電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ウェーバー「序曲集~四手のためのピアノ編曲」を聴く

2014年11月10日 06時04分32秒 | -独奏曲
以前、たまたま購入したナクソス盤(*1)で、ウェーバーの「序曲集~四手のためのピアノ編曲」を聴いています。歌劇「魔弾の射手」序曲や「オベロン」序曲等の、夢幻的で香り高いオーケストラの響きを聴き馴染んでいるものですから、こうした四手のためのピアノによる序曲集には、はじめだいぶ違和感がありました。ところが、聴き慣れると、音楽の骨格があらわになるようで、これはこれでたいへんおもしろい。また、ふだんはあまり馴染みの薄い曲目も集めた選曲もあって、なかなか興味深いCDになっています。例えば「トゥーランドット」序曲などは、もちろんプッチーニの音楽ではありません。

  1. 歌劇「アブ・ハッサン」 J. 106 - 序曲
  2. 歌劇「ペーター・シュモルとその隣人たち」 J. 8 - 序曲
  3. 歌劇「リューベツァール」 J. 44-6 - 序曲
  4. 歌劇「シルヴァーナ」 J. 87 - 序曲
  5. 劇音楽「トゥーランドット」 Op. 37, J. 75 - 序曲
  6. 劇音楽「プレチオーザ」 Op. 78, J. 279 - 序曲
  7. ジャベル序曲 Op. 59, J. 245
  8. 歌劇「魔弾の射手」 J. 277 - 序曲
  9. 歌劇「オイリアンテ」 J. 291 - 序曲
  10. 歌劇「オベロン」 J. 306 - 序曲

歌劇「トゥーランドット」といえば、フィギュア・スケートのバックに流れるように、今ではプッチーニのそれをすぐに思い出しますが、実はウェーバーもこのお話に付随音楽をつけていた(*2)のだそうです。それも、プッチーニのいささか大げさなほどのロマンティックな音楽ではなくて、滑稽味あるいは剽軽な味を持つ音楽です。もともとは、ルソーの音楽辞典からとった中国の音楽を題材にしたものだそうですが、これは西欧が中国を見る目を表したものなのでしょうか。聴き慣れると、ピン・ポン・パンのようなユーモアも感じられるようです。



演奏は、アレクサンダー・パレイ(Alexander Paley)とブライアン・ゼガー(Brian Zeger)の2人で、NAXOS 8.553308 (*3)という型番で1999年に発売されたものだそうです。



いや、本当は独奏曲じゃないのだけれど、他にカテゴリーがないので、とりあえずここに入れておきましょう(^o^)/

(*1):春の陽気に誘われて音楽CDを二枚購入~「電網郊外散歩道」2014年3月
(*2):これはすごい~Wikipediaの「トゥーランドット」解説~「電網郊外散歩道」2006年3月
(*3):NAXOSの本CDの紹介ページ~一部を試聴可


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