評価 (3点/5点満点)
老後に頼れる人がおらず、ひとりになれば、「おひとりさま」というポジティブな呼び方とはかけ離れた、厳しい現実と向き合うことを余儀なくされます。
本書では、この厳しい現実に向き合うであろう高齢者を「老後ひとり難民」と呼び、これから「老後ひとり難民」の方たちに起きるであろう様々な問題を解説し、トラブルをできるだけ回避する方法を探ります。
すでにこの問題に直面しかかっている人
これから直面するかもしれない人
「老後ひとり難民」になりそうな親族を持つ人
まず「どんなことが起きうるか」を理解したうえで、最新の情報をもとに現状で取り得る対策を考えましょう。
【my pick-up】
◎1社にすべてを任せず、リスクを分散する
たとえば死後事務については、行政書士や司法書士、弁護士などに依頼して「死後事務委任契約」を結んでおくことが可能です。ただしこの場合、自分が亡くなったときに死後事務を引き受けた人にスムーズに連絡がいくよう準備しておく必要があります。死亡届を出してくれる人がいない場合は、死後事務委任契約を結んだ弁護士等が死亡届の届出人になれるよう、任意後見契約を結んでおくことにもなるでしょう。
また、「身元保証等高齢者サポート事業者」に身元保証と事後事務を依頼する場合、おおむね200~300万円程度はかかるものと考えておいたほうがいいと思います。