名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

「打撃の神様」川上哲治さん死去

2013-10-30 20:43:44 | Weblog
2013.10.30(水)
 現役時代は「打撃の神様」といわれ、戦前、戦後におけるプロ野球会の大スターであった元巨人軍監督の川上哲治さんが10月28日、老衰のため亡くなった。享年93歳であった。
 報道によると、春頃までは元気であったが、転倒して肋骨を骨折して持病の心臓病も悪化し、全身の免疫状態が低下する老衰の症状が進んでいたという。
 我々がまだ子どもであった時代、川上選手は「打撃の神様」どころか「野球の神様」というべき存在であった。野球といえば川上であった。
 1938年に巨人軍に入団して、39年には早くも史上最年少の19歳で首位打者となり、以後1958年に現役を引退するまでの18年間に、最優秀選手(MVP)3度、首位打者5度、本塁打王2度、打点王3度のタイトルを獲得。56年6月には日本球界初の通算2000本安打を達成した。一時期赤いバットを使用していたが、青バットを使用した大下弘選手とともに「赤バットの川上、青バットの大下」は我ら子どもにとってあこがれであり、羨望の的でもあったこことを懐かしく覚えている。背番号16は巨人の永久欠番となっている。
 引退後は1961年に監督に就任、長嶋や王を従えて1974年に監督を退くまでの14年間で優勝11回、日本シリーズも全て制した。特に65年からの9連覇は正に空前絶後の偉業となっている。
 その後、野球解説者などになったが、65年に野球殿堂入りし、92年には文化功労者に選ばれた。
 これでプロ野球界の大御所が天国に上った。強すぎる巨人軍に君臨してドラファンとしては憎い相手ではあったが、野球界の星がまた一つ消えたことは、何の縁もない人だがやはり寂しい気がする。
 
 
 

  

秘密保護法案 国会に提出

2013-10-26 09:53:20 | Weblog
2013.10.26(土)
 防衛や外交に関し、閣僚らが「特定秘密」にしたものを漏らした公務員らに対する罰則を最高で懲役10年に強化することなどを柱にした特定秘密保護法案が25日、閣議決定され、衆院に提出された。これより先、与党の一角である公明党があっさり国会提出に賛成したことが、安倍政権に門戸を開いた。
 法案では、①防衛 ②外交 ③スパイ活動 ④テロ活動の防止―の四分野のうち、政府が「国の安全保障に著しい支障がある」と判断した情報を特定秘密に指定し、これを公務員らが漏えいした場合、罰則を科すというものである。
 最高10年の懲役を科し、漏えいを唆した場合も5年以下の懲役に科す。特定秘密の指定期間は5年と規定しているが、何度でも更新できる。ただし30年を超える場合は内閣の承認が必要となっている。これでは事実上、半永久的に秘密は保護されるのと一緒である。国会議員も罰則の対象となる。さらに情報を知ろうとした市民にも適用され、漏えいのそそのかし、あおりたて、共謀も最高懲役5年と定めている。一方で、「知る権利」に配慮して報道・取材の自由への配慮も明記している(努力規定)。 
 大きな問題は、特定秘密の指定が行政機関の長だけの判断で決められ、第三者のチェックを受けないことである。政府や官僚が不都合な情報を隠したがるのは常にあることだ。
 公務員が秘密を守ることは当然のことであり、そのことはすでに国家公務員法でも規定されている。あえて重罰規定を設けて公務員を威嚇しようとするのは、公表すべき情報までもおさえることになりかねない。
 こんな法案を政府・与党は12月6日までの今国会で成立させようとしている。あわせてこの法案とセットで日本版「国家安全保障会議(NSC)」の創設関連法案も提出されている。
 憲法修正への一里塚の始まりである。


コラムニスト天野祐吉さん死去

2013-10-21 22:41:43 | Weblog
2013.10.21(月)
 広告やテレビ番組の批評で人気のあったコラムニストの天野祐吉さんが20日午前、間質性肺炎のため死去した。享年80歳。
 天野さんは広告会社大手の博報堂などを経て、1079年に創刊した「広告批評」で編集長や発行人を務めた。この雑誌を通じて、商品の宣伝でしかないと考えられていた広告を、批評の対象として位置づけた。
 2005年にNHK放送文化賞を受賞。06~07年には放送倫理・番組向上機構の放送番組委員会委員長も務めた。2002年に松山市立子規記念博物館の館長に就任し、現在は名誉館長となっていた。
 最近では、NHKのラジオ深夜便で隠居大学の隠居役を務めて人気を博していた。
 隠居大学で天野祐吉さんが目指すのは、自由で洒脱(しゃだつ)、遊びの達人だった"江戸のご隠居さん"。「学ぶは遊ぶ」をモットーとする「隠居大学」で、天野さんが毎回1人のゲストと、のんびりおしゃべりを繰り広げる対談である。
 これが結構面白くて、月1回最終日曜日の早朝(午前4時)に目覚めている時には必ず聞いてきた。軽妙な切り口で、結構今日の社会に鋭く切り込んでいた。
 天野祐吉さんは、9月29日早朝の隠居大学では(多分録音ではあるが)元気に出演していた。それが突然の死の報道である。多くの視聴者の琴線に触れていた天野さんの死は、何の縁があるわけではないが、何か寂しい気分である。

名張毒ぶどう酒 再審棄却

2013-10-18 21:18:42 | Weblog
2013.10.18(金)
 名張毒ぶどう酒事件の第七次再審請求特別抗告で、最高裁第一小法廷は、殺人罪などで死刑が確定している奥西勝死刑囚(87)の再審開始を認めなかった昨年5月の名古屋高裁決定を支持し、16日付けで弁護団の特別抗告を棄却する決定をした。
 名張毒ぶどう酒事件とは、1961年3月28日夜、三重県名張市葛尾の公民館で開かれた地元の生活改善グループ「三奈の会」の懇親会で、白ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡、12人が中毒症状になった。奥西死刑囚は「妻、愛人との三角関係を清算するため」「会場で偶然一人になった10分間に、ぶどう酒の王冠を歯で噛んで開け、自宅から用意した竹筒に入れたニッカリンTを混入した」と自白し、殺人容疑で逮捕された。64年の津地裁では無罪、69年の名古屋高裁では逆転死刑。翌73年以来、再審請求が始まり、今日まで続いていた。
 87歳の奥西死刑囚にとっては実にむごい決定である。抗告棄却を受けて弁護団は即座に「第八次請求の準備に入る」と明言したというが、次の結論まで果たして堪えられるのであろうか。
被害を受けた地元住民らは「当たり前の結果が出ただけ」「7回もダメやった。何回やっても同じや」と言っている。
 我々には本当のことは分からない。ジャーナリストの江川紹子さんは「再審は過去の裁判を見直す作業である。判断に過ちがあったかもしれない。見逃された事実があるかもしれない。謙虚な姿勢で証拠を見直し、さまざまな意見に耳を傾けるのでなければ、間違った裁判は正せない。」と言っている。
 安易に再審を認めれば「法的安定性が揺らぐ」との声は根強くあるが、一方で「疑わしきは罰せず」という鉄則からすれば、今回の最高裁決定は「制度保持」の姿勢の表れと見られても仕方ない。 


2013世界食糧デーのチャリティ演奏会に参加

2013-10-16 23:42:41 | Weblog
2013.10.16(水)
 今日、2013年10月16日は世界食糧デーの日である。世界の食料問題を考える日として国連が制定した日で、第20回(1979年)FAO総会の決議に基づき、1981年から世界共通の日として制定された。
 世界の一人一人が協力しあい、最も重要な墓本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものにし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としているという。
 この日をきっかけとして、自分自身の生活を見つめ直し、少しでも世界の人々と共に生きる生き方を実践しようとする人が増やされていくことが「世界食料デー」の願いである。
 国連WFP協会名古屋は、飢餓と貧困の撲滅を使命とするWFP 国連世界食糧計画を支援する 認定NPO法人国連WFPの名古屋支部である。
 名古屋支部は、この事業支援のため毎年チャリティコンサートを行っているが、今年は戦没画学生の絵を展示する長野県の無言館館長窪島誠一郎さんの講演と天満敦子さんのバイオリン演奏という企画である。会場は東別院ホールで満員の聴衆であった。
 窪島さんの話は、若い画学生が戦争に招集され、画家の夢を断たれた何人かの人物を取り上げたものであった。特に恋人同士、あるいは若い夫婦が引き裂かれ、残された妻のその後にも触れ、強い反戦の思いを語られた。
 天満さんは、バッハのアダージョ、マスネのタイースの瞑想曲、山田耕作のこの道、ホルストの惑星からジュピターなどポピュラーな曲10曲を演奏した。バイオリンの巧みな弦さばきで音量豊かに、美しい音色を響かせてくれた。
 先月末、宇都宮から名古屋へ引っ越してきた姉の慰めにと一緒に連れて行ったが、気分が紛れたのか喜んでくれた。

名古屋の真夏日88日で最多更新

2013-10-11 23:05:55 | Weblog
2013.10.11(金)
 東海地方は10月10日、太平洋高気圧に覆われて気温が上昇し、各地で30度以上の真夏日となった(蒲郡と豊田で30.8度、多治見で30.6度)。
 ここ名古屋では午後1時までの最高気温が30.9度となり、今年の真夏日(30度以上)の日数が88日となり、1931年の統計開始以来の年間最多記録を更新した。10月6日に87日となっており、1933年の86日を上回ったばかりであった。
 今年は、人に会えば「暑いですね」があいさつの定番となるほど暑かった。この傾向は全国的なものであり、また長期にわたっていた。8月12日には高知県の四万十市で41.0度というこれまでにない新記録をつくった。
 海水温もいつまでも高い状態が続き、魚の釣れ方が例年と異なっている。今日のニュースでは、広島の牡蠣(かき)が高温で成長が遅れ、水揚げを10日間遅らせたと伝えている。
 高温化は、地球の温暖化の警告と言われるが、過去の記録をよく見ると、80年も前の1933年には真夏日が86日もあったというから、昔も結構暑かったのだ。これはどう説明するのであろうか。

小泉元首相の反原発

2013-10-06 07:07:31 | Weblog
2013.10.6(日)
 今月の1日、名古屋市内で行われた大垣共立銀行主催の講演会で、小泉純一郎元首相が「原発ゼロを実現し、循環型社会を目指すべきだ」と早期の脱原発を訴えた。会場には中部財界の関係者ら2500人が集ったという(中日新聞10月2日付朝刊)。
 さらにそれより前、9月24日、東京・六本木ヒルズで開かれた雑誌「プレジデント」の創刊50周年記念フォーラムでも小泉元首相は「原子力は果たして現在の人間が制御できるのだろうか。私は原発はゼロにすべきだ、しかもできるだけ早く政治はゼロの方針を決断すべきだ。そういう論者に(私は)なっているのです」と語っていた(週刊誌アエラ10月7日号)。
 これらの講演で語られた小泉氏の言葉には、これが自民党の元総理大臣の言葉かと思わず唸ってしまう内容である。
「核のごみの最終処分のあてもなく、原発を進めるのは無責任だ」 「日本人はピンチをチャンスに変える特性がある。今こそ、原発をゼロにして再生可能エネルギーによる循環型社会をつくるという夢に向かって結束できる」
 小泉氏は今年8月、フィンランドの放射性廃棄物の最終処分場である「オンカロ」を視察した。「オンカロ」は地下400メートルの岩盤をくり抜き、高レベル放射性廃棄物が無害になる10万年先まで完全密封するというものだが、小泉氏は「果たして10万年後という途方もない将来まで施設が耐えられるのか、さらにそのころの人類に危険性をどうやって伝えるのか」と疑問を呈し、「ますます原発をゼロにしなくちゃいかんと確信を持った」と語った。そして「原発ゼロは無責任だと言われますが、ごみの捨て場も、その展望もない方がよほど無責任」だと断じた。
 首相当時も何を言い出すか分からない変人とも言われた小泉氏だが、原発に関しては見上げた見識である。
 原発推進の安倍首相にしてみれば、厄介な人がとんでもないことを言うと眉をしかめているに違いない。
 しかし、国民世論の動向をしっかり読み取る嗅覚は小泉氏の得意とするところだ。引退したとはいえ、自分への求心力を高めようとする本能は他を寄せ付けない。

伊勢神宮内宮遷御

2013-10-03 21:55:12 | Weblog
2013.10.3(木)
 伊勢市の伊勢神宮内宮で2日夜、新しい正殿(しょうでん)にご神体をうつす遷御(せんぎょ)が営まれた。8年がかりで社殿などを建て替える式年遷宮の集大成である。
 午後8時前、勅使の「出御(しゅつぎょ)」の声とともに、絹の幕に囲まれたご神体を神職らが現正殿から出し、調度品の神宝を持って動き出す。新しい正殿にご神体が入御(にゅうぎょ)した後の午後8時37分、明かりがともる。
 式年遷宮は690年、持統天皇の時代に始まったとされる。戦国時代の中断や太平洋戦争後の混乱による延期を挟み、今回で62回目となる。今回は安倍晋三首相が参列したが、これは1929年の浜口雄幸首相以来のことで戦後では初めてのことだという。
 内宮と外宮の正殿を始め、66の社殿や鳥居、宇治橋などを替える。714種1576点に上る宝物や調度品も新しくするという。
 今回の総費用は570億円という巨費である。6割を神宮が調達し、残りは寄付で賄う。前回より240億円も上回り、過去最大という。
 ご神体を祭る正殿は20年ごとに東と西の敷地を往復する。今回は東から西へ移る。
 参拝者から向かって右側(東)を「米座(こめざ)」、左側(西)を「金座(かねざ)」と呼ぶ。米座は平和で心豊かな「心の時代」、金座は物欲が強く波乱の「経済の時代」と言われているとか。
 今回は金座への遷御で、改憲など不穏な動きがちらつく。
 内宮は、天照大神を祭るが、天照大神の食をつかさどる豊受大神を祭る外宮の遷御は5日に営まれる。
 それにしてもこの式年遷宮、20年振りとはいえ華々しい報道振りではある。神の国日本の大いなる宣伝の場であり、浮かれてばかりはいられない。




消費税8%へ増税

2013-10-02 06:26:27 | Weblog
2013.10.2(水)
 安倍首相は10月1日夕べ、首相官邸で記者会見し、、2014年4月から予定通り、消費税率を5%から8%に引き上げることを決断したと表明した。
【安倍首相の会見内容】
①2014年4月の消費税増税で、経済再生と財政健全化の両立は可能。国の信認を維持し、社会保障制度を次世代に引き渡すのが内閣の責任。
②東日本大震災の復興財源の確保を前提に、復興特別法人税を1年前倒しで13年度末の廃止を検討。12月中に結論を出す。
③法人税の実効税率引き下げは、国際競争に打ち勝つための真剣に検討する。
④2015年10月の消費税率10%引き上げは判断時期を含め適切に判断する。
【経済対策】
①経済対策は5兆円。1兆円余りの減税措置を含め総額6兆円規模とする。
②設備投資減税や所得拡大促進税制を拡充する。
③低所得者や住宅購入者への給付金制度を創設する。
④東日本大震災の被災地の復興を加速する。
   (中日新聞2日付朝刊から引用)
この消費税率の引き上げは、3%から5%へ引き上げられた1997年以来、
17年ぶりとなる。
 円安で石油や原材料などが値上がりし、電気代も上がる。年金の給付カットも始まる。株が上がったからといって一般家庭には恩恵などない。給与の引き上げも安倍首相が言うようには上がらない。
 しかし国や地方の借金は1000兆円にも及ぶ。これも何とかしなければならない。
 国民の消費意欲は停滞し、アベノミクスによる折角の経済の上昇機運は再び失速して不況に向かうのか、政府の打ち出す経済対策が功を奏して乗り切れるのか先が読めない。