていた現職の稲嶺進氏(68)が、推進を掲げた新人の前県議末松文信氏(65)を破り、再選された。
 投票率は 76.71%(前回76.96%)
  稲嶺 進 19,839票 無現2 (推薦 共、生活、社民、沖)
  末松文信 15,684票 無新  (推薦 自)
 昨年末の仲井真弘多知事による埋め立て承認を受けた政府の移設推進方針は地元の同意を得られず、この先大きな暗雲となってきた。
 稲嶺氏は当選直後、記者団に「新しい基地は誰も望んでいないし絶対に許さない。埋め立てが前提の協議や手続きはすべて断る」と強調した。
 仲井真知事が埋め立てを承認した後での選挙であり、この市長選は知事の承認と移設の是非を問う事実上の住民投票の意味合いが濃いものとなった。結果は、沖縄に新たな基地はいらないという市民の意思が示された。
 それにもかかわらず政府は、「移設は既定方針どおり進める」としているが、これは民意より日米関係を重視する安倍政権の性格を如実に表している。
 名護市民は移設と引き換えに、政府が毎年3千億円を超える振興策を約束したことに「沖縄はカネにつられて基地を受け入れると思われてしまった」と反発を大きくしてしまったことは政府にとって誤算であった。
 こうした結果に対して政府や自民党は、普天間の移設は政府の仕事であって名護市の役割は小さいとして、前記の通り移設推進を堅持するとの姿勢を強調している。
 しかしそれでも、現時点で9年を見込む工期が見直しに追い込まれる可能性は大きく、辺野古移設は引き続き難航必至である。沖縄へのこれ以上の負担を押し付けてはならないという神の啓示ではないか。

宇都宮行

2014-01-17 21:24:39 | Weblog
2014.1.17(金)
 二女の姉が昨年9月末に、宇都宮から名古屋に転居してきたことはこのブログでも書いた(2013.9.28付け)。
 姉は分譲マンションに住んでいたので、引っ越すまでに処分することで不動産業者と折衝していたが、なかなか買い手がつかず、結局年を越した。価格でギリギリまで下げた結果、やっと昨年末になって買い手が見つかったらしい。
 その建物の買主への引渡しのために、昨日から宇都宮へ行っていた。姉は、最近とみに体調が思わしくなく、最初は筆者が付き添いの形で行くはずであったが、結局筆者に代理人として頼まざるを得なくなったという訳である。名古屋から宇都宮までは、新幹線を使って自宅から4時間強は要するから結構遠い。
 物件の引渡しは、買い手がT銀行の職員だったいうこともあったのか、宇都宮市のT支店で行った。権利証の引渡しと価格の受け入れや、その他諸手続きなど2時間程度で儀式は終えた。この引渡し式には宇都宮での姉の永年の友人であるHさんが付き添ってくれた。Hさんとは姉の引越しの時にお会いしているので、この儀式での唯一の顔見知りであった。相手は買い手本人、取り扱った不動産屋、諸手続きを行う行政書士、買い手に融資するT銀行の社員など初対面の人たちばかりであるので、Hさんは居ていただけるだけでありがたかった。
 この日は東京・上野のビジネスホテルに泊まって、今朝、上野公園内にある国立西洋美術館で開催中の「19世紀フランス風景画の革新、クロード・モネ展」を観覧して午後には帰宅した。

原発ゼロを掲げて細川氏、東京都知事選に出馬

2014-01-14 22:27:39 | Weblog
2014.1.14(火)
 猪瀬直樹知事が昨年12月に辞任したことに伴い、1月23日告示、2月9日投開票の東京都知事選の誰が立候補するか注目されていたが、今日、元総理の細川護煕氏が立候補を表明して、ほぼ出揃った。
 細川氏は今日、都内のホテルで小泉純一郎元首相と会談し、「都知事選に立候補する決断をした」と表明した。
 小泉氏は「細川さんの決意に心から敬意を表したい。喜んで、積極的に当選のため頑張る」と述べたという。
 小泉氏は都知事選の位置付けに関し、「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと、原発なくして日本は発展できないというグループの争いだ」と指摘した上で、「安倍首相が原発ゼロの方針を決めれば、(誰も)反対できない」と述べていた。
 細川氏は政党の推薦を受けない無所属で出馬する意向だが、民主党は早くも「勝手連」として実質支援するとしている。
 都知事選にはこれまで元厚生労働相の舛添要一氏(65)、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)らが出馬する意向であるが、細川・小泉連合の出馬によってにわかに原発が知事選の大きな争点になってきた。
 これには、東京といえども一地方の選挙であり、本来国策である原発が地方選挙の争点になりうるのか、課題山積の首都東京に原発という一事案だけで戦うことが正しいのかといった批判が出てもいる。
 しかし、東京都知事選挙が面白くなってきたことは事実である。

イルミナートフィルハーモニーを聴く

2014-01-11 22:04:50 | Weblog
2014.1.11(土)
 愛知県芸術劇場コンサートホールの宣伝チラシに聞きなれないイルミナートフィルハーモニーによる演奏会があるとあったので、前売券を手に入れておいたが、その演奏会が今日の午後、同ホールであった。
チラシによると、受賞歴を多く持つ優秀なソリスト達と、国内外の室内楽グループやオーケストラ首席経験者などの奏者で結成され、「客席と共に創る」「教育プログラム」「グローバルな活動」を軸に置く、国籍や国境なき新しいスタイルのオーケストラであるという。指揮者には西本智実、グレブ・ニキティン、辻博之が就任している。
 管弦楽曲の他、オペラ、バレエなど、様々なエンターテインメントに柔軟に対応できることも特色のひとつとし、様々な分野とのコラボレーションにも力を入れている。各パートに実力者が揃い、オーケストラの中でも屈指の存在と自賛している。
 2012年7月、新国立劇場での「バレエ・アステラス2012」でデビュ-。以後、音楽とバレエの融合、和楽器との共演など特異な活動を展開しているという。
 今日の演奏は、西本智美の指揮により、ヨハン・シュトラウスの「皇帝円舞曲」と「美しく青きドナウ」、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」、ドヴォルザークの「新世界より」のなじみの4曲。
 西村氏の軽快でスマートな指揮ぶりはなかなか魅力的であリ、楽器も十分に鳴らして楽しませてくれた。ただ、ホルンが昔のオケのように時々音を崩したりするのはいただけない。
 2月には西本智美プロデュースによる「蝶々夫人」を京都南座で上演するなど意欲的な取り組みがあるという。今後の活躍に期待したい。


普天間の無条件返還を主張する外国の識者達

2014-01-08 22:44:05 | Weblog
2014.1.8(水)
 昨年暮、沖縄県知事が米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への移転を、事実上承認したが、米国を中心とする海外の有識者や文化人ら29人が新年の7日、この移設計画に反対する声明を発表したとメディアが伝えている。
 反対声明を出した主な識者は、映画監督のオリバー・ストーン氏、英国・北アイルランドのノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイア氏、米国の歴史学者のジョン・ダワー氏、米映画監督のマイケル・ムーア氏らで、声明は「沖縄県内の新基地建設に反対し、平和と尊厳、人権と環境保護のために闘う沖縄の人々を支持する」と表明して、普天間飛行場を即時・無条件で沖縄に返還すべきだと訴えている。
 また辺野古移設については「人間と環境を犠牲にして沖縄の軍事植民地状態を深化し、拡大させる」と批判している。
 さらに、米兵による犯罪や米軍機の騒音、環境汚染によって「戦後ずっと、沖縄の人々は米国の独立宣言が糾弾する『権力の乱用や強奪』に苦しめられ続けている」と指摘。普天間の辺野古移設は「沖縄の人々の苦しみを恒久化させることにもつながる」と非難している(1月8日付け中日新聞夕刊)。
 この記事を読むと、この人たちは日本人よりよほど沖縄の実情を理解していると思える。
 主としてアメリカを中心とする識者の人たちは、日本政府が後生大事にしている日米同盟を、植民地主義そのものだと言っているのである。多くの沖縄の人々はそのことに気がついているが、一方ではカネで心を売り渡している人々も多いのも事実である。どちらがよいかは沖縄の人たちが決めればよいことであるが、真剣にそして真摯に議論して欲しいと願うだけである。

第90回箱根駅伝は東洋大が総合優勝

2014-01-03 15:14:09 | Weblog
2014.1.3(金)
  第90回箱根駅伝は3日、前日2日の往路に続いて復路(神奈川・箱根町~東京・大手町、108・9キロ)の5区間で行われ、往路優勝の東洋大が独走で復路も制し、完全優勝。2年ぶり4度目の総合優勝を勝ち取った。
 タイムは10時間52分51秒。歴代2位の好タイムで、2位駒沢に4分以上の差をつけての圧巻の勝利だった。東洋大の復路のタイムは5時間25分38秒で、復路新記録となった。
 酒井監督は「2位は敗北と同じ。箱根だけは譲れない」と言い続けて箱根駅伝に臨み、選手は「その1秒をけずり出せ」をスローガンに、学生駅伝5大会連続2位の悔しさをぶつけ、出雲、全日本で敗れた駒大に雪辱した。
 出雲選抜、全日本大学対校と合わせた大学駅伝3冠を狙った駒大が2位。昨年総合覇者の日体大が3位、早大が4位に入った。
総合順位は、1位東洋大 2位駒大 3位日体大 4位早大 5位青山学院大 6位明大 7位日大 8位帝京大 9位拓大 10位大東大 11位法大 となった。
7位日大は5年ぶりにシード権を獲得、復路12位の帝京大は昨年4位の意地を見せて8位でゴール。9位には往路6位の貯金が効いて拓大が3年ぶりに来年の出場権を得た。
 最後の枠は、9区11位の大東大がアンカー大西(4年)の激走で法大を抜いて10位に入り、5年ぶりにシード権を獲得した。
 法大はわずか50秒差で涙をのみ、12位の中央学院大も57秒差だった。両校とも来年は予選会から箱根を目指すことになる。
今回のレースでもいくつかのドラマがあった。
昨年、史上初の往路5連覇の野望を断たれた東洋大は最終学年を迎えた設楽兄弟が激走。3区で弟・悠太、5区で兄の啓太主将が区間賞を獲得し、2大会ぶり5度目の往路優勝を果たした。 笑顔でゴールテープを切る兄の設楽啓主将を出迎えたのは、副将を務める弟・設楽悠だった。設楽兄弟が率いる東洋大、2年ぶりの往路制覇。「最後の箱根でゴールテープを切れて、主将らしいことができた」と声を振り絞った兄の横で、弟は「兄弟で同じユニホームで走るのは最後だから良かった」と笑顔を浮かべた。卒業後は別々の実業団に行く2人の演出した、最高のシーンだった。
 往路2区(神奈川・鶴見中継所~戸塚中継所、23・2キロ)で山梨学院大のエノック・オムワンバ(2年)が9・6キロすぎに、右足を引きずりながら倒れ込み、途中棄権となった。その後の診断でオムワンバは右足の疲労骨折したことが分かった。
 前回2区で2位だったオムワンバは、15位でタスキを受け取ると、快調に5人を抜いたが、途中で失速。右足をさかんに気にするようになり、手を膝に当てると崩れ落ちるように路面に倒れた。3区以降の記録は参考記録となった。 それでも懸命に走った選手たちを、上田監督は「よく気持を切り替えた」とねぎらった。山梨学院大の棄権は72回大会(1996年)以来、18年ぶり2度目の悲劇である。

 今年の大会は、怪物柏原選手を欠いた東洋大学が見事返り咲いた大会となった。