名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

COP10名古屋議定書を採択して閉幕

2010-10-30 19:30:55 | Weblog
2010.10.30(土)
 名古屋国際会議場で開かれていた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)は、29日の最終日、30日の未明まで続いた協議の結果、発展途上国の貴重な生物資源の利用と利益配分を決める『名古屋議定書』と、今後の生態系保護の取り組みとなる新戦略目標(愛知ターゲット)を全会一致で採択し、閉幕した。
 議定書は、先進国が途上国の生物資源を利用する代わりに、途上国に薬品や食品の商品開発による利益を還元。この資金で地球上で最も生態系が多様な熱帯雨林やサンゴ礁などの現象を食い止め、回復させ豊かにするという条約の根幹をなすしくみという。
 一方、愛知ターゲットは、2050年の長期目標に『自然との共生』の実現を掲げ、20年までの短期目標は『生物多様性の損失を食い止めるため、効果的で緊急な行動を行う』としている。
 さらに、地球上の陸域の17%、海域の10%を20年までに自然保護区とする目標も決定した。
 190カ国以上が参加して10月11日から開催されていたCOP10も、先進国と途上国との意見の相違から徹夜の協議が重ねられていたようであるが、なんとか形を整えて終えたといえるのであろう。
しかし、絶滅危惧種が驚くべき早さで増加し、無法に生き物が殺されている現状から本当に一歩でも脱したといえるのであろうか。われわれ一般市民にはなかなか本当のところは分からない。
 こうした国際会議を日本の、名古屋で開催しておきながら、名古屋市天白区の小さな緑地すら守られないこと、愛知県設楽町での「設楽ダム」の建設が強行されようとしていること、名古屋から遠い沖縄では、多くの希少生物が生息する「泡瀬干潟」で埋め立て工事の再開が画策されていることなど、心配なことが絶えない。
 日本の環境大臣も愛知県知事も名古屋市長も、国際会議の晴れ舞台では格好のいいことを言っているが、その裏では生物の多様性は犯され、自然環境は悪化の一途を辿っていることも明かされなければならない。

老人が国を亡ぼす

2010-10-28 18:36:47 | Weblog
2010.10.28(木)
 日本の高齢化の現状は、2008年段階で前期高齢者(65~74歳)が1500万人、後期高齢者(75歳~)が1320万人、計2820万人(対総人口22.1%)とされている。
 45年先の2055年では、前期高齢者1260万人、後期高齢者2390万人、計3650万人(対総人口40%)と厚生労働省が推計している。
 一方で、年少人口(0~14歳)は2008年段階で1720万人であるが、2055年には750万人と半分以下となる。同じく生産人口(15~64歳)も8230万人から2055年には4,600万人まで減少する。
 この数字は見れば見るほど愕然とする。45年先の高齢者人口と生産人口の比は1:1.26である。5人の生産人口で4人の老人の面倒をみなければならない。この数字の持つ意味を高齢者はしっかりと肝に銘じなければならない。
 現在、国民医療費は35兆円を超え、このうち老人医療費だけを見ると15兆円を超える。また介護保険費もいまや7兆円を超え、さらに年金額は莫大である。これらは保険料だけで賄われているわけではなく、巨額の税金が投入されていることはいうまでもない。
 高齢者、つまり老人はこれまで必死に働いて日本の高度成長を支えてきたから、これからは好きなことをして健康に長生きしてくださいと表向き、ちやほやされているが、本当にそんなことでよいのであろうか。
 身の回りの高齢仲間を見てみると、誰も彼もゴルフの話とか写真や絵、川柳、合唱などの趣味、山登り、釣り、海外旅行などなど誠に優雅な人生を謳歌しておいでになる。
 そしてこれを支えているのが生産人口から納付される税金である。
 失業し、病に犯され、明日の食べ物にも窮している人で溢れている現状を見るにつけ、経済的に恵まれ、かつ元気な老人は何をなすべきか。
 老人、高齢者とあまやかされているだけで本当によいのであろうか。良い事のない毎日で、悪い夢を見た。

名古屋男声合唱団 Autumn Concert 2010

2010-10-24 10:15:00 | Weblog
2010.10.24(日)
 昨日(23日)は名古屋男声合唱団が Autumn Concert 2010と題して初の演奏会を行った。
 この合唱団は2004年3月、名大男声合唱団創立50周年を機にそのOBを中心に結成されたものである。団員は定年後の高年齢者が殆んどだが、団員資格はOB以外のメンバーも加えて門戸を広げており、現在約60名ほどの団員を擁している。
 昨日の演奏会は、名古屋男声合唱団を中心に名大男声東京OB合唱団と現役の名古屋大学混声合唱団の応援を得て行ったが、実質は三者のジョイントコンサートのようなものである。
 会場は名古屋大学豊田講堂である。50年ほど前にトヨタ自動車の寄付によって建てられたことを記憶している。主として講演会場や入学式、卒業式などの儀式に使われていたが、最近大幅に内装が改造され音楽会にも利用できるようになった。
 プログラムは、名古屋男声合唱団が第一ステージ「男声合唱のための唱歌メドレー“ふるさとの四季”」と第四ステージ[Forever Young]と題したアラカルト・ステージを受け持ち、名大混声合唱団が、木下牧子作曲の合唱組曲「ティオの夜の旅」を、名大男声東京OB合唱団が「ロシアの響き」と題して「ケルビムの歌」など4曲を歌った。
 演奏は、本家の名古屋男声が練習不足による雑な面を隠しきれなかったが、東京組と混声はきっちりとまとめた演奏で聴かせた。しかし、第四ステージの演出では「赤とんぼ」を三合唱団でステージと客席最後列からのステレオ合唱で聴かせたり、途中には懐かしい「若者たち」を全員で合唱したり、と楽しい雰囲気は十分に聴衆に伝わった。 
 演奏会とは、特に合唱演奏は、上手だったか下手だったかだけではなく、楽しく、心豊かな気分になれたかという観点から見れば、十分合格点に達したと自負しておこう。

名古屋市議会リコールの署名審査1か月の延長か。

2010-10-20 09:01:35 | Weblog
2010.10.20(水)
 河村名古屋市長と市議会の対立をめぐって議会解散のリコールが行われ、その署名が46万5千人分も集まって、リコール成立は確実と見られていた。
 しかし、その署名審査をめぐり市選挙管理委員会が審査期間を、1カ月程度延長することを検討しているとメディアが報道している。
 市選管は24日にも署名審査を終える予定だった。しかし、署名を集めた受任者の名前が記入されていない署名簿が全体の4分の1にあたる約11万人分もあるという。このため、市選管は「あまりに多く、署名者に確認するには時間が必要」として、審査期間を延長するかどうか検討しているという。
 そして審査機関が延長された場合は、受任者欄が空欄だった約11万人分について、署名した場所や署名を集めていた運動員を確認するため、11万人全員に質問文書を郵送することを検討しているともいう。
 受任者欄に受任者の名前が記入していなかったり、請求代表者以外が集めたと判断された署名簿は無効になる。
 もともと杜撰な署名集めではあったが、11万もの不明署名があるとリコール成立も危なくなる。仮に成立したとしても、来年2月の知事選と同時に市議会、市長選といういわゆるトリプル選挙を行おうとしていた河村市長の目論みは時間切れで消える。
 しかし一方で、リコールによる議会選挙ではなく、議会自らが解散に打って出ようとする動きもある。トリプル選挙という河村市長の目くらまし戦法も暗雲が漂ってきた。
 ところで、今朝(20日)の朝刊では、名古屋市の人口が転出超過になったことを報じている。基準となる昨年10月から今年9月で転出が転入を600人上回った。東京や大阪への転出が増えたというのだ。出生数から死亡数を差引いた自然増減は1441人増で、社会減と合計した総人口は841人増でかろうじてマイナスを免れ、2,258,729人となっている。
 河村市長は、日本初の市民税減税実施都市で、人や会社が名古屋へ引っ越して来るといっているが、そんなことで人口など決して増えるものではない。

第6回名古屋大学ホームカミングディに参加

2010-10-17 09:25:48 | Weblog
2010.10.16(土)
 昨日(16日)は名大キャンパスで第6回ホームカミングデイが開かれ、学術講演会など各種の催しがあった。
 そのうちの豊田講堂で開かれた名古屋大学の集い~世界を翔る同窓生~なる催しにオープニングコンサートとして我が合唱団が幕開けの歌を歌った。
 名古屋大学の全学同窓会は世界各地に広がっており、特に東アジア地域の各地に支部が結成されてきている。留学生が国へ帰って、名大同窓生として集まり、それが支部に発展しているようだ。そうした支部の同窓生たちと一昨年ノーベル賞を受賞した益川敏英特別教授とのトークショウも行われた。
 益川教授は『現代社会と科学』と題して講演も行った。
 第2部はフルート奏者の高木綾子さんとバイオリン奏者の吉田恭子さんとのデュオリサイタルが行われた。いずれも実力派の演奏家で、その音色は輝きに満ちており、研ぎ澄まされた美しさで久しぶりに満足できる演奏を楽しむことができた。
 来週の23日にはいよいよ我が合唱団のAutumn Consert 2010がこの豊田講堂で開催される。

チリ落盤事故 作業員33人全員生還

2010-10-15 22:13:48 | Weblog
2010.10.15(金)
 チリの落盤事故で地下700メートルに閉じ込められた作業員33人の救出作業は13日夜(日本時間14日午前)、完了し、事故発生から70日ぶりに全員が地上に生還した。
 33人は病院で検査を受けているが、いずれも重大な疾患はないということで、順次退院の予定という。
 約70日間を暗闇の中で過ごしてきた作業員は、直射日光や強い明かりから目を保護するためサングラスを掛け続けている。また急性肺炎と診断された一人も回復に向かっているという。
 さて、世界の注目を集めたこの出来事に早速、映画化の話が持ち上がっているという。題名はずばり『33人』で、早くも家族らが救出を待つテント村の撮影に入っており、有名俳優の起用の話も出始めている。
 最後に救出されたルイス・ウルスアさん(54)は、リーダーとして作業員を統率、同僚がパニックに陥らないよう強い指導力を発揮し、全員の結束を守ったそうだが、映画の格好の英雄がすでに作られている。
 その他、閉じ込められている間に生まれた愛娘に「エスペランサ(希望)」と名付けた作業員の話や出迎えたのは本妻ではなく愛人だったという話は格好の映画のストーリーである。
 それにしても地球の裏側の出来事がリアルタイムで手に取るように見られるのだから地球は小さくなったものだ。世界中がテレビに釘付けになり、奇蹟の救出劇を喜んだ。


チリ落盤事故、奇蹟の生還始まる!!

2010-10-13 19:57:01 | Weblog
2010.10.13(水)
 南米チリ北部のサンホセ鉱山で8月5日、落盤事故が発生、地下700メートルに作業員33人が閉じ込められるという大事故が発生していた。
 一時は全員死亡したと思われていたが、2週間余りたった8月17日、地中に打ったドリルの先にメッセージが結び付けられているのが見つかり、生存を確認した。この間、作業員らは2日おきに小さじ2杯分のマグロの缶詰などを食べて生き延びていた。
 以後チリ政府は食糧を送り、救出用の3本の縦穴の掘削を進めていたが、10月9日、1本が地下の坑道まで貫通した。
 今日、作業員の救出作業が始まり、69日ぶりに最初の一人が生還したと全世界のメディアが伝えている。地下700メートルの地底からケーブルを引き上げるのに約15分かかり、前後の時間を含めると一人の救出に1時間を要するとされる。33人全員の救出には48時間かかるという。
地下は気温30度、湿度90%というから、まるで蒸し風呂の中にいるようなものだ。こんな状況の中で、69日もよく耐えたものである。
 33人は三つの組に分けられ、緊急事態にも対応できそうなベテラン作業員らから順にカプセルに乗り込み、次に身体が弱っている人たち、頑強な人たちへと順番を決めているという。
 それにしても最悪の環境の中で、一人の落伍者もなくよく耐えたものである。全員の結束力も高いという。全世界が見守る中で奇蹟の生還劇が続く。 
 ケーブルに異常が発生しなければ、全員救助されると思われるが、地下700メートルのこと、最後まで気を抜くことはできない。無事救助されることを願うばかりである。


中国当局、劉暁波氏のノーベル賞授与に猛反発

2010-10-10 17:42:05 | Weblog
2010.10.10(日)
 ノルウエーのノーベル賞委員会は8日、2010年のノーベル平和賞を中国の民主派の作家、劉暁波氏に授与すると決定した。これに対して、中国政府は『(この決定は)平和賞を汚すもの』と激しく反発している。

 劉氏は、1989年の天安門事件では抗議行動を行った学生たちに助言を行ったり、政治改革や人権などを求めた【08憲章】の共同起草者となったりした経緯がある。2009年に、国家政権転覆扇動罪で有罪となり、懲役11年の実刑判決を受け、現在服役中の人でもあるという。
 従って、中国外務省の高官は『劉暁波氏は、中国で懲役刑判決を受けた犯罪者であり、彼の活動はノーベル平和賞の目的と相反するもの』だとし、良好だった中国とノルウエーとの関係が損なわれかねないと批判している。

 劉氏のノーベル平和賞受賞のニュースは世界で大きく報道されているが、中国紙のほとんどは、受賞決定を黙殺するか、外務省の上記の談話を小さく掲載しているのみで、報道規制の表れと見られている。ショートメールが主流の中国の携帯電話やインターネットは規制されているが、今回もショートメールで「劉暁波」文字を送信できない状態となっているとメディアは伝えている。

 ノルウエーのノーベル賞委員会は、世界第二位の経済大国となった中国に対して、政治的意図を持った平和賞をあえて授与するという行為におよんだ訳だが、ノルウエーという国もたいしたものである。中国は大国となった以上、民主的な国家として目覚めよ、という強烈なメッセージを投げたのである。

 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が89年に平和賞を受賞したときも中国政府は猛反発した。ラマ氏は中国政府の敵であり、どこの国もラマ氏を招聘することなど簡単にできない事態が続いている。
 ノーベル賞委員会は昨年、核兵器廃絶を訴えたオバマ米大統領にも平和賞を授与したが、まだ大統領に就任したばかりで何の実績もないオバマ氏に平和賞を授与したのは明らかに政治的意図があったことは間違いない。そのオバマ大統領は今回の決定を歓迎しているという。
 
 だがしかし、中国が民主的な国家として目覚める方向はまだ見えてこない。

あきれる国会議員の品位

2010-10-08 07:05:21 | Weblog
2010.10.8(金)
 第二次菅内閣による国会論戦がいよいよ始まった。今国会では、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件、小沢一郎元民主党代表の強制起訴問題、2010年度の補正予算問題など与野党が激突する難問が山積している。
 そこで、自民党が野党に転落して1年余が過ぎた。自民党としては、与党時代に受けた民主党の厳しい批判の敵とばかり思いっきり背伸びして、民主党を攻め立てている。谷垣総裁など懸命な様子が見えて微笑ましいぐらいだ。
 ところが、谷垣総裁に次いで質問に立った稲田朋美氏の質問の様子をテレビや新聞で見ていると、この人の次元の低さ、品位の低さに唖然とさせられる。まさに国会議員の品格を疑いたくなるものだ。
 稲田氏は質問で、首相を「間抜け」「腰抜け」「ひきょう者内閣」と罵詈雑言をふりまき、こんな品性に欠ける言葉で首相をこき下ろした。国会の場で、こんな言葉が飛び交うなどとても信じられない。
 谷垣総裁に対しては「真摯にお答えしたい」と神妙であった菅首相も、これには思わず「イラ菅」が爆発して「私も野党時代はかなり厳しい言葉を使ったが、これほど汚い言葉は使わなかった」と反撃してしまった。
 この稲田氏のことについては、2008年4月4日付の当ブログで書いたことがあって記憶していた。日中合作のドキュメンタリー映画「靖国」が右翼の妨害にあって各地の映画館で上映中止騒ぎがあったことがある。言ってみれば、稲田氏はこの騒ぎの引き金を引いたような人物である。平成17年のいわゆる郵政選挙で福井1区から当選してきた小泉チルドレンの一人だ。
 この人は弁護士出身だそうだが、こんな言葉遣いを平気でできる人物とは弁護士の品位も落としている。
 自民党もこんな人を総裁に次ぐ二番手の代表質問に立てるのだからさびしい限りだ。貧すれば鈍すとはこのことか。

ノーベル賞 二年ぶりに二人の日本人受賞

2010-10-07 22:34:53 | Weblog
2010.10.7(木)
 2010年のノーベル化学賞は北大の鈴木章名誉教授(80)、米パデュー大学の根岸英一特別教授(75)及び米デラウェア大学のリチャード・ヘック名誉教授(79)の3人に贈られることになった。
 日本人の受賞は、08年に益川敏英京大名誉教授ら4人が受賞して以来、2年ぶりで計18人となった。うち化学賞は7人。 
 受賞理由は「有機化学合成におけるパラジウム触媒を用いたクロスカップリング」というもので、貴金属のパラジウムを使い、効率よく有機化合物を合成することに成功したものという。
このクロスカップリングの用途は、テレビ画面や電卓などの表示に使われる液晶、医薬品ではエイズの治療薬や抗がん剤、血圧降下剤などの人工合成に使われているという。
 われわれ素人にはさっぱり解らないことだが、われわれの身近な分野で広く応用されているものであることは分かる。
 しかし、この発見は30年も前の出来事だそうで、その有用性を認めるのに随分と長くかかったものだ。
 それにしても、鈴木さんも根岸さんもこれまでの受賞者同様たいしたものである。日本人の誇りであり、心から祝福したい。
 ただ、先の受賞者の益川さんは祝福しながらも「数十年前の仕事が評価されたので、現在の日本の研究水準が必ずしも高いということではない」と、この人らしいコメントを発している。