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厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2021年41冊目『対比思考』は、〝対比〟を使った思考のスタイルを提案する

2020-12-28 13:23:56 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

これから社会人になる人、すでに社会で活躍しながらもっとキャリアアップしたい人、日々の学業や仕事で課題発見・課題解決をしたい人に向けて、思考のスタイルの提案をするのが本書です。

 

その思考法は、<対比という思考法>です。世の中のさまざまな思考法を矛盾なく包括できる、あるいはそれらのベースになりうるものです。シンプルで応用可能性の高い〝知のアイテム〟とも言えるでしょう。

 

思考力を高める4つの対比

1.対極的対比:正反対にあるものに目を向ける

2.似て非なる対比:小さな違いに目を向ける

3.対比を出して中間を行く:一歩先へ議論を進める

4.垂直的対比:自分の立ち位置を俯瞰する

 

この本はまた、合計約100冊の書籍のガイドにもなっています。ここでも<対比という思考法>で、抽象的な文章を読み砕き、理解する方法を伝授します。

 

著者はスタディサプリやZ会東大進学教室で、現代文や小論文を教える講師。この対比という思考法は、状況によらずほぼ普遍的な思考方法と言えますが、一方、グローバリゼーションや高度情報化、パンデミックの状況だからこそ柔軟な対比的思考法が、多くの方々にとって希望の光となりうるかもしれません。

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2021年40冊目『逃げない。リーダーに伝えたい70の講義』は、JR九州トップによる2010年代の事業展開が見えてくる

2020-12-22 14:50:35 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

JR九州会長(2009年~社長、2014年~会長)の唐池恒二さんが、さまざまな講義や講演で話してきたことをなるべく臨場感豊かに再現しようと試みた70編から成っています。

 

よきリーダーとなるための10か条

第1条 逃げない

第2条 逆境をバネにする

第3条 夢をみる

第4条 本質に気づく

第5条 まず行動する

第6条 勉強する

第7条 伝える

第8条 思いやる

第9条 決断する

第10条 真摯さ

 

内容は多岐にわたりますが、若いうちに読んでおきたい、よきリーダーになるための指南書です。

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2021年39冊目『「嫌いっ!」の運用』は、嫌いという感情を上手に活用して人生を豊かにする

2020-12-22 14:40:06 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、「嫌い」という感情をうまく使いこなせず持て余している人、もしくは嫌いな人やものを無理に「好き」になろうとして、無駄な努力をしている人に向けて、もっと目の前にある自分の心を大事にし、せっかく生じたこの感情に光を当てることで、日々を豊かに過ごしてほしいと願いながら、「嫌い」について読み解いていきます。

 

○「嫌い」と感じる現象の根源がどこにあるのか?

○どうしたら「嫌い」という感情を上手に活用し、自分の人生にプラスできるのか?

脳科学をはじめとした科学的なエビデンスをもとに分析し、具体的な方法を提示しています。

 

感情の根源である「嫌い」「好き」を知ることは、人間を知ることとも言えます。

「好き嫌いはいけない」という教えは、子どもの頃は必要なことかもしれません。しかし大人になり、これから自分を存分に生かすというときに、「嫌いになってはいけない」という、子どもの頃の足場が残っていると、それが足かせになりかねません。

ある程度土台ができたら、もうあとは「嫌い」の上手な活用法を身につけたほうがよいと思います。

 

【my pick-up】

◎嫌いな人への上手な伝え方

職場でも、嫌いな部下には「正直、君のことは気に食わないと思うことがあるけれど、この分野に関する君のスキルは素晴らしい。だから任せたい」と言ったほうが、無理に迎合するよりもずっとフェアです。仕事におけるドライな信頼関係を保ったまま、それなりの関係として仕事を進めていけるのではないでしょうか。

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2021年38冊目『リーダーの仮面』は、人間的魅力に頼らない、結果や成長などにフォーカスした真のマネジメント手法を教える

2020-12-22 14:21:48 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

著者が提唱する「識学」とは、組織内の誤解や錯覚がどのように発生し、どうすれば解決できるか、その方法を明らかにした学問です。

錯覚の例としては、「雰囲気がよくなるから成果が出るのではなく、成果が出るから結果的に雰囲気がよくなる」。

この本は、そんな識学のメソッドをもとに、若手リーダーに向けてマネジメントのノウハウを伝えるものです。

 

まず、若手リーダーに知ってもらいたいことは、「プレーヤーとして優秀だった人であればあるほど、リーダーとして失敗するリスクを抱えている」ということ。

ほとんどの仕事において、プレーヤーとしての能力は、30代をピークに、年をとるごとに落ちていく。手足となるような現場の人材は、若ければ若いほうがいい。出生しないと逆にツラくなってくる現実にも目を向けるべき。

リーダーがフォーカスすべきなのは、「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」の「5つのポイント」だけ。他のことを考えないようにすることを、本書では「仮面をかぶる」と表現する。

リーダーの仮面をかぶって仕事を進めて、人から嫌われたとしても、それはあなたの人格が否定されたわけではない。いちいち落ち込む必要などない。

 

「ルール」:場の空気ではなく、言語化されたルールをつくる

「位置」 :対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする

「利益」 :人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす

「結果」 :プロセスを評価するのではなく、結果だけを見る

「成長」 :目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ

 

マネジメントにおいて、「いい人」といった人間的魅力は不要だとする。一見無機質に思えるが、成果を出すための仕組みを正しく構築する上で納得できる内容。

スピードを速くするために、部下に最初から正解を教えたり、手取り足取り教えたりしてしまう考え方はNGです。

 

【my pick-up】

◎識学の考え方の中に「人間関係」という概念はない

上司は上司の役割をし、部下は部下の役割をする。ルールに則って規則正しく動く。ただ、それだけです。そこに余計な感情は発生しません。だから、精神的に疲れることはないのです。感情で動いている組織では、リーダーが部下に好かれようとします。逆に部下もリーダーに好かれようとします。すると、「人間関係」の問題が出てくるので、疲れてしまうのです。

◎黙々とやり続けて結果を出せば、時間差で部下たちは気づく

チームが成長するかどうか。それは、リーダーが感情的に寄り添うことをやめられるかどうかが鍵を握っているのです。

◎1on1は「位置」を間違えたダメな方法

部下に寄り添うことが、マネジャーとして求められている役割だと勘違いしていたのです。自分が部下だったときのことを思い出してください。寄り添うことなんて、求めていなかったはずです。できなかったときの言い訳を聞いてほしいから、「話を聞いてくれるリーダーが求められてしまう」のです。つまり、寄り添うリーダーが、成長の止まっている状態を正当化してしまいます。

◎「日報による管理」に切り替える

日報による管理では、数値による管理をします。「頑張ります!」などのプロセスを書く欄を設けずに、数値化した事実だけを書かせるようにしましょう。ここで大事なのは、「日報は、日記ではない」と伝えることです。特に若い人は、日報と日記の区別がついていないことが多いです。部下が日報に「感想」を書いてきたときは、日記ではないことを伝えて指導しましょう。

◎「360度評価」はいらない

部下が上司を評価する「360度評価」という試みがあります。もちろん私は、このやり方には反対です。「評価」とは本来、「目標を達成できているかどうかを判断する行為」です。目標を決める権限がない人が、責任ある立場の人間を「評価」すつことは矛盾してします。評価は「責任」がある人にしかできません。部下からの評価は、すべて「無責任な感想」です。

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2021年37冊目『テレワークの達人がやっているゆかいな働き方』は、後世に伝えたいテレワークの珍プレー好プレー集

2020-12-22 14:13:18 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ゆかいなテレワークのエピソードを集めた、テレワーク黎明期の珍プレー好プレー集です。

本書の特徴は、うまいやり方だけでなく、テレワークの失敗も載っていることです。後者を見て安心できるかもしれません。

 

ビデオ会議を使った取材は、むしろ対面よりも取材を受け入れてくれる人が増えて、手ごたえを感じています。逆に、雑談の時間は全員が黙る時間があり、手ごたえのなさを感じています。

ビデオ会議用のヘッドセットを4つ買ってわかったことは「でかい声で話せ」でした。(おわりにより)

 

2020年に生まれた知恵や習慣の中には、テレワークの標準になるものもあるでしょう。

でも、後世に残らないハズレのほうを記録しておきたいというのが、インターネットメディアの編集長なのに昭和的な会社員だった著者の想いです。

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