ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月13日。ウクライナ侵攻から233日

2022-10-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月13日。

 国連総会(193カ国)は12日の緊急特別会合で、ウクライナ東・南部4州で強行された「住民投票」とロシアへの「併合」は違法だとして非難する決議を143カ国の賛成多数で採択しました。
 反対はロシア、北朝鮮、ベラルーシ、シリア、ニカラグアの5カ国にとどまり、中国やインドなど35カ国は棄権と表明。残りは投票に参加しませんでした。
 予想通りベラルーシは反対票を入れました。

 ベラルーシの今日のニュースは、国内に十分供給できる量の砂糖があるから、国民は買い占めしないように政府当局が呼びかけ。地方都市のデパートが建物ごとオークションにかけられる。ベラルーシ国内の歴史的建造物、工場などが次々と売却されています。全く売れずに値を下げて何度もオークションを繰り返す物件も。

 ロシア・ベラルーシからEU圏へポーランドとの国境を越えて向かう長距離輸送のトラックが、なかなか越境できず、ベラルーシとの国境地帯で長い行列を作っています。


 ロシア政府が併合したとするヘルソン州の知事に任命され親露派のウラジーミル・サリド氏はメッセージアプリのテレグラムに「ヘルソン州のすべての人々に、希望するならば、ミサイル攻撃から身を守るため、他の州に逃げるよう提案した」と投稿しました。
 ヘルソン州ではロケット弾攻撃が増加しており、民間施設が狙われていると主張。
「われわれヘルソン州の人々は知っている。ロシアが自国民を見捨てないことを」
とロシアに住民の避難の援助を訴えています。
 住民の避難先は2014年にロシアが併合したクリミア半島や、ロシア南部になると州民向けに説明しました。
 自分が住んでいる州を勝手にロシア領にされて、その後、危険だからロシアに非難しましょうと言われるウクライナの人たち・・・。
 知事の呼びかけにどのような判断をするか、個々に委ねられています。親露派やロシア系住民は急いでロシアへ逃げるのではないでしょうか。
 

 ウクライナ軍参謀本部は今日、全土40か所以上を、ロシア軍がミサイルなどで攻撃したと発表しました。


 ロシアのベルゴロド州知事はテレグラムに、
「ウクライナ軍がベルゴロド州を砲撃した。グブキン通りの集合住宅が被害を受けた」
と投稿しました。
 これに対してウクライナ大統領府顧問は、自国軍の関与を否定。ロシア軍がウクライナ第2の都市ハルキウを砲撃しようとしたものの、「何らかの不具合」で失敗したとの見方を示しました。
 これが本当だとすると、今までのベルゴロド州への「ウクライナ軍の」攻撃は、実はロシア軍の失敗だったのかもしれない、と考えたとたん、ため息が出ました。

 同知事によると、砲弾が着弾したのは州都ベルゴロド市近郊クラスノエにある学校の校庭付近。生徒は自宅でオンライン授業を受けており、死傷者はいなかったそうです。幸いでした。
 ベルゴロド州の子どもたちも学校へ通学できるような状態ではないのかもしれません。子どもにはコロナだからと説明しているかもしれません。
 一方で同知事は数日前にも、ウクライナ軍が電力施設を砲撃して一時停電が発生し、約2000人に影響が出たと発表していました。停電になっていたら、オンラインの授業もできないではないですか。

 
 ロシアの独立系メディア「バージニエ・イストーリー」は、ウクライナ侵攻におけるロシア軍の死者や行方不明者、戦闘不能になった負傷者らがあわせて9万人以上にのぼる可能性があると報じました。ロシアの情報機関FSB(連邦保安局)の当局者ら2人からもたらされた情報だとしています。
 2月の侵攻当初に投入されたロシア軍の規模が推定15万人だったことを考えると、半分以上です。
 こんな状態で軍を維持できているのか疑問です。予備役兵を30万人投入するようですが、計画通りうまくいくでしょうか。


 ロシアが正式発表です。チェリャビンスク州から動員された予備役兵5人が死亡しました。同州政府は、遺族に対し「必要なあらゆる支援をしていく」とし、兵士1人につき100万ルーブル(約230万円)の支払いを約束しました。
 同州の動員を監督している議員によると12日に、同州から動員された男性が、訓練所で薬物の「過剰摂取」により死亡したことを明らかにしていました。戦死ではないんですね。訓練所にどんな薬物があったのでしょう?
 今月3日の発表によると、スベルドロフスク州でも動員兵3人が死亡。うち1人は心臓発作で死亡、1人は自殺、もう1人はアルコールによる肝硬変で自宅に帰された後に死亡したとされています。もともと肝臓の病気だったのに、動員されていたのでしょうか。心臓発作が死因というのも、発作が起きる原因が訓練中にあったのか、実は戦死なのか、よく分かりません。


 ベラルーシ外務省の統計によると、今年2月末以降、亡命を求めて自発的にベラルーシに入国したウクライナ人が約58,000人に上ったそうです。