僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

青春18きっぷの旅 東京へ

2009年04月19日 | 旅行

 

 





 

5年前に、たまたま書店で、

「定年後、“青春18きっぷ”の旅に出る」

という雑誌を見つけて、買ったことがある(写真)。

「青春18」なんて名称がついているけれど、若者に限らず、誰が使ってもいいことは、言うまでもない。

「ふーむ。定年後なぁ…。ヒマになるしなぁ~」

…それから5年。
僕は、妻と2人で、定年後の青春18きっぷの旅に出たのである。
行く先は、妻がまだ一度も行ったことがない、と言っていた東北。

少し解説をすると、青春18きっぷは1枚が11,500円である。
この1枚が、普通乗車券の5回(5日)分となっている。
つまり、1回(1日)分が、2,300円になるわけだ。

その1回分で、1日中、どこまでも乗り放題なのである。
午前0時00分から午後11時59分までであれば、1回で好きなだけ乗れる。
特別な料金を必要としない普通列車や快速列車ならすべてOKだ。
ただし、急行・特急や新幹線などに乗ろうと思えば、改めて乗車券も購入しなければならない。

さらに、期間が春季、夏季、冬季のみに限定されている。

今回は春季発行の分で、利用期間は3月1日から4月10日まで。
僕たちの旅行は4月5日から9日までだったので、期間ギリギリだった。

 

 

僕たちの青春18きっぷ。朝1番に改札で日付入りスタンプを押してもらう。それで、その日1日が有効となる。僕らは2人だったから切符は計2枚で、毎朝2つずつスタンプが押された。天王寺駅、有楽町駅、仙台駅、盛岡駅、青森駅のスタンプが押されている。


   ……………………………………………………………………………………

4月5日(日)。僕たちの旅行は、東海道本線7時15分大阪発の新快速に乗ったところから始まった。快晴。8時39分に米原着。ここで最初の乗り換え。次の列車は、米原8時46分発の豊橋行きの特別快速だ。

10時48分に豊橋へ着くまで、2時間余り列車に乗ったが、米原から名古屋まで車内は満員で、ずっと立っていた。名古屋に着いてごっそり乗客が降りて、ようやく席に座ることができた。やれやれ。

豊橋を11時06分に出る。
僕の携帯がぶるぶる震えた。
元職場の若い人から、メールが入ってきた。
「北朝鮮のミサイルが発射されたようです」
そ~か。発射されたのか。
「こちらは、豊橋を発射しました」と返事を打つ。

豊橋から約30分後、11時39分に浜松へ着いた。

ここで、改札から出て、浜松駅ビルのメイワンというところに入り、7階の
「うおかっちゃん」という店で、浜松名物のうなぎ丼とビールの昼食。昼から飲むビールの美味しいこと!

再び改札に入り(改札では駅員に切符を見せて出入りする。自動改札は不可)
12時32分発の列車に乗り、13時11分、静岡県の島田駅で降りる。

13時23分に島田駅始発の熱海行き各駅停車に乗る。

天気はいいが、景色はかすんでいる。
本来なら車窓から見えるはずの富士山が、まったく見えない。
しかし、沿線の桜が美しい。車窓の風景も、桜・桜・桜で、心が浮き立つ。
駅では、富士川駅に咲き乱れていた桜が、何とも言えず素晴らしかった。

15時10分、熱海着。

この日最後の列車熱海15時18分発・東京行きの各駅停車に乗り換えた。
東京駅には、17時06分に到着する予定である。

島田~熱海も、この熱海~東京も、ともにロングシート車だった。
つまり、列車の進行方向と並行に、長いシートが設置された通勤タイプの車両である。列車の進行方向と直角に設置されたクロスシートには旅情があるが、
ロングシートでは、あまり「旅をしている!」という気にはなれない。しかも、物を食べたり缶ビールを飲んだりもしにくい。このあたりは、旅行しているというより、移動しているという感じが強い。
最近はどこでも、ロングシート車が多くなってきた。

小田原城がちらりと見え、大磯、平塚、茅ヶ崎、藤沢、戸塚など、箱根駅伝でおなじみの地名を通り過ぎ、16時40分に横浜を通過(といっても駅には停まるが)、東京駅のひとつ手前の新橋で降りて、山手線に乗り換え、有楽町で下車し、その日の宿泊ホテル「銀座モントレ」へ向かった。

モントレの前では、東京でOL生活をしているゴッド姉ちゃんこと、姪のMちゃんが待っていてくれた。

夜は3人で、ホテル近くの店で食事。ビールやら焼酎お湯割やら飲んだけれど、明日以降のこともあるので、アルコールは、ほどほどの量に留めておいたことは言うまでもない(ほんまか…?)

…という初日の行程であった。


大阪から東京まで、JRの営業キロは550キロちょっとである。
普通に乗車券を買えば8,500円かかるところが、青春18切符だと1回(1日)分の2,300円で済む。かなり安い。まあ、いくら安くても、普通列車を乗り継いで東京へ行く人など、今どき、いないだろうけどね~。ともあれ、僕たちは旅行初日、2,300円で東京まで行ったのである。このあとだんだん1日の乗車時間を短くしているので、この日が最もハードな列車スケジュールであった。

結局この日、僕たちは、朝の7時15分から夕方5時過ぎまで、(待ち時間も含めて)10時間程度の普通列車での旅行をしたわけだが、この世界のツワモノは、夜行なども利用して、驚くほど長時間、乗りまくるのだ。実際、僕も25年ほど前に、青春18切符を使い、大阪から青森そして青函連絡船に乗って函館に着くまで、2日間で行ったことがある。

♪やると思えばどこまでやるさ~  …が、できる世界なのである。

ま、そんなことで旅の第1日目は、JRだけで6回乗り換えた。
家を出て最寄の私鉄電車に乗ったのが午前6時07分発だった。
天王寺から青春18切符を使い、大阪環状線に乗って大阪駅まで行った。

その2つの電車も勘定に入れると、この日は合計8回乗り換えた計算になる。

「体力もいるしねぇ、時刻表を見て頭も使うしねぇ。疲れるでしょ」
夜の食事のとき、姪のMちゃんがそう言って、ねぎらってくれた。

明日から、東北地方に入る。
今日は一目散に東京へ来たという感じであるが、明日からは、列車の旅そのものを楽しめる旅になればいいが…

寝る前に時刻表をめくってみた。この時刻表に羅列された細かい数字を、まだ老眼鏡なしで見られるのがありがたい。

よ~し。明日は常磐線で、上野発6時31分発の列車に乗ろう…と決めた。
ホテルから徒歩で有楽町へ、そして山手線で上野まで。それらの時間も考えて、6時前にホテルを出よう。

幸い、今週は日本全国ほとんどすべての地方が「晴れ」の予報である。
幸運の女神も、僕の退職旅行に協力してくれたのだと思いたい。

そういえば、この日送られてきたメールのひとつに、
「いいお天気が続きそうでよかったですね。これも○○さんの、日頃の行いがいいからでしょう」というのがあった。

まあ、これは、お世辞やろな。

 

 

 

 

 


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする