(前回の続きです)
K医師に書いた手紙は、次のようなものだった。
K先生、これまで大変お世話になり、ありがとうございました。
思えば5年近く前の2007年6月初旬、どうしても不整脈が止まらず、
かかりつけ医から徳〇会病院へ電話をしてもらって、夜の遅い時間に、
そちらへ駆け込みました。その時、当直でおられたのがK先生でした。
そこで適切な治療をしていただき、不整脈がようやく収まりました。
お会いして1年後から、定期的に診ていただくことになりました。
その時からも、さらに3年半の歳月が経ちました。
おかげで、不整脈はめったに出ることがなくなりました。
これもひとえにK先生のおかげであると感謝しています。
今回のご転勤は誠に寂しいことですが、
これだけは仕方ありませんよね。
つきましては、先日、かかりつけ医に替えると申し上げましたが、
妻とも相談して、引き続き徳〇会病院でお願いしたいと考えました。
かかりつけ医への紹介状を拙宅にご送付いただく話になっていましたが、
それは撤回させていただき、今までどおり徳〇会へ通いたいと思っています。
むろん担当の先生は、K先生以外には存じませんので、どなたでも結構です。
次回の検査・診察日の目安は4月下旬頃になりますが、
4月23日からの週が適当ではないか考えています。
曜日は問いませんので、予約をしたいと思うのですが、
どのような形をとらせていただいたらいいのでしょうか。
電話で事務の方にお聞きしようかとも思いましたが、
説明がうまく通じるかどうか不安でしたので、
直接K先生にお手紙を出させていただきました。
お手を煩わせて申し訳ありません。
また、事務の方を通じて私まで連絡するよう指示していただき、
予約の調整方法を教えていただければ幸いです。
以上、よろしくお願い申し上げる次第です。
いろいろとありがとうございました。
どうか、お元気で。
2012年2月〇〇日
K先生へ
〇〇より
自宅住所 〇〇〇
自宅電話番号 〇〇〇
携帯電話番号 〇〇〇
以上のような手紙を送ったら、その数日後、電話があった。
徳〇会病院の事務の女性からだった。
「このたびはKにご丁寧なお手紙ありがとうございました」
と、電話の女性はそう切り出して、予約日を打診してくれた。
そして、次の予約日は4月の23日の10時半からと決まり、
「では、医師のご指名はございますか?」と質問されたので、
「いいえ、どなたでも結構です」と答えた。
「ところで…」
と、僕はK医師がどこの病院へ行ってしまうのか気になっていたので、
「どちらへ行かれることになっているのですか…?」と女性に聞くと、
K医師ご本人は「ええ、まぁ…」と言葉を濁していたのだけれど、
この女性は別にためらうこともなく、明快な口調で、
「八尾の徳〇会病院に転任されるのですよ」と教えてくれた。
八尾の徳〇会病院といえば、比較的新しく建った病院で、
今通っている病院の何倍もありそうな巨大な病院である。
しかも、そこは僕の自宅の近くから出ているバスに乗ると、
そのまま病院近くのバス停まで乗り換えなしで行くことができる。
むしろ今の松原の病院より、楽に行ける場所にあるのだ。
「へぇ~。八尾の徳〇会ですかぁ?」と僕の声は弾んでいた。
「そこならわが家からバス1本で行けます」と言うと、女性は、
「あ、そうですよね、ご住所は〇〇町ですものね」と応じた。
「それじゃあ、僕も八尾の方に替えようかなぁ」と言うと、
「まだ、Kがいつから外来に出るかは決まっていませんので…」
と、女性は「少し時間をみていただいたほうがいいと思いますが」
そう言って、「とりあえず、4月23日にこちらへお越しください」
そのときに、改めてK医師の勤務状況などを尋ねることにした。
女性は最後に、
「この先、八尾に替わられるのでしたら、そちらへの紹介状を、
次の新しい担当医が書いてくれますので…」と言った。
う~ん。4月に新しい医師と会ってすぐに紹介状をお願いするのも、
何となくバツが悪い気もするけれど…
「いえ、そんなことはありませんよ」と女性がフォローしてくれた。
まあ、何といっても同じグループの病院同士だもんね。
では、そうすることに決めよう。
K先生。
僕はどこまでも、あなたの後を追って行きますぜい!