僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

N のために

2014年10月30日 | 読書

今月から新しく始まった連続ドラマで「Nのために」というのがある。別の日に「すべてがFになる」というドラマも始まった。いずれも第2話まで放映されたが、2つともミステリーで、何となく面白そうなので録画して見ている。でも題名がNやらFやらで、まぎらわしい。「すべてがFのために」なんて具合に、頭の中で2つがごちゃごちゃになる。ま、エラリー・クイーンの「Yの悲劇」や「Wの悲劇」みたいなタイトルなんだけど、それよりは覚えにくいなぁ。


コスパのプールには中高年の女性が多く、テレビドラマの話もよく出るが、先日この話題が出た。1人の女性が「Nのために」はストーリーが難しくて、よくわからないので、見るのをやめた。「すべてはFになる」のほうが面白いので連ドラ予約して見ている…。ということだった。ちなみに、連ドラ予約とはドラマの最終回まで撮っておける機能で、便利な世の中になったものです。(わが家のテレビにはついていませんけど…)


「Nのために」はいきなり殺人事件現場のシーンから始まって、思わず引き込まれる。しかし話が現在の2014年だったり、それから10年前にさかのぼったり(殺人事件があったのは10年前)、さらにその4年前の出来事も描写されたりするので、物覚えの悪い僕などは頭が混乱する。おまけにドラマを見慣れていないので俳優の顔もほとんど知らないし…。ストーリーがよく飲み込めないまま見ている。でも、これからどうなるのか気になるので、プールの女性のように見るのをやめるっていうのもなぁ…というわけで、第2話まで見た。あらすじは…


第1話 http://www.tbs.co.jp/Nnotameni/story/vol1.html
第2話 http://www.tbs.co.jp/Nnotameni/story/vol2.html


…で、明日の金曜日午後10時から第3話が放映されます。


でも、やはり僕には難しい。そこで、原作を読むことにした。著者は最近の売れっ子作家・湊かなえだ。「告白」という、松たか子が主演した映画の原作になった本を読んだことがある。それは期待したほどではなかったけれど、とにかく原作を読んでみたら、複雑なストーリーも人間関係もわかるだろ。(ついでに結末もわかっちゃいますけど、ま、それもやむを得ないか)

 

   


ということで、この8月に出たばかりの文庫本を買い、昨日読み終えたところである。感想をひとことで言うと「とても興味深く読んだけれど、やっぱりむずかしい」ということ。小説の構成も、あの「告白」もそうだったが、ひとつの事件を何人かの登場人物に語らせるというふうになっているので、こちらもドラマ同様、僕が苦手な「立体的な思考力」が求められる。ちなみに、本の裏表紙に書かれている文章は…


超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。なぜ夫妻は死んだのか? それぞれが思いを寄せるNとは誰なのか? 切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。


というものだ。小説を読み終えてからこの文章を読んだ。ふ~む、これは「純愛ミステリー」だったのか。つまり「純愛」というところに物語のカギがあったのか…。僕はテレビドラマ鑑賞の手引きとして「謎解き」の観点だけからこの本を読んだので、そこまで頭が回らなかった(頼りない頭だ)。


とは言っても、いちおう原作を最後まで読んだのだからおよその話の展開はわかった。ただ、原作とドラマがまったく一緒ということはなく、当然、ドラマオリジナルも盛り込まれる。たとえばドラマには、10年前の事件を、退職してからも追い続ける元巡査の三浦友和が出てくるが、原作にはこの人物は出てこない。これは原作自体が難解なので、話をわかりやすくするために登場させたものだろう。それでも、テレビではわからなかったことが、本を読むとよくわかった。おかげで、このあと、ドラマがどう進むのかを楽しめる余裕は出てきた。


この「Nのために」という題名は、ご承知の方も多いと思うが、殺された夫妻も含めて6人の登場人物全ての氏名に「N」がつくことからきている。死んだ野口貴弘(大手総合商社課長で資産家)とその妻・奈央子、血まみれの燭台を手にした西崎真人(彼が犯人とされている)、その場に居合わせた杉下希美(のぞみ→女)と安藤望(のぞみ→男)と成瀬慎司。6人全員にNがつく。


この6人の、お互いの関係が入り混じって、前述の裏表紙の「それぞれが思いを寄せるNとは誰なのか?」という文章に繋がっていくというわけだが、それをじっくり理解するためにも、今後のドラマの展開が楽しみだ。場合によっては、この本をもう一度読み返すかも知れないけれど。


ところで、Nといえば…僕の名前のイニシャルもNである。
それがどうかしたの…? と言われると…
いえ、どうもしませ~ん。

ともあれ、明日夜10時からの第3話が楽しみです。
 

 

 

 


 

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5 コメント

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ドラマ。 (ジン)
2014-10-31 07:41:22
おはようございます。のんさんも「Nのために」録画され、また本も読まれたのですね。私も「Nのために」はテレビ放送されるのがわかってたので先に読んでました。先に読んでテレビを見るとガッカリするかなぁ~と思ったのですがそれなりにうまく再現されていて楽しみのドラマです。配役も合ってると思いますが...私は録画せず見ています。きょう楽しみです。
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読んでから見る (のん)
2014-11-01 08:23:02
おはようございます。
ジンさんは先に本を読まれたんですね。
原作を先に読んでからドラマを見た場合、失望することが多いですが、
ジンさんがおっしゃるように、このドラマは逆に「読んでから見る」ほうが、
楽しめる要素が多いように思います。僕も先に読んでおけばよかったです~

本文にも書きましたが、ドラマでは原作にない三浦友和の役を配置したことで、
事件とそれに関わる4人の男女の関係がわかりやすくなっていますよね。
それに、榮倉奈々という女優さんは、この役柄にピッタリですね。
昨夜は見られなかったので、今日、録画を見ます。楽しみですわ~
返信する
ご無沙汰しています! (ちひろ)
2014-11-01 16:19:02
ご無沙汰しています!
今クールは珍しく全く連ドラを見ていないのですが、
「すべてがFになる」は原作を読んでいたのでちょっと気になりました。
あのシリーズはなんとなく、理系ミステリのはしりってイメージ。
(福山雅治の「ガリレオ」シリーズが理系ミステリの代表だとは思いますが、あれより前に出てる、と思うんですよね、多分)
原作は当時は最先端だったんだと思いますが、
windowsやネットが普及する前の、
ネットやコンピュータの状況的にはかなり古い時期の話なので、
きっと全然違う話になってるんだろうなあ、と思います。
って、ドラマは見てないんだけど(笑)
ちなみにFは…ってネタバレになるから言いませんけど(笑)
私、この話は読んでてすごく難しくて、何度も戻って読み直した覚えがあるんですけど、
ドラマの方はそんなことないんですね。

「Nのために」は窪田正孝くんが出ているので、見ようと思ったのですが、
どうもあらすじ見ると苦手かなーと思ってやめちゃったんですよね…。
でものんさんが読まれたなら、読んでみようかなあ。

つらつらとつまらないことを書きました。
またお邪魔します!
返信する
追伸というか (ちひろ)
2014-11-01 17:02:14
福山雅治の、って書くと福山さんが作者みたいですね…
紛らわしい書き方をしました…。

それと、「すべてがFになる」の1.2話は「冷たい密室と博士たち」をやっていたんですね。
これは、4作品からなるシリーズの2作目に当たります。
(原作的には「すべてがFになる」とは同じシリーズの別の話です)
3話目以降で「すべてがFになる」の方をやるのかな?
確かにそれなら話がわかりやすいかもなーと思いました!
返信する
お久しぶりです (のん)
2014-11-02 06:39:17
ちひろさんは「すべてがFになる」の原作を読んでおられたのですね。せっかくなのに、ドラマを見ておられないのは、ちょっともったいないかな~って感じもしますけど。

でも、この原作、調べたら1996年に何かの賞を受賞したとのことで、20年近く前に出た小説なんですよね。
となると、やっぱりネットやコンピュータ環境は今とはまったく違うし、ドラマも原作とはかなり違ってくるのでしょうね。

それと、前回でまだ第2話だというのに、犀川がすべて謎を解いて解決してしまったので、「え~っ? もうこれで終り?」と不思議な気がしたのですが、「4作品からなるシリーズの2作目」に当たるということであれば、次回はまた別の物語になるわけですね。しかも1~2話は原作は「すべてがFになる」ではなく別の話ということで…

…なるほど。そういうことでしたか。それでナットクしました。来週以降に“ほんまもん”の「すべてがF…」が始まるってことなんでしょうね。
あ、それと、Fとは何のこと…っていうネタバレ、そっと教えてください(笑)。

「Nのために」は理系ミステリーではありませんので、原作もそういう意味での難しさはありませんが、第1章で事件に関わる4人の(警察への)供述があり、そこに嘘が混じっています。第2章から第5章まで、それぞれ一人ひとりの述懐形式で進み、客観記述がない分、小説としてわかりにくいのです。さらに、主人公たちの高校時代やその4年後、さらに10年後の話が交錯するので、これもやはり何度も戻って読み返したりしました。

しかしまぁ、これを読んだおかげで、昨日録画で見た第3話は、登場人物たちのちょっとした言葉の意味もわかったし、あ、これはあれの伏線だな…というのもわかり、筋を読み解きながら、ちょっと余裕を持って楽しむことができました。

ドラマの窪田正孝クンは、榮倉奈々ちゃん同様、とても役にハマっていて好演です。ちひろさんのお気に入りの俳優さんなんですね。じゃぁ、今からすぐ原作を読んで、次の金曜日からドラマを見てください!
…な~んちゃって。

コメント、ありがとうございました。
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