電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ワクチン接種後1週間とか2週間とかいう根拠は

2021年07月11日 06時00分27秒 | 健康
土曜日、今度は妻が新型コロナワクチンの2回目の接種日でした。そのため、食事当番は不肖ワタクシがつとめます。明日も食べられるように、夏野菜カレーです。カボチャが美味しい。



ところで、ワクチン接種後、免疫が成立するまで1週間とか2週間とか言われますが、何を根拠にしているのだろうかと不思議でした。審良静男・黒崎知博著『新しい免疫入門』を読んでいるうちに、「免疫記憶」の章に、こんなグラフを見つけました。



横軸は日数で、抗原1に接触した後、免疫により抗体の量が増加しますが、その増加の様子はグラフのとおりで、1週間(7日)ではまだまだ少なく、15日以降にピークに達する模様です。これが1回目のワクチン接種だとすると、最低で2週間たたないと免疫が期待できないことになります。ところが、40日後に再び同じ抗原1に接触したとすると、リンパ節に免疫記憶細胞が残っていますので、急速に増加して抗体の量が圧倒的に増え、ほぼ10日でピークに達します。この時の抗体の量は縦軸で表されていますが、1回目に比べて100倍という多さで、免疫(抗体)は1回目よりもずっと効果的に働くことになります。これが、ワクチン2回接種の根拠で、さらに接種後1週間経過すると充分な免疫効果が期待できる、という意味でしょう。

これに対して、全然別の抗原2に接触したとすると、これはまた振り出しに戻る格好で、同じワクチンの2回接種が求められる根拠でしょう。途上国の中には、某国製のワクチン接種を進めたのに感染が拡大し、ファイザー社やモデルナ社製、あるいはアストラゼネカ社製のワクチンを打ち直しているところもあるのだとか。このグラフを見る限り、それではあまり効果がないのではなかろうか。


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