なんだかなぁ…。
今日の大相撲の千秋楽を見ていて感じたが、これが真の国技と言えるのか?
いや、国技というよりも、それ以前に、まっとうなスポーツと言えるのか?
優勝争いは白鵬、日馬富士、朝青龍のモンゴル3力士だった。
(もう1人、稀勢の里もいたけれど、事実上はこの3人だ)
昨日今日と、熱戦が繰り広げられた末、大関日馬富士が初優勝を遂げた。
見ていても力が入ったし、それそれで、まあ、よかった。
しかし、優勝争いとは全く関係のないところで、怪しげな「戦い」があった。
千代大海、琴光喜、魁皇の「国産」のベテラン3大関である。
彼らは優勝争いに加わるどころか、毎場所、勝ち越すのに精一杯である。
今場所も終わってみれば、この3力士は、そろって8勝7敗だった。
特に千代大海は今場所がカド番だったが、12日目までに5勝7敗となり、残り3日間で1敗したら最後、もうその時点で大関陥落のところまで追い詰められていた。しかも、全身怪我だらけの状態である。
当然、今度こそ負け越して大関から落ちるだろう…と思った。
…なのに、13日目も14日目も勝ち、千秋楽の今日も一方的な相撲で勝って、結局3日間、すべて白星で飾り、8勝7敗と勝ち越したのだった。
千代大海のカド番は、これが13回目だそうである。
13回ものカド番を、すべて勝ち越して大関の座を守ってきたわけだ。
いや、まあ、あっぱれと言おうか、奇奇怪怪と言おうか。
しかしあれだけ足を引きずっているのに、よく3連勝もできたものである。
火事場の馬鹿力、なんていう言葉があるが、そんな単純なものなのか?
いずれにせよ、これでまた彼は来場所から2場所は、大関の地位安泰である。
同じく昨日まで7勝7敗だった琴光喜は、今日、魁皇に勝ってこれも千秋楽に勝ち越しを決めた。
魁皇は、と言えば、千代大海や琴光喜より先に8勝を挙げ、勝ち越しを決めてから、この2人と対戦したわけだけれど、いずれも簡単に負けている。勝ち越してから足を負傷したそうで、11日目から5連敗だった。勝てる見込みがないのであれば、途中休場すべきである。カド番大関に勝ち星を与えるために休場しなかったのではないか…とまで勘ぐりたくなるほどだ。僕は昔から魁皇のファンなのだから、そんなことを思うと、余計に情けないし腹立たしい。
…で、3大関とも、場所が終わってみれば8勝7敗。
まずは、めでたし、めでたし、というところか。
これって、本当に真剣勝負をしているのか…?
相撲だけは、どこまで真剣でどこからが「芸」なのかわからない部分がある。
同じ日の、東京競馬場のオークスでのブエナビスタが勝ったレースは、これぞスポーツ、という醍醐味を見せてくれた。あらゆるスポーツに八百長はないはずである。しかし…大相撲だけは、そう断言できないような展開が多すぎる。
大相撲は、あの品格のカケラもない朝青龍のおかげで、あらゆる面でのレベルが地に落ちてしまったが、それに歯止めがかからないまま、最近は、外国人力士たちばかりの優勝争いの陰に隠れて、日本人大関たちの「互助会活動」も、徐々にあからさまになってきた。3人そろって8勝7敗なんて、確率的に言っても、ほぼあり得ない数字である。どう見ても恣意的なものとしか思えないのである。
優勝争いはモンゴル人力士ばかりだし、日本人の最高位である大関3人はこんなありさまだし…。
大相撲の将来は真っ暗である。子どもの頃からの大相撲ファンであった僕としては、このごろは、つまらないこと甚だしい。せめて、一日でも早く、諸悪の根源である朝青龍を相撲界から追放してくれ~。
…というようなことで、今回のブログは、20日~21日の、鳥羽&伊勢志摩スペイン村の旅のことを書こうと思っていたのに、夕方に大相撲を見て、その話に触れずにはいられなかったので、こんな話題になってしまった。あ~ぁ。
ついでに、新型インフルエンザの話だけれど…
大阪でも、明日の月曜日から学校の休校措置が解かれるという。
結構なことだ。早く街全体を普通の生活に戻さなければならない。
慎重になるに越したことはないが、過剰な反応はもっとよくないと思う。
昨日、僕の知人のタクシー運転手デ・ニーロ君が、ヨーロッパ旅行から帰ってきたお客さんを乗せた話をしてくれた。
そのお客さんは、10日前に日本を出るとき、
「こんなインフルエンザが流行っている時期に外国に出かけるのは危ないよ」
と、いろんな人から忠告されたらしい。それでも強引に旅に出た。
ところが今回、日本へ帰ろうとしたとき、現地の人から、
「こんなときにニッポンへ帰るの? なんという危険なことを!」
と言われたという。 あのなぁ…。