ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月18日。ウクライナ侵攻から238日目

2022-10-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2022年10月18日。
 ベラルーシは落葉が始まりました。

 ベラルーシKGBは、KGB所属部隊の1人が外国へ出国したという一部のテレグラムチャンネルについて、現実にそぐわないと述べ、つまりフェイクニュースであると否定しました。
 
 ロシアのエイスクで起きた戦闘機墜落事故。死者数は15人に増えました。
 25人が入院しており、犠牲者総数は44人に。そのうち9人は子どもだそうです。200人に心理カウンセリングを行っているとも報道されています。
 戦地でもなく、夜に住宅街にある家の中でくつろいでいたら、自分の国の戦闘機が墜落して大火災が発生。それで命を落とすとは・・・結局はロシアがウクライナ侵攻を始めなかったら、この人たちは死ななかったはずです。
 ロシア大統領が非常事態相や保健相らを現地に派遣する一方、自身は向かおうとしませんでした。


 ウクライナ大統領は今日、ロシア軍による10日以降の攻撃で、
「ウクライナ国内にある発電所の30%が破壊され、全土で大規模な停電が起きた。」
とツイッターに投稿しました。ロイター通信などによると、ロシア国防省もエネルギー施設を標的とした攻撃を認めています。今日もキーウでは18日、エネルギー施設が攻撃され少なくとも2人が死亡しました。ジトーミルでは水と電力の供給が遮断され、ハリコフやドニプロでも発電施設などが攻撃を受けています。
 これから気温が下がるので、戦場にいなくてもウクライナの人々の生活は電力不足で厳しくなるでしょう。
 それをロシアは狙っているのでしょうが、回避する方法はないのでしょうか。

 このようにロシアがわざとウクライナのインフラ施設を狙っていると、ウクライナ軍も同じことをロシアに対してすると思います。どちらの国も冬は寒いです。
 またノバカホフカ水力発電所のダムを攻撃する可能性もあります。
 
 10日前にウクライナでの軍事作戦を統括する司令官に任命されたばかりのスロビキン大将は、国営ニュース専門チャンネル「ロシア24」に対し、軍がヘルソンからの民間人退避を準備していると説明しました。
 状況は「非常に厳しい」とし、ウクライナ軍による民間施設の攻撃が「住民の命に対する直接的な脅威となっている」と主張しました。
 肝いりで任命されたばかりの総司令官なのに気弱な発言とも取れます。どうしたのでしょう。


 ロシアはイラン製ドローンで攻撃していますが、それはロシア製の武器や兵器が枯渇しているからだろうといった憶測がされています。
 そこへロシアのメドベージェフ国家安全保障会議副議長は、イスラエルがウクライナへ兵器を提供しようとしていることについて、
「イスラエルはウクライナ政府に武器を供給することを計画しているようだ。非常に無謀な行動だ。両国のすべての関係を破壊するものだ」
と述べました。イスラエル政府は沈黙していますが、おそらく水面下で協議されているのでしょう。
 イスラエルがウクライナに(大統領がユダヤ系でもあり)兵器を提供する可能性は高いのではないでしょうか。ますます戦争のパワーバランスが複雑になってきそうですが。


 キルギス大統領が、隣国タジキスタンとの国境紛争解決のためロシア大統領に介入を要請した。
 タジキスタン大統領が、ロシアに対して属国扱いしないでほしいと演説したのが有名になりましたが、このタイミングでキルギスがロシアに支援要請ですよ。
 ロシアにそんな余力はなさそうです。実はキルギスもロシアから距離を置きたいと考えていて、わざとロシアが困ることを言い出したのではないかと勘ぐってしまいました。


 ロシア国防省は、オデーサ地域のロシア軍が、ウクライナ政府通信センターの宇宙通信ステーションを破壊したと述べました。詳細は不明です。


 世界銀行は17日、ベラルーシ向け融資について、6843万ドルの支払い遅延が発生しているとして主要部門が行った全ての融資を直ちに「不良債権」としたことを明らかにしました。


 ロシアの大統領に近い思想家ドゥーギン氏(娘が爆発された)がミンスクを訪問し、ベラルーシ大統領と会談をしました。
 大統領は同氏こそ、ミンスクを見ただけでベラルーシ全体を理解できる人だと歓迎し、同氏はベラルーシ大統領が長年維持している方向性を支持しており、同大統領の崇拝者だと述べました。
 何だかとても仲の良い友だち同士のようです。


 ベラルーシの国家国境委員会長は今日、ベラルーシとウクライナの間の国境の状況は依然として緊張しており、危険である、と述べました。
「国境警備隊だけがウクライナ側から国境を守っているわけではない。ウクライナ側の警備兵は識別マークなしで歩き回っているため、誰が誰なのかわかりません。」
とも発言しています。
 専門家ではない人(つまり無関係の人)は国境地帯に近づかないほうがいいと助言もしています。
 助言しつつ、兵士なのかよく分からない服装でウクライナ警備兵が国境地帯をうろうろしているので、緊張が高まっていると牽制しています。
 とにかくウクライナ側に問題があって、そのせいでベラルーシ側は迷惑を被っていると言いたげです。
 また国境地帯でもし何か事件などが発生したら、ベラルーシ側はすぐに全てをウクライナのせいにするでしょう。