僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

明日で1年 東日本大震災

2012年03月10日 | ニュース・時事

宮城県仙台市に本社を置く新聞社が発行する河北新報という新聞がある。
その河北新報社が出版した「河北新報特別縮刷版」を繰り返し読んでいる。

「東日本大震災 1ヵ月の記録」という題で、地元の人からいただいた本である。


 

 

最初のページを開くと、3月11日の震災当日の「号外」が目に飛び込んでくる。
なにしろ被災地の地元新聞である。  そう思って読むだけでも緊張が高まる。

 
 
   3月11日付の号外。この日から4月11日までの河北新報の記事が、
   200ページ以上にわたって、この縮刷版に掲載されている。

 
ところで、その河北新報に関する話だが、
先の日曜日(3月4日)の夜のテレビドラマで、

明日をあきらめない…がれきの中の新聞社 ~河北新報のいちばん長い日~

というのが、テレビ東京の系列局(大阪は「テレビ大阪」)で放映された。
念のため録画も撮りながら、リアルタイムでそのドラマを見たけれど、
なんだかグズグズした展開で、きびしく差し迫ってくるものがなく、
これが地元新聞社の報道の現場か? と首を傾げたくなった。

実物の「河北新報特別縮刷版」を読んだときには身震いがした。
しかし、ドラマはあまりにもお粗末だった…としか言いようがない。
報道現場の緊迫感というものが、全く伝わってこないのである。

キャストも、報道部長役の渡部篤郎はただ暗いだけの演技だったし、
記者役の小池栄子などは、画面に登場しただけで現実感をそいだ。
僕はドラマの最後まで見ずにチャンネルを変え、後で録画も消去した。

河北新報に思い入れのある自分としては、残念、のひとことに尽きた。

それに比べて、2日後の6日に日テレ系で放映されたドラマ、

3・11 その日、石巻で何が起きたのか ~6枚の壁新聞~

こちらのほうが、はるかに見応えがあった。
石巻の方が被害が甚大だったこともあるが、臨場感に満ちていた。

それでもやはり、ドラマにはドラマの限界がある。
あの現実の過酷さが、じかに伝わってこない。

NHKテレビでは、「NHKスペシャル」で災害の映像を流していた。
無言で流れる映像ほど恐ろしいものはない。そしてそれが現実なのだ。

まだ1年しか経っていないあの未曾有の大災害を、
ドラマで描こうとするところに無理があるのかもしれない。

「災害を忘れないために」という理念を掲げるドラマであっても、
早い時期のドラマ化が、かえって災害を風化させる恐れもある。

 ………………………………………………………………………

去年5月に、宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)地区を歩いた時の衝撃や、
「河北新報特別縮刷版」のページを開いた時の震えは、死ぬまで忘れないだろう。

明日、震災から丸1年を迎える。

言葉では言い表せないけれど、亡くなった方々、行方がわからないままの方々、
そして今も辛い生活を余儀なくされている方々に、少しでも心を寄せたいと思う。

 

 

 

 

 


 

 

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