ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第195回」

2016-07-04 |   ビタペクト配布活動
7月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第195回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を14個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2432個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2137部となりました。
 今回で通算211回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2432人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2137家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回はミンスク市(チェルノブイリ原発から約350キロ)から1家族が自分の子ども11人と親戚の子ども3人を引率していました。

 この一家は2014年にもSOS子ども村に滞在しています。そのときの様子はこちらをご覧ください。

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第164回」

 前回の測定結果と今回の測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しています。

父親(チェルノブイリ事故発生時11歳)10ベクレル → 13ベクレル
母親(チェルノブイリ事故発生時15歳)14ベクレル → 17ベクレル
長女(17歳)18ベクレル → 25ベクレル ○
次女(16歳)11ベクレル → 21ベクレル ○
長男(15歳)23ベクレル ○ → 30ベクレル ○ 
次男(14歳)30ベクレル ○ → 19ベクレル ○
三男(13歳)40ベクレル ○ → 27ベクレル ○
三女(12歳)24ベクレル ○ → 24ベクレル ○
四男(10歳)16ベクレル → 29ベクレル ○
五男 (8歳)19ベクレル → 22ベクレル ○ 
六男 (7歳)41ベクレル ○ → 30ベクレル ○
四女 (5歳)33ベクレル ○ → 33ベクレル ○
五女 (3歳) 0ベクレル → 26ベクレル ○ 
姪  (9歳)28ベクレル ○ → 29ベクレル ○
姪 (14歳)20ベクレル ○
姪 (14歳)19ベクレル ○

 9歳の姪はソリゴルスク(チェルノブイリ原発から約230キロ)で、14歳の姪2人はスルーツク(チェルノブイリ原発から約250キロ)で暮らしています。

 前回より数値が減った子どももいますが、全体的に増えてしまい、がっかりするご両親。
 牛乳や肉類は全てミンスク市内のスーパーや市場で購入しているとのこと。
 野菜はスルーツクに住んでいる親戚の畑からもらっています。
 スルーツクに住んでいる姪2人は自分の家で飼っている乳牛の牛乳をいつも飲んでいますが、定期的に検査しているそうです。
 親戚の畑の野菜はだいぶ前に検査をしたら、問題なかったとのことで、それ以降は検査をしていません。スルーツク自体が汚染地域に指定されたことがありません。
 ベリー類は検査済みのものしか食べないようにしているしお肉は必ずゆでてした処理したもの、きのこは室内栽培されているマッシュルームしか食べないそうです。

 ただティーンエイジャーの子どもはそうでもないものの、年少の子どもは牛乳と乳製品が大好きで、毎日かなりの量を摂取しているそうです。
 カルシウムは体にとって大事な栄養素だから、それはいいものの、被爆の原因は牛乳かも・・・と話をしました。
 店で販売されている(つまり検査済み)の牛乳であっても、基準値が1リットル100ベクレル(ベラルーシの基準値です。)では、このように子どもの内部被爆が進んでいくという例だと思います。
 (もっとも、この一家が食べている食品を逐一検査したわけではないので、断言できません。)

  子どもたちには折り紙や折り鶴のプレゼント、着物から作ったスマホケースをプレゼントしました。また日本の踊りも紹介しました。絵葉書には子どもたちの好きな言葉を日本語で書いて渡しました。(「愛」「朝」「友情」「飛行機」などなど。)

画像の説明ですが、私が比較のため2年前の測定結果が印刷された用紙を持って行ったら、子どもたち自身が寄ってきて、前と比べて数値が減ったのか増えたのか知りたがり、年長のお姉さんに一人一人読み上げてもらったところを撮影したものです。
 「やったー放射能減った。」「増えちゃった。」などと一喜一憂する子ども達。
 ベラルーシでよく見かける日常風景ではありませんが、ありえる一コマになっていることに気がつきました。
 日本ではない光景ですね・・・自分の内部被爆量を知っている子ども達。放射能に関心がある子ども達。
 でもやはり子どもであっても、被爆の有無を知らないより知っているほうがいいと感じました。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。