2011.5.26(木)
橋下大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」の府議団が昨日(25日)、君が代を斉唱するときに教職員に起立・斉唱を義務付ける条例案を議長に提出したと今朝のメディアが伝えている。
「大阪維新の会」は先の統一地方選において府議会で単独過半数を占めるという大勝利を収めた。これに酔ったのか、戦前に舞い戻ったようなアナグロニズムを発揮しているとしか言いようのない行為である。
「大阪維新の会」が君が代起立を強制するような条例を作るなどということを公約としていたかどうかは知らないが、橋下知事の言動からすればそうした雰囲気はあったに違いない。不景気や災害が続き、社会が閉塞感に襲われると人々はそれを打開する英雄の出現を期待する。それはワンマンでも独裁でもよい。地獄へ落ちることが分かっていても変化を期待する。
橋下知事は見事にその流れに乗って政治の世界に乗り込んできた。何をいっても民衆は喝采をしてついてくる。先の選挙では、それに便乗した議員が多数誕生した。それが世論だと言わんばかりに。
さて条例案は、「次代を担う子どもが伝統を尊重し、わが国と郷土を愛する意識の高揚に資するとともに、学校での服務規律の厳格化を図る」との目的を掲げ、府内の公立小中高校などの教職員らを対象として、国家国旗法などの趣旨を踏まえ「学校行事で行う国歌斉唱は、起立により斉唱する」と明記した。同じ大阪府下でも私立の学校は規律しなくてもよいらしい。罰則は設けていないらしいが、橋下知事は規律の職務命令を拒否し続けた場合は懲戒免職処分とするといっている。
橋下知事やその子分が何と言おうが勝手であるが、条例で強制することの怖さを知るべきである。思想信条の自由の侵害であり、戦前への逆行である。一人の作られた英雄、人気者に頼ると、いつのまにか批判者は少数となり、さらにはいなくなり、多くの人を巻き込んで破綻する。それが悲惨な戦争へと突き進んだアジア・太平洋戦争の教訓だった筈である。世界には自ら選んだ独裁者に泣かされている国民はいくらでもいるというのに、である。
橋下大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」の府議団が昨日(25日)、君が代を斉唱するときに教職員に起立・斉唱を義務付ける条例案を議長に提出したと今朝のメディアが伝えている。
「大阪維新の会」は先の統一地方選において府議会で単独過半数を占めるという大勝利を収めた。これに酔ったのか、戦前に舞い戻ったようなアナグロニズムを発揮しているとしか言いようのない行為である。
「大阪維新の会」が君が代起立を強制するような条例を作るなどということを公約としていたかどうかは知らないが、橋下知事の言動からすればそうした雰囲気はあったに違いない。不景気や災害が続き、社会が閉塞感に襲われると人々はそれを打開する英雄の出現を期待する。それはワンマンでも独裁でもよい。地獄へ落ちることが分かっていても変化を期待する。
橋下知事は見事にその流れに乗って政治の世界に乗り込んできた。何をいっても民衆は喝采をしてついてくる。先の選挙では、それに便乗した議員が多数誕生した。それが世論だと言わんばかりに。
さて条例案は、「次代を担う子どもが伝統を尊重し、わが国と郷土を愛する意識の高揚に資するとともに、学校での服務規律の厳格化を図る」との目的を掲げ、府内の公立小中高校などの教職員らを対象として、国家国旗法などの趣旨を踏まえ「学校行事で行う国歌斉唱は、起立により斉唱する」と明記した。同じ大阪府下でも私立の学校は規律しなくてもよいらしい。罰則は設けていないらしいが、橋下知事は規律の職務命令を拒否し続けた場合は懲戒免職処分とするといっている。
橋下知事やその子分が何と言おうが勝手であるが、条例で強制することの怖さを知るべきである。思想信条の自由の侵害であり、戦前への逆行である。一人の作られた英雄、人気者に頼ると、いつのまにか批判者は少数となり、さらにはいなくなり、多くの人を巻き込んで破綻する。それが悲惨な戦争へと突き進んだアジア・太平洋戦争の教訓だった筈である。世界には自ら選んだ独裁者に泣かされている国民はいくらでもいるというのに、である。