名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

国債格付け引き下げの波紋

2011-01-30 09:17:15 | Weblog
2011.1.30(日)
 米格付け会社スタンダード・アンドプアーズ(S&P)が27日、日本の長期国債の格付けを「ダブルA」から「ダブルAマイナス」に1段階引き下げた発表をした。S&Pはその理由として、日本の財政状況の深刻化と今後の経済成長の見通しの弱さをあげている。格下げは2002年4月以来、8年9カ月ぶりのことだそうである。
 ここで世界の格付けを調べてみると、
AAA 米、英、独、仏、加
AA+ ベルギー、ニュージーランド、
AA スペイン、カタール、スロベニア
AA- 日本、中国、クエート、サウジアラビア、台湾
A+ イタリア、チリ
A 韓国、アイルランド
 これを見ると日本は財政危機が伝えられているスペインを下回り、中国やクエートなどと並んだ。
AA-の格付けは、21段階中で上から4番目であり、何も大騒ぎするほどのことではない。しかし、国債等の債務が23年度末には1000兆円近くに達するとつい最近政府が発表したばかりだ。23年度政府予算案でも税収より国債発行額の方が多いのだから危機的状況であることは間違いない。
 こうした状況から先日のテレビは、アメリカのヘッジファンドの一人が、日本は2~3年後に破綻すると予言していることを伝えていた。
 このS&P社の発表に対して、菅首相が首相官邸で記者団にコメントを求められたとき「そういうことに疎いので、(コメントは)改めてにさせて欲しい」と答えたというのだ。これにはさすがに野党から批判が相次いでいる。「国のリーダーの資質に欠ける」という訳だ。官邸では単なる言葉遣いの問題だと弁明しているが、それにしても菅首相の不用意な発言には驚かされるというかあきれる。
 こんなことで始まったばかりの国会がにぎわしい。衆院解散という怪物が胎動している。 









春の選抜出場校決定-選考枠に疑問??

2011-01-29 10:36:33 | Weblog
2011.1.29(土)
 昨年の参院選での1票の格差が問題で、各地の裁判所で違憲または違憲状態の判決が出ている。
 もちろんそれとは次元の違う話ではあるが昨日、春の選抜高校野球の出場校が決まったと発表された。それによると、全国を10に分けた地区から選ばれた一般選考による出場校は計29校と、困難な状況を克服して頑張っている21世紀枠による出場校3校の合計32校が決定した。
 純真な高校生のスポーツにとやかく言うつもりはないが、出場校を決めているのは大人という点で、率直な疑問を呈してみたい。
 夏の大会は、原則各県1校の出場をめぐって熾烈な戦いを経て決まる。全く明快で疑問の余地はない。
 しかし春の大会は選抜である。この選抜の仕方は秋の大会の成績とか過去の成績など、一定の基準があって決めるのであろうと思うが、詳しいことは知らない。勝負で決めないという点では多少の情実が働いているかもしれない。そのことは問題としない。
 問題は、全国を10に分けた地区から選ばれる出場校の数の格差である。今回の例でみると、東京都は1県(1都)で出場枠は2校、北海道は1県(1道)で1校、近畿は6県で6校の枠がある。一方で、東海は4県で2校、九州は6県で4校、中国は5県で3校、東京都を除く関東は6県で5校の枠などとなっている。このように地区別の出場枠は、47都道府県のうち29校に過ぎないため1県当たり1校というわけにいかないことはやむを得ない。
 この地区別の出場枠は何らかの合理性の下に決められているのであろうが、その基準は知らない。しかし、東京都は1都で2校もの出場枠があるのに、なぜ東海は4県で2校しかないのか説明はされているのであろうか。
 ちなみに出場枠を国勢調査人口(平成17年)で割って、1校当たりの人口を見てみると、北海道560万人、東北480万人、関東600万人、東京都630万人、北信越390万人、東海750万人、近畿420万人、中国260万人、四国200万人、九州370万人となる(数値は10万単位で四捨五入)。
 最高の東海と最低の四国との格差は3.75倍である。
 こういう数字を見ていると東海の愛知県人として何か不公平を感じないではいられない。なぜこんなことを言うかというと、愛知県の人口は1県で730万人である。それにもかかわらず、愛知県代表はいないという寂しい思いからである。要するに今年の愛知県の高校生は野球が弱いということか!!


新燃岳が大噴火

2011-01-28 10:35:15 | Weblog
2011.1.28(金)
 霧島火山というのがある。九州南部の鹿児島・宮崎両県の県境付近に位置する第四紀の火山群の総称だそうである。最高峰が韓国岳(からくにだけ)で、その他高千穂峰など20余りの火山があり、新燃岳は活発な火山の一つという。
 
 その新燃岳が1月19日に小規模噴火を起こしていたが、26日に再び噴火した。この日の午後3時30分頃からの噴火では、噴煙が1500メートルまで上がり、その後気象庁火山灰情報センターの情報によれば、一時7500メートルに達したともいわれた。
 この噴煙の模様はテレビでも放映されたが、全くすさまじいものである。したがってその降灰量も目に余るものがある。降灰量の流れは霧島から南東方向、宮崎市南部から南端の端は志布志湾付近まで広がっているという。
 農場はもとより市街地にも火山灰が数センチも積り、テレビではこぶし大の噴石が無数に落下し、屋根瓦や自動車のガラスを割るなど直撃の恐ろしさを写していた。また、農家ではハウスが破壊されたり、野菜畑が火山灰で埋め尽くされほとんど全滅の状況も見えた。宮崎県の都城市などは昨年4月に牛、豚の口蹄疫騒ぎで疲弊し、大きな打撃を受けたばかりのところへ今回の火山灰の襲来である。農家ばかりでなく、一般市民の日常生活も大きな影響を受ける。心よりお見舞い申しあげる。 
 豪雨、台風、旱魃、豪雪、地震、津波など自然災害は多いが、日本のような火山国では今回のような火山の爆発による災害も恐ろしい。
 愛知、名古屋という地もいつ何時大きな災害に襲われないとも限らないが、このような火山灰の恐れがないだけでも幸せなのかもしれない。 

豊橋でも鳥インフル感染で鶏の大量死発生

2011-01-27 17:33:52 | Weblog
2011.1.27
 養鶏場での鳥インフルの発症は、昨年11月の島根県安来市をはじめ、今年になって宮崎県、鹿児島県に次いで、この地元愛知県豊橋市でも感染例が出た。
 愛知県では今日の未明、詳しい遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザのH5亜型のウイルスを検出したと発表した。県は早速養鶏場の鶏15万羽全部の殺処分を始めた、とメディアが伝えている。すでに宮崎や鹿児島などでは大量の殺処分が行われているが、養鶏場1軒で15万羽の鶏の殺処分をしなければならないというのはなんとも切ない。あとはこれ以上拡大しないことを祈るのみである。
 豊橋では、2年前にもウズラに鳥インフル問題が発生し、160万羽もの大量処分が行われたばかりである。この時はウズラ卵を食べると感染するのではないかという風評被害が立ち、商品の返品や取引の停止などによって農家を悩ませたものである。
 それにしても、養鶏場から半径10キロ圏内では、鶏や卵の移動が制限され、この制限が長引けば大量の卵などはいずれ廃棄しなければならない。悲しいことである。
 専門家は感染源は野鳥だと言っているそうだが、そうだとするとその感染ルートを特定することはできるのであろうか。京都産業大の鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一教授は「豊橋市と宮崎県は気候が温暖で、近くにカモの生息地がある共通点がある。『なぜ、ここばかり』という疑問のヒントかもしれない」と言っている。
 休息地の水辺などでふんを介して感染した別の鳥が死に、その死骸を食べたネズミやハエが換気扇の間などから養鶏場に入り込んで、ウイルスを運ぶことが考えられるという。
 まるで雲を掴むような話ではある。考えればいくらでも可能性はあるであろう。我々素人にはとてもついていけない話しである。我々は鶏肉や鶏卵を暫く食べるのを我慢すればよいが、生産農家の人たちはたまったものではない。本当に気の毒である。これも政治が速やかにきちんと対応すべきことがらであろう。

秋葉原無差別殺傷事件で死刑求刑

2011-01-25 17:41:28 | Weblog
2011.1.25(火)
 東京秋葉原のホコ天で17人が怪我を負い、うち7人が死亡するという凶悪な無差別殺傷事件が起きたのは2年7カ月前のことである。当ブログでも、2008.6.9の記録として書いた。
 一昨日の23日(日)には、中止されていた秋葉原の歩行者天国が2年7ヵ月ぶりに再開されたとメディアが報じていた。
 その事件で殺人罪に問われた加藤智大被告(28)の論告求刑公判がやっと今日25日、東京地裁であった。検察側は「通り魔殺人事件では最大級の被害を生んだ犯罪史上まれに見る凶悪重大犯罪で、命をもって償わせるのが正義だと確信する」と述べ、死刑を求刑した。最高裁が死刑適用の基準とした「永山基準」に照らしても酌量すべき事情はないとした。当然の求刑である。それでもこれからまだ弁護側の最終弁論があり(2月9日)、判決は3月24日とされた。
 この事件は当時の責任能力として、精神疾患があったかどうかで争われたが、逮捕当時、加藤被告は「生活に疲れ、世の中がいやになった。人を殺すために来た。誰でもよかった」などと供述しており、検察の指摘どおり、「完全責任能力を有していたのは明らか」だ。
 死刑の判決があったり、死刑が執行されたりするたびに死刑の是非論が繰り広げられるが、このような身勝手な凶悪犯罪で、犯人も疑いようのない場合などは、死をもって償うということに何の疑問の余地があろう。殺されたものの無念を思えば、善人ぶった死刑廃止論などむしろむなしい。

モンスターに先生反撃!!

2011-01-22 20:59:11 | Weblog
2011.1.22(土)
 埼玉県で先生がモンスターペアレントを提訴したと話題になっている。
 埼玉県行田市立小学校の女性教諭が担任する女児の親から再三嫌がらせを受け不眠症になったとして、両親に500万円を求める訴訟を地裁に起こしたというものである。
 訴えは昨年6月、女児が同じクラスの女児とトラブルになり、教諭が解決のためクラス内で話し合いをしたところ、母親から「相手が悪いのに娘を謝らせようとした」と非難の電話があった。その後何度も連絡帳を通じて非難し続けたというものである。
 一方で、女児の両親は「うちの子が女性教諭や友達にいじめられているのに、学校にモンスターペアレントに仕立て上げられた。こちらが精神的なダメージを被っており、和解はあり得ない」と話しているという。
 これだけの記事では、どちらの言い分が正しいのかは分からない。しかし、保護者の理不尽な学校への言いがかりがモンスターペアレントなどと言われるようになったのには、学校側の苦悩がにじんでいることをうかがわせる。先生を信頼し、子どもを預けるという先生への信頼をなくした今日の風潮を如実に表わしている現象である。
 もちろん保護者が一方的に悪いばかりでなく、先生の能力や対応力不足の場合があることもあろう。しかし、どちらかといえば保護者大事と泣き寝入りしている事例の方がはるかに多いといわれる中、今回のように敢然と立ち向かう先生が現れたことはむしろ良いことだ。
 裁判になった以上、司法がどう裁くかは分からないが、親のエゴやわがままがまかり通ってきた風潮に一石を投じることになった意味は大きい。

愛知県知事選挙いよいよスタート!

2011-01-21 11:06:01 | Weblog
2011.1.21(金)
 愛知県知事選が昨日20日告示された。立候補者は予定されていた新人5人である。
 愛知県知事選挙といえばこれまで主要政党の相乗りが定番で、はじめから当選者が決まっているような選挙が続いていた。それが4年前の選挙では、現職の神田真秋氏と元犬山市長の石田芳弘氏の一騎打ちとなり、民主党と自民党の激突で激しい選挙戦となったことは記憶に新しい。この時は投票率も一気に上がり50%を超えた。
 さて今回の選挙は、60年ぶりに5人の候補者が出揃うという賑やかで、混迷の選挙となった。
民主党は御園慎一郎氏を推薦したのに対し、自民党は本部ではなく愛知県連が推薦する重徳和彦氏を立てた。さらにいつもの通り共産党は土井敏彦氏を推薦した。この姿がこれまでのパターンである。これに自民党から飛び出した渡辺喜美氏率いるみんなの党公認の薬師寺道代氏が参戦し、さらにここに元自民党衆院議員大村秀章氏が自民党を離党して立候補し、今回の選挙をややこしくした。
 これまで自民党候補に相乗りしてきた公明党は、自民県連推薦の重徳氏ではなくなんと大村氏を本部支持とした。
 自民党本部は重徳氏推薦で一本化できず、大村氏を支持する党員に配慮してか結局推薦は見送った。しかし党執行部としては重徳氏を応援する姿勢ではあるようだ。

 こうした中で、24日には名古屋市長選が告示される。こちらはこちらでなんとも複雑な「政局」となっている。2年前に民主党推薦で当選した河村現市長が今度は民主党を離党し、“減税日本”なる政党を立ち上げ、公認か推薦かは不明だが立候補する。そしてこの“減税日本”は知事選挙では元自民党の大村氏を推薦した。要するに、“減税日本”なる政党は大村氏と河村氏がタッグを組んで知事と市長のポストを独り占めしようというわけである。民主党と自民党の離党者が仲良く手を組むというなんとも不思議な組合せである。
 そうはならじと民主党は前回知事選で善戦した現衆院議員の石田氏を担ぎ出した。そしてなんと自民党県連は民主党推薦の石田氏を推薦するというのである。
 面白いというか、わけが分からないというかこれほど興味津々の選挙はないというべきであろう。


阿久根出直し市長選挙-リコール派候補が当選

2011-01-17 11:26:40 | Weblog
2011.1.17(月)
 昨年12月6日付け当ブログで鹿児島県の竹原信一阿久根市長がリコール成立で失職したことを書いた。
 その出直し選挙が昨日(16日)行われた。結果は、リコール運動を進めた市民団体の元役員で新人の養鶏業西平良将氏(37)が、リコールで失職し再立候補していた竹原信一前市長(51)を破り初当選した。
 西平良将氏 8509票   竹原信一氏  7645票   投票率 82.39%
864票の接戦であった。リコールのときの票差が398票であったが、それを再現した僅差である。しかし、僅かな差とはいえ、違法を繰り返す竹原市の強引な市政運営に市民は的確な反応を示したといえる。
 阿久根市の出直し市長選は決着したが、続いて2月20日には市議会解散の是非を問う住民投票が実施される。リコールで集まった票は有権者の半数に近い8768票に達した。市長と同じく議会もリコール成立の可能性が高い。成立すれば今度は市議会議員の選挙が行われる。議会の勢力次第では市政の混乱が収まるかどうかは不透明である。
 阿久根市は人口24000人足らずの小さな市であるが、竹原前市長の際立つ個性が自治を考える機運を作ったことは否定できない。しかし一時の市民の支持を傘に政治手法を誤ると変な方向に行ってしまうということも肝に命ずるべきである。

菅首相の改造内閣-驚きの与謝野氏起用

2011-01-14 13:05:52 | Weblog
2011.1.14(金)
 菅首相は通常国会を前にして第二次改造内閣の骨格を固めたとメディアが報じている。参議院で問責決議を受けた仙石官房長官の続投をめぐってすったもんだのやり取りが続いていたが、結局、菅首相は仙石氏の再起用をあきらめた。同じく問責決議を受けていた馬淵澄夫国交相も辞任することになった。
 今回の内閣改造は、仙石氏を辞めさせなければ平成23年度の当初予算を審議する国会運営が進まないとの思惑から、菅首相としては苦渋の決断の末行われることとなっている。しかし当初予算という重要案件を審議する国会だけに大幅な改造ではなく、いわば問責決議対処のための内閣改造といってよい。
 ところが、この改造内閣の中にとんでもないサプライズがまぎれ込んできた。経済財政担当大臣に立ち上がれ日本の与謝野馨氏が起用されたことである。菅首相は野党の取り込みとして、立ち上がれ日本に誘いをかけたが拒否された経緯がある。結局、与謝野氏の一本釣りによるなんとも不思議な人事である。
 与謝野氏は筋金入りの財政再建論者で知られ、消費税率引き上げの急先鋒でもある。そのことは兎も角、立ち上がれ日本は、与謝野氏らが国防政策や教育のあり方などで自民党に飽き足らないとして立ち上げた最も右よりの政党である。その代表者の一人である与謝野氏を立ち上がれ日本から離党させてまで閣僚として起用するというのだからこれはもう大きなサプライズである。
 菅氏とすれば、野党に顔が利き、経済・財政に精通する与謝野氏を味方につければ、何とか国会を乗り切れるということであろうか。しかし、ここまでする菅首相の狙い・思惑がうまくいくとは思えない。
 自民党や、公明党など野党は早速猛反発している。さらに民主党内部からさえも、かつての自民党の増税論者を取り込んだことに不満の声が上がっている。
 この布陣ではたして難問山積の国会が乗り越えられるのであろうか。衆議院解散の芽が土中に芽生え始めている。 

匿名の寄付、続々!!

2011-01-13 21:20:55 | Weblog
2011.1.13(木)
 プロレス漫画タイガーマスクの主人公「伊達直人」を名乗って、全国の児童養護施設などへ寄付する人が相次いでおり、一種の社会現象となっている。
 昨年末以降、現段階で40都道府県、90か所以上の施設にわたっており、いずれ全都道府県にわたることは間違いない。贈り物は新1年生へのランドセルに始まって鉛筆やノートなどの文具、また現金を定期的に贈っている人もいる。名古屋市南区の施設には20年にわたって毎月、寄付金が届き総額2500万円になったところもあるという。
 今回の善意は、タイガーマスクの伊達直人を名乗ってランドセルをこっそりと施設の前においていくという匿名性が特徴である。東大の玄田有史教授は「寄付者は50代以上の男性が多いとみられる。直接感謝を受けられるのがうれしいのでは。匿名で寄付しているのは、男のダンディズム」と言っている。
 厳しい経済状況の中、閉塞間の漂う社会に一筋の光をあてようという一人の試みが、次から次へとあとに続く人を生み出し、善意の輪を広げた。大きなお金でなくとも、身の丈にあった寄付ならできるという人々の心意気には本当に頭が下がる。