僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

少女に戻る時

2014年04月15日 | 旅行

前回、ディズニーシーで、シェリーメイとの写真撮影に約50分並んだと書いたけれど、むろん大半が子供連れのお客さんだった。しかし僕たちのすぐ前に並んでいた女性は一人だった。ワイワイと会話が飛び交う行列の中で、じっと携帯に目をやりながらひたすら順番が来るのを待っておられた。年齢は50~60歳ぐらいだろうか。左手に携帯を持ち、右手でシェリーメイの縫いぐるみを抱いている。


ようやくその女性の順番が来て、係員が「何名様ですか?」と、すぐ後ろの僕たちをチラリと見ながら言ったが、むろん彼女は「一人です」と答える。係員は「ハイ。こちらへどうぞ」と彼女をシェリーメイが立っている撮影コーナーへ誘導した。同時に、次の番である僕らも中に入れてもらい、カメラマンのすぐ後ろの場所で待機した。その女性は、シェリーメイと抱き合いうポーズをとり、「じゃ、行きますよ~」というカメラマンの合図を受けて、それまでず~っと無表情だったのが、いきなり「どひゃ~ん」とコケてしまいそうな笑顔満面の表情に変わった。これ以上ないという「ニコニコニコ~ッ」と輝く笑顔を見て、僕はその急変ぶりにびっくりしながらも、「な~るほど」となんとなく納得した。


この女性は心からシェリーメイが好きなんだ。一人でディズニーシーへやってきて、シェリーメイの縫いぐるみを抱え、50分かけて並び、そして「本物」のシェリーメイと一緒に写真を撮る瞬間、至福の笑顔が浮かぶ…。


童心に返る、という言葉があるが、この女性はその域をはるかに超えていた。撮影の瞬間、女性は100パーセント少女に戻っていたように見えた。そういう人もいるんだなぁ…ということを知り、そしてそれはとても素敵なことなんだということを感じて、気持が和んだ。


ディズニーには、ひと時、人の心を塗り替えてしまうような世界がありますね。

 

 

 

コメント (2)
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