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厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2019年92冊『40代からのライフシフト 実践ハンドブック』

2019-03-09 23:18:37 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本には、日本でもベストセラーとなったリンダ・グラットンの『ライフ・シフト』を日本の社会の文脈や個人の働き方、価値観に置き換えて、これからの日本を支えていく皆さんが有意義な人生を送り、羽ばたき続けることができるようにという思いが込められています。

人生100年時代では、80歳から100歳までの20年間は老後と位置づけるにしても、せめて80歳までは現役で働き続けるイメージを持っておくべきでしょう。そのためには、40代から準備を始め、50代のうちにやりたいことを見つけておきたいものです。

ライフシフトの本質は「会社中心の人生」から「自分中心の人生」へと切り替えること。来るべき高齢化社会の中で自分の人生を見出す、活躍する居場所をつくるのです。

これまで大企業で終身雇用感覚で生きてきた50代、40代の人は、大企業という大船に乗って順風満帆だったがゆえに、特に意識して人生の第2弾ロケットの準備が必要です。

本書では、50代、40代、30代が人生100年時代を生き抜くためのロードマップを描くための処方箋を具体的に提示するとともに、9人のライフシフト挑戦者のストーリーも紹介されています。

~ライフシフト実践者に共通する思い~

・自分の思いを大事にし、見つめていきたい

・人生を通してやりたいことに賭けていきたい

・社会とつながり貢献し続けたい

・自分の持続的な成長を楽しみたい

・いろいろなことに挑戦し続けたい

~ライフシフト成功のカギ~

・自分自身を認識している

・あまり悩まずにまず第一歩を踏み出している

・人脈、つながり、ご縁を大事にしている

・学ぶ努力を続けている

・何でも引き受け経験から学ぶ謙虚さを大事にしている

・柔軟性が高く、状況に合わせて自分のプランを変えている

シニア社員を活性化することが、企業の生産性向上とこれからの時代の真の魅力度向上につながるはずです。


2019年91冊目『福岡市を経営する』

2019-03-09 23:05:47 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

・国際会議の開催件数は、全国の政令指定都市の中で1位。

・クルーズ船の寄港回数も横浜を抜いて日本一。

・新しいビジネスを生み出すスタートアップに注力して、現在4年連続での開業率7%台は全国唯一。

・政令指定都市で唯一、税収が5年連続過去最高を更新。

・地価の上昇率も東京都や大阪府のおよそ倍。

・人口増加率も東京を抜いて1位。

36歳でアナウンサーから福岡市長に当選し、上記のような成果をあげてきた高島宗一郎さんの書き下ろし。

行政はサービスの対象者を選ぶことができず、いろんな立場や考え方の人に納得していただかなくてはいけない中での苦労や克服。日本の意思決定層に若者がほとんどいないことへ危機感などを綴っています。

また、高島さんは選挙に強い政治家になるという視点からキャリアを作り、将来の選挙に勝てるキャリアを構築するうえで、アナウンサーになったとのことです。

開業率やスタートアップはあくまでも手段であって、目的はリスクをとってチャレンジする人が尊敬される社会を創ることです。少子高齢化が進み、世界の価値観もどんどん変わっていく中で、今まさに求められている新しい価値やテクノロジーやビジネスモデルをどんどん生み出していくこと。

高島さんのように言い出した人が自ら行動し、全国のあらゆる分野で時代のチャレンジャーが増えれば、間違いなく日本は未来の“暗い想定”を変えることができるでしょう。

【my pick-up】

◎発信力を上げるためには、シンプルに伝えることが大切

私がこれまでの市長と違うのは、文章ではなく、視覚的な説明を重視していることです。また、無駄な言葉をそぎ落としてシンプルに説明することも大切にしています。詳細が多くなればなるほど、伝播力はなくなっていく。いかにシンプルに言うか。シンプルさこそが、発信力を上げる鍵なのです。シンプルな言葉であれば、テレビを見た人は、その言葉を別の人に伝えることができます。テレビを見ていなかった人にも伝わる。これが伝播力であり、多くの人に伝わる発信力なのです。大胆に咀嚼できるというのが、個人での発信の強みになるのです。

◎人を幸せにするのは、「今日よりも明日がよくなる」という希望

私は毎週の定例会見などで政策を発表するとき、できるだけ明るい顔で前向きなメッセージを発信するように心がけています。これはマスコミなどを通して日々繰り返し刷り込まれている「これからの時代は大変」という洗脳から解くための「反対呪文」なのです。「今日より明日はよくなる」という気持ちのときには「格差」は感じにくいのです。私が8年間、市長としてもっとも変えたと自負していることを問われるならば「この街の空気」だと答えます。


2019年90冊目『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』

2019-03-02 20:18:22 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ドイツ人の1年間の平均可処分所得は約290万円前後と以外に低い。

それでもゆとりのある暮らしを送ることができるのは、社会が過剰サービスを減らすことで生活コストを低くし、自由時間を増やしているからとのこと。

穏やかな生活や自由時間(家族と過ごす時間、自分の趣味に費やす時間など)が不当に制限されないこと、豊かな自然環境をいつでも享受できること、言論の自由など、金銭では測れない価値がありますよね。

ドイツでは「身体を壊したり家庭生活のリズムを乱したりしてまで、お金を稼ごうとは思わない。ほどほどでいい」と考える人が多い。金銭的に測れない豊かさを重視する社会なのです。

金銭だけでは測れない価値を重視する生き方について学ぶことによって、私たち日本人の暮らしをより豊かにできないでしょうか。お金をかけないドイツ人の生き方や社会の仕組みの中には、日本人にとってヒントになるものもあると思います。

元NHK勤務で、現在はフリージャーナリストとしてドイツ(ミュンヘン)に在住の熊谷徹さんの『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』(2015年刊行)の続編ともいえる1冊です。

【my pick-up】

◎お金に振り回されない生活を可能にしているもの

大半のドイツ人は「プライベートな時間を確保するためには、仕事はほどほどでいい。給料を引き上げるために家族や友人と過ごす時間を削りたくない」と考えている。「管理職になってストレスの多い生活はしたくない」と考える人も多い。彼らは他人に多くを求めない生活、自分のことは極力自分で行う生活に慣れている。サービスをあえて低水準にすることによって、お金に振り回されない生活を可能にするメカニズムがあるのだ。それによって働く者にとっては労働時間が短くなり、消費者にとっては物の値段が割安になるという利点が生まれる。

◎サービスへの期待値を下げよう

私が提案しているのは、行きすぎと思えるサービスをなくすことだ。たとえば、私はパン屋で1個1個のパンを別々にビニール袋に入れてから、さらに大きな袋に入れることは、不必要なサービスだと思う。私は日本で、収入が少なくても生活のゆとりを楽しめる社会を作るための第一歩は、過剰サービスをなくすことだと思う。これは民間レベルで行うことができる改革だ。その意味で、一部の宅配業者が日曜日の配達をやめたり、小刻みな配達時間の指定を変え始めたりしたことは、大いに歓迎すべきだと思っている。我々ユーザーも意識を変えることが求められている。企業への依存心や手厚いサービスを求める甘えを減らすことである。そのためには、自分でできることは自分でやるという基本的な姿勢が重要だ。


2019年89冊目『いまの職場、ラスト3か月』

2019-03-02 20:10:53 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、あなたが「辞めたい」と思ったときに使える、とっておきの武器を授けます。

ポイントは「もう辞めたい!」「限界!」と思ったときが、じつは最大のチャンスであるということ。

また、3か月がベストである理由は、1か月では短く、1年では長いから。退職願を出して1か月後に退職では、引継ぎと有給休暇の消化で、あっという間に終わってしまい、飛躍のための時間が足りません。一方で、半年や1年だと、ラストスパートには期間が長すぎ、「もう限界」と言っている中では酷でしょう。

今の職場は、あなたの人生にとってもかけがえのないところです。嫌なこと、つらいこともあるかもしれませんが、あなたに大きな学びと成長を提供してくれた場所です。

3か月の行動で、同じ職場でも、景色が変わって見えるはずです。自分だけの武器・価値が明確になり、どこでも通用する自分ブランドもできているでしょう。自分の中で変えたい部分、性格や癖なども変えられるでしょう。

仮に転職したとしても、今の会社に仇となることはやらないようにしてくださいね。


2019年88冊目『勝間式超コントロール思考』

2019-03-01 22:33:57 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本のタイトルである「超コントロール思考」を分かりやすく言うと「自分と相手の裁量権を見極め、お互いによりよい結果を生み出そうとする」ということです。人の邪魔をしてまで自分の欲求を押し通すのではなく、みんなでより良い方法を考えていきます。

コントロールをするとは、自分も他人も大事にしつつ、時間やお金を効率的に使いながら、自分のイメージどおりに物事を進めること。また、受け身的に生きるのではなく、自分が主役となって主体的に生き、そして環境や周りに働きかけることが本書から理解できます。

・生活のほぼすべてが自分のイメージどおりの労力とスピード感で毎日が進む。

・朝起きた時に人生が楽しくて仕方がなく、毎日がストレスフリーになる。

・自分の時間の使い方が、毎日が、超効率的になる。

・自分でお金の稼ぎ方も使い方もコントロールできていて、毎日の十分なお金があるが無駄遣いもしない。

・おいしい食事と適度な運動で、心も体も疲れなくなる。

・問題にあたるときもあるが、その解決に向けて、毎日前進していくことができる。

このように、仕事、お金、遊び、健康、人間関係などの多方面にわたって、どのようにして人生をコントロールしていけばいいのか、その分野別に具体的なケースを用いながら、説明がされています。

たとえば、なぜ人は昼の12時台のコンビニにわざわざ行くのか?混雑しているコンビニの長蛇の列に並ぶことが苦にならないという柔軟性を持ち続けることは、危険ではないでしょうか。

できるだけたくさんの「コントロールができた」という経験を積み、実際、身の回りでコントロールできている人を見て「自分もああやればいいのだ」ということに、頭ではなく腹落ちすることが必要だと思います。

最近話題にもなった勝間和代さんの本を久々に読ませて頂きました。

【my pick-up】

◎コントロールを不能にする意外な伏兵が「余裕のなさ」

ハーバード大学の行動経済学専門家、センディル・ムッライナタン教授の研究「スラック(余裕)の重要性」の中では、適度な余裕が気持ちにも時間にもお金にもないとさまざまなことについてコントロールがうまくいかなくなる上、頭も悪くなるという衝撃の成果がまとまっています。つまり、わたしたちはスラックがあることで、さまざまな見込み違いや、新しく起きた出来事に対して、コントロールする力をある程度持ち続けることができるのです。

◎コントロールの最大の障害「学習性無気力」

何かチャレンジをしたとき、それがうまくいかないと多くの人は自己肯定感が低くなってがっかりしてしまいがちですが「新しいチャレンジができた自分」を肯定してあげればいいだけです。“分かりにくい”“面倒くさい”“やりたくない”“気が重い”日常生活の中で何かしらの問題にぶつかったとき、わたしたちはこうしたネガティブな感情を持つことが多くありますが、それで終わらせないことが大切です。そのネガティブ感情は、コントロール思考を動かすスイッチです。

◎健康を「自分の意志」に任せるとろくなことがない

これまで世界中で行われたアルコールに関する592の研究を全て統合し、最も信頼できる結果として出てきたのは「一番健康にいいのは1日0杯」という、身もふたもない結論でした。自宅にお酒を置かないこと、そしてなるべく身の回りからお酒を飲む人を減らすこと。アルコールをおいしく飲むために食べ続けてしまい、結果、体重のコントロールができなくなって肥満してしまうのです。