2021年1月19日。気温はマイナス15度。朝から雪が降っています。
ジェルンジンスク市で自宅のベランダで日本の国旗を掲げていた人が、身柄拘束されました。
日の丸といっしょにリボン(赤と白)と風船(赤と白)をつけておりまた「これは旗ではありません」と書いていたそうですが日の丸は旗ですね。
たぶん「ベラルーシ旧国旗ではないですよ。」と言いたかったのでしょうが、それだと言葉足らずですね。
反政府デモつまり無許可ピケ禁止法により、警察に連行され、二日間取り調べを受けていましたが、一時釈放されました。今日裁判だそうです。おそらく罰金刑になるでしょう。
ちなみに、日本文化情報センターには日の丸は掲揚していません。開所してから一度もしたことがないです。ときどきベラルーシ人から「日本文化情報センターなのに、どうして日の丸を立てたり、掲示もしないの?」と聞かれるのですが、「日本文化情報センターは日本の国立施設ではないからです。」と回答しています。
掲示するならミンスクの市章にしないといけませんね。ミンスク市立児童図書館の一施設ですから。
ベラルーシで日の丸を掲揚しているのは日本大使館だけです。日本大使館が入っている建物の窓から突き出すようにして掲揚していますよ。
そして、今回の件で分かったのは、ベラルーシ国内で日本の国旗を自宅で、しかも人目に付くベランダにぶら下げると、反政府活動をしているということで逮捕され裁判にかけられ、罰金刑になるという事実です。
国際アイスホッケー連盟は、今年のアイスホッケー正解選手権大会の会場をミンスクに決定したのを外しました。そしてベラルーシ政府に対して、今まで会場などの準備をしてきたのが無駄になったので、弁償金を払うことを約束しました。
ミンスクで開催するのは「安全ではない」という判断からだそうです。政治的な意味合いもありますが、コロナウイルス感染拡大がベラルーシで広がっているのに、政府が特に何も対策を取っていないのも、スポンサー企業が下りたり、参加国のボイコットの理由の一つだと思います。
弁償金の額がどれぐらいになるのか分かりませんが、支払われたら、それがまたベラルーシ政府の治安部隊の給料になってしまうかもしれません。
ただ世界選手権大会がミンスクで実施されることによって経済効果があるわけですから、弁償金をもらうほうが多いのか、実施した際の経済効果のほうが多いのか、どうなのだろう?と思います。水面下のやりとりも多いでしょうから、私にはどっちが得なのか計算できません。
お金(経済)のことだけではなく、ベラルーシ政府も面目丸潰れですね。会場はどこに変更になるのか、まだ決定していませんが、いくつか候補が上がっているそうです。
EUの大使がベラルーシ政府に対して、現在留置、拘留されている反政府デモ参加者を早急に解放・釈放するよう求めました。
リトアニア政府は787人のベラルーシ人移民、亡命希望者を受け入れることを決定しました。