評価 (3点/5点満点)
この本には、日本でもベストセラーとなったリンダ・グラットンの『ライフ・シフト』を日本の社会の文脈や個人の働き方、価値観に置き換えて、これからの日本を支えていく皆さんが有意義な人生を送り、羽ばたき続けることができるようにという思いが込められています。
人生100年時代では、80歳から100歳までの20年間は老後と位置づけるにしても、せめて80歳までは現役で働き続けるイメージを持っておくべきでしょう。そのためには、40代から準備を始め、50代のうちにやりたいことを見つけておきたいものです。
ライフシフトの本質は「会社中心の人生」から「自分中心の人生」へと切り替えること。来るべき高齢化社会の中で自分の人生を見出す、活躍する居場所をつくるのです。
これまで大企業で終身雇用感覚で生きてきた50代、40代の人は、大企業という大船に乗って順風満帆だったがゆえに、特に意識して人生の第2弾ロケットの準備が必要です。
本書では、50代、40代、30代が人生100年時代を生き抜くためのロードマップを描くための処方箋を具体的に提示するとともに、9人のライフシフト挑戦者のストーリーも紹介されています。
~ライフシフト実践者に共通する思い~
・自分の思いを大事にし、見つめていきたい
・人生を通してやりたいことに賭けていきたい
・社会とつながり貢献し続けたい
・自分の持続的な成長を楽しみたい
・いろいろなことに挑戦し続けたい
~ライフシフト成功のカギ~
・自分自身を認識している
・あまり悩まずにまず第一歩を踏み出している
・人脈、つながり、ご縁を大事にしている
・学ぶ努力を続けている
・何でも引き受け経験から学ぶ謙虚さを大事にしている
・柔軟性が高く、状況に合わせて自分のプランを変えている
シニア社員を活性化することが、企業の生産性向上とこれからの時代の真の魅力度向上につながるはずです。