僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

青春18きっぷの旅 仙台へ

2009年04月21日 | 旅行

19日の夜、アナザービートルさんと久しぶりに会った。
お酒を一滴も飲まないアナザービートルさんは、奥さんを乗せて、車で僕の住む街まで来てくれた。

「15年ぶりぐらい…?」
「いや、それ以上と違う…? もう、20年近く会ってないよ」

ずっと年賀状だけの交換だったが、僕がブログをしていることを書いたのがきっかけで、アナザービートルさんがコメントをくれるようになった。そして、久しぶりの再開となった。ブログは、いろんなところで人生を彩ってくれる。

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さて、「青春18きっぷの旅」の続きである。  

2日目は、東京から仙台まで行く。
上野から東北本線に乗ってもいいし、常磐線で行ってもよかった。
東北本線は宇都宮、郡山、福島などを通って仙台へ入る。
常磐線は水戸から日立、いわき、原ノ町など太平洋沿いを走る。

旅の趣旨から行けば、なるべくゆったりと列車に揺られたい。
東北本線はなんとなく混雑している感じがする。
さらに、もうひとつ別の、大きな問題点があった。
東北本線はロングシート車(通勤タイプの車両)が多いということである。

鉄道雑誌にも、
「ロングシート車の多い東北本線は要注意」
という記事が載っていたことがある。
「どういうわけか東北本線は、車両がロングシートが多く、青春18きっぷ愛用者から困惑の目で見られている路線です」…そう書かれていた。

そんなことを思い出し、上野から常磐線を利用することにした。
何となくこちらのほうが、ローカル色が豊かなような気がする。

時刻表を見ると、上野発6時31分の列車に乗ると、8時30分に水戸に着く。
水戸から9時03分発の原ノ町行きに乗ると、12時11分に原ノ町に着く。
原ノ町から12時25分発の仙台行きがある。
今日は3つの列車を乗り継ぐだけで、仙台に着く。
しかも、仙台到着は午後1時43分である。ずいぶん早い到着だ。
どこかで途中下車することも考えたし、仙台から山形方面への仙山線に乗り、芭蕉で有名な山寺へ行って、また仙台へ引き返そうか…とも考えた。しかし、昨日からずっと列車に乗り続けなので、少し街の中も歩きたい、という僕たちの思いもあり、まあそれは仙台に着くまでに、その時の気分で決めたらいい、ということにした。

天気も快晴だし、仙台に着いたらウオーキングをするのも悪くはない、と思った。こういう旅は、その日の計画をいくらでも変更できるので便利だ。

                        

まだひと気の少ない有楽町からラッシュ前の山手線に乗り、上野駅に着いたのが6時20分。常磐線は9番線である。すでに6時31分発の列車が入っていた。

目の前の車両の中に入ろうとしたら…
なんと、座席は通勤型のロングシートである。
「ありゃ~。話が違うがな」
クロスシートだとばかり思っていた。
これなら東北本線のことを、とやかく言えないのではないか。

落胆しつつ、一番前の車両まで歩いて行くと、驚いたことに、その車両だけがクロスシートであった。まだお客がほとんどいなかったので、そこに座ることができた。あ~よかった。しかし、一つの列車にロングシートとクロスシートの車両が混ざっていたとは、全然予想していなかったことである。

列車が上野から発車する頃は、さすがに通勤客で混んできた。
上野から水戸までの間は、ローカルな雰囲気は漂っていない。

月曜日の朝、通勤客で込み合う車内を眺めていると、これからもう通勤をしなくてもいい自分の環境を、何となく不思議に思う。周囲の人たちは、みんな週明けの出勤にキリリっと引き締まった表情をしている。

そうだ、僕はもう退職したのだった。
なんだか、休暇をもらって旅行している気分だったので、大阪へ帰るとまた仕事に出なけりゃ~と、無意識のうちに思っていたのが、自分でも奇妙である。

2時間後、水戸に着く。約30分ほど、待ち時間がある。
その間にサンドイッチを買って食べる。
食事をとるタイミングも、なかなか難しいのである。

水戸発・原ノ町行きは、9時03分から12時11分まで、実に乗車時間が3時間を越す長丁場である。この列車は2両編成だったが、ガラガラに空いていた。
しかし、なんと車両はロングシートであった

でもまあ、どの列車にも、きれいなトイレが必ずついているので、その点は安心して乗っていられる。ただ、ドアは自分でボタンを押して開け、乗り降りする仕掛けになっている。大阪にはないタイプであり、いささか戸惑う。

あちらこちらで桜が咲き誇り、車窓風景を豪奢なものにしてくれていた。
ところが、福島県に入ると、いわき駅から見えた桜を最後に、そこから先は華やかな風景が消えてしまった。う~む、さすがは東北である…とまあ、感心している場合ではないが、今年はこちらの桜の開花も早い、と予想されていただけに、この現実は甚だ残念であった。

原ノ町で仙台行きに乗り換えた。こちらはクロスシートであった。
12時25分に、列車は原ノ町を出た。

この常磐線は、僕が40年前に自転車で走った国道と並行して走っているので、列車の窓から見え隠れするその道路を眺めながら、40年前の20歳の時は、この道を大阪へ向かって走っていたのだなぁという感慨に耽ったりした。

岩沼で東北本線に合流し、予定通り、1時43分、仙台に着いた。
結局僕たちは、仙台の街をウオーキングすることにした。

駅のコインロッカーに荷物を入れて、青葉城跡まで歩いた。
仙台は、自然美と都会美との調和が取れた、本当に美しい街である。

急坂を上り、伊達政宗の像が立っている場所から、仙台の街が一望できた。
晴れているけれど、ぼやーんと霞がかかっていた。それでも、見事な光景が眼下に広がっていた。何組かの観光客が、政宗像や仙台市街を背景に、記念写真を撮っていた。

青葉城跡から市街地に引き返し、お腹が空いたのでガイドブックに乗っていた牛タンの店に入った。時計を見るとまだ3時半で、昼食だか夕食だかわからないが、炭火焼のぶ厚い牛タンに冷えたビールは、何もかも忘れさせてくれるほど美味しかった。

それからまた歩いた。
昨日から1日半、列車に乗りっぱなしだったので、身体を動かすのは気持のいいことだった。大阪を発つときは、こちらは寒いとばかり思っていたが、それどころか、暑いぐらいの陽気だ。

日暮れ時になるとまたお腹が空いてきた。そして今度は「居酒屋」の看板が目に入ったビルに入り、僕はそこで再び  を飲んだ。
妻はさすがに、少し食べただけで「もうお腹いっぱい」と、笑っていた。

 





  
  上野から約2時間で水戸に到着

 

   
    水戸から終点の原ノ町までは3時間以上かかった。
    僕たちが乗ったこの列車は、2両編成だった。

 

   
    この車内は
ロングシートで がっかりしたが、
    ここまでガラガラに空いていると、思い切り のどかな気分になってくる。

 


 

 

コメント (4)
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