厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

祝!今年200冊目『実践!仕事のルール』

2009-12-13 18:34:43 | おすすめビジネス書
実践!仕事のルール 実践!仕事のルール
価格:¥ 1,300(税込)
発売日:2009-11-26

評価  (3点/5点満点)

2009年、ついに200冊目の紹介です。

『あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール』(明日香出版社)の著者である国際経営コンサルタント・浜口直太による、仕事のルールの実践版の登場です。

浜口さんの本で一貫しているのは、アメリカのビジネススクール、コンサルティング会社での経験でも人間関係を非常に重視している点です。浜口さんに本を読むと、行動する意欲を掻き立ててくれるとともに、ノウハウやテクニックだけではなく「何のために仕事をするのか」を改めて考えさせられます。

【my pick-up】

◎早起きのための早寝

ベストの体調を保つためには、しっかり睡眠をとって休むべきです。ですから、夜は当然早く寝て、心身共に休ませ、やる気とエネルギーの充電をしなければなりません。長い長い人生を乗り切るためには。

◎激励するからより頑張れる

気分転換よりもっと効果的なやる気回復法があります。それは、困っている人や悩んでいる人の相談に乗り、激励してあげることです。

人を激励すると自分も頑張らなければならなくなるからなのです。人に頑張れと激励しておきながら、自分が頑張らなければ、あなたは偽善者になってしまいます。自分が頑張ることでお手本を見せたくなるのです。

また、人が悩んでいること、困っていることを聞けば聞くほど、自分の今の環境に感謝できるようになります。落ち込むだびに私は人の相談に乗り、それで勇気とやる気をもらってきました。

◎常に褒めるところを探す

社員を叱れない上司は、会社にも社員にも情熱と愛情がない人だと思います。しかし、社員を褒めることができない上司は、もっと愛情の無い人だと思います。

人を「褒める」ためには、自分の心に余裕がないとできません。また、相手に関心を持ち、それ以上に愛情を持っていないとできないのです。「褒める」ことは、本当に人を元気にし、より成果を出すための大きなカギになります。

◎言う前にまず徹底して聞く

人の話を聞くのも普段からの練習と経験がないとダメです。そうでないと、変なところで相槌を打ってしまったり、話を誘導させるような上手な質問ができないのです。

◎とにかく謙虚に

謙虚に話せない人は損をします。「この人のために応援をしてあげよう」と思わせられないからです。人は謙虚な人が好きなのです。

◎マナー力がわかる携帯の使い方

私も、会議や面談中に携帯電話・メールをする人を信用しません。むしろ、それまでどれだけ信用していたとしても、それだけで、信用するのも、お付き合いするのもやめます。

理由は簡単なのです。会議や面談中に携帯電話・メールをする人に、本当に誠実な人はいなかったからです。

◎組織に飛び込み、揉まれる

人間関係マネジマントとは、仕事で成果を出すために、どんな人とも上手くやり取りし、支援を取り付ける作業です。相手が性格・考え方・価値観の違う感情の動物である人間ですから、持てるすべての知恵や方法論を使って、できるだけ相手を立てながら、作業を進めていくのです。

これは、人間の和、つまり組織に飛び込み、人間関係で失敗・ミスを繰り返しながら、身につけていくしかありません。

◎上司に徹底して仕える

上司・部下といえども、人間的な優劣での上下関係ではありません。あくまでも仕事における役割分担で、ある人は上司、ある人はその部下になったのです。

◎体を鍛える

一つのことを徹底的にやりぬいたとき、根性はついてくるものなのです。ですから、徹底的に体を鍛えることで、弱き自己に挑戦し、根性を養うことは、行動力をつける意味においても、とても効果的です。

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今年199冊目『大事なことはすべて記録しなさい』

2009-12-13 17:46:05 | おすすめビジネス書
大事なことはすべて記録しなさい 大事なことはすべて記録しなさい
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2009-11-13

評価  (3点/5点満点)

「記録」そのものにスポットを当てた本で、とにかく気づいたこと、心配な点、なんでもかんでも記録することで継続力が養われ、

自分の人生のチャンスを生み出すこと

コミュニケーションの大きな武器になること

大切な経験を知識に変える貯金箱であること

モチベーションを保ってくれること

など、「記録」は成長加速エンジンとして大いに役立つとしています。

著者の鹿田尚樹さんは、1982年生まれでまだ27歳です。運営されている書評ブログ「読むが価値」は私も時々拝見させて頂いています。

この本では、ポイントとなる個所に(太字の代わりに)青い線が引いてあるのですが、本をよく読む人ほど少しジャマに感じるのではないかと思いました。ただ、本の中身自体は参考になる点も多かったです。

【my pick-up】

◎時系列-日付と時間を書く&整理・分類しない

自分一人が見るのであれば、分類せずに時系列に沿って記録しておくのがもっとも効率的で簡単な方法です。日付というのは、そのシンプルさ以上に「記憶のフック」として強力な装置になるのです。

◎P(ポイント)E(エピソード)マーキング読書術

「P」(ポイント)つまり原理原則は、基本的には古典的名著と呼ばれるものに網羅されていることがほとんどなので、新刊自体にまったく新しいポイントというのはあってもせいぜい1つか2つくらいのものでしょう。

原理原則がわかってしまえば、新しい本からは「新しいP」だけを探す作業をすべきです。そのほかのことは、すでに知っている「P」なのですから、読まなくても構いません。

これだけで、おそらく「記録読書」の力によって読書時間は3分の1以上節約することができるでしょう。

◎Overlook(俯瞰)-続けることで違いが見え、そして速くなる

私は今まで3000冊以上の書籍を読んできましたが、ビジネス書であれば1冊15分くらいで読むことができます。

なぜかというと、「差分」を中心に読んでいるからです。差分とは、つまりほかの似たような本との「違うところ」です。差分がわかるのは、それだけたくさん読んでいるから。量をこなすと、スピードがつくのです。

◎失敗は失敗ではない

失敗することによって得られる失敗談は、誰も話すことができないあなただけのオリジナルコンテンツになります。講演をするときは数々の失敗談を披露しています。

失敗は失敗ではなく、オンリーワンの体験談であり、失敗したことも話のネタとして使うことができれば、必ずしも失敗ではありません。

【本書で紹介されているビジネス書】

◎時間の記録術、段取り術、仕組み作り

『すべての時間を成果に変える31の鉄則タイムエン×時間術』(長野慶太・草思社)

◎人脈を広げるには主催者になることがもっとも効果的

『出逢いの大学』(千葉智之・東洋経済新報社)

◎会いたいと思われる人になるためには情報を発信する

『レバレッジ人脈術』(本田直之・ダイヤモンド社)

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今年198冊目『成功は一日で捨て去れ』

2009-12-13 01:03:37 | おすすめビジネス書
成功は一日で捨て去れ 成功は一日で捨て去れ
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2009-10-15

評価  (3点/5点満点)

ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんによる、ユニクロの復活を踏まえた成功哲学の集大成です。

成功はそう呼ばれた瞬間から陳腐化していくものであり、小さな成功だけで満足してはいけない。また、「増収減益」は安定成長志向という病にかかり、会社の将来を決する最大の危機であると強調しています。

なぜ社長に復帰したのか、なぜ野菜事業は失敗したのか等々、当時のマスコミでは語られなかった真実が柳井さんの言葉で明かされています。

【my pick-up】

◎3年ぶりの社長復帰

彼(玉塚前社長)の人柄や育ちの良さのせいか意外と安定成長志向である。突っ込んで行かなければいけないようなチャンス時に、思い切って挑戦しなかったりした。

◎おいしいトマト、エフアール・フーズの失敗

結果は大失敗だった。農業では、我々が今まで培ってきたユニクロのノウハウや人材が活きない。「そんなの最初から分かっていたことだろう」との批判を甘んじて受けよう。革新的過ぎて失敗した、ということなのだろう。

◎なぜ再度、社長をやろうと思ったか

今回の社長への復帰は、緊急避難的措置だ。経営幹部クラスの人たちが自分の経営水準に満足している様子が見えて、これではもう我が社は成長しないのではないか、と危惧したからだ。

◎日本企業最大の弱点は経営者

日本の普通の会社では、人は職位が上がれば上がるほど仕事をしなくなる。せいぜい課長クラスまでが仕事をしていて、部長以上の上司はその報告を受けるだけなのではないだろうか。

経営者が頼りなくても、現場がしっかりしている会社はなんとかやっていけるのだ。ただし、現場が頑張っているということは強みであると同時に、弱みでもある。

◎経営の管理監督と執行は分離可能か

何年か経ったら、ユニクロの社長は後進に譲る必要があるだろう。しかし、それが今に至ってもできていないのが現実だ。

言い訳になるかもしれないが、これから本格的にグローバル展開していかなければならないし、グループ企業もそれぞれ独立性を強くしなければならないときに、中核企業であるユニクロ自体を徹底的に変えていく必要があり、それをやるためにはやはりユニクロの社長をやらなくてはならない。グループ全体のDNAを創り出すのはユニクロをおいて他にない。ぼくがガバナンスだけを仕事にしていたら何も変えられないのだ。まったくのジレンマである。

◎週4日のノー残業デー

「ノー残業デー」の実施もCSR活動の1つと言っていいだろう。現在、東京本部では火曜日から金曜日まではノー残業デーとなっている。

本来、朝早く出社して夜の10時とか11時まで詰めて仕事をしていたら、もうその次の日は疲れて仕事に集中できないはずだ。ぼくは過去の経験から言うと、1日12時間以上仕事をしたら集中はできない。それも何か月も何年も続けるなんてあり得ないし、もしやっていたら仕事に集中していないはずだ。

本当は早く帰れるのに上司がいるうちは帰れないとかいう人もいる。時間の無駄である。上司が率先して仕事を効率的にこなして、毎日早く帰る。そうすべきだ。

◎ユニクロは「一人勝ち」ではない

一人勝ちと言えるほど売れてはいない。昨年より売上が5割増したとか、2倍とか3倍に増えたのであれば一人勝ちと言えるだろうが、昨年対比でせいぜい十数%アップである・正確に言えば、「ユニクロだけがこの不況に負けていない」ということなのだろう。

◎世界最高水準の経営者養成機関をつくる

新聞や雑誌の報道も「ユニクロ一人勝ち、最高益更新」の陰で、「後継者育成が急務」とか「後継者問題がリスク要因」などと後継者問題が取りざたされている。確かに仰る通り重要な課題だ。今後5年間で次世代の経営者を育成するのが、これからのぼくの最大の仕事になるだろう。できれば65歳までに会長職に専念できるようにしていたい。

◎次世代の経営者、起業家たちに向けて

ぼくが尊敬して止まない人物が二人いる。一人は主観的な目で独自の理論をつくり出し経営を実践されてきた松下幸之助さん、もう一人は客観的な目で企業や組織を見続け、そこから経営とは何かを発見したピーター・F・ドラッカーさんだ。お二人とも、経営に対する考え方はとても似ているように感じられる。おこがましいが、お二人ともに著作を通じて大きな影響を与えていただいた、いわばぼくの大恩人である。

ドラッカーは、仕事の節目や壁に当たったときに何度も何度も著作を読み返し、そのたびに感銘を受け「よし、頑張ろう!」と発奮させられてきた。

ユニクロは、良い商品をつくって、あらゆる人に買っていただきたいという思いが強い。価格を安く設定しているのは、そのための手段と位置づけている。

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今年197冊目『どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座』

2009-12-08 22:19:41 | おすすめビジネス書
どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座 (ディスカヴァー携書) どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2009-11-19

評価  (3点/5点満点)

経営コンサルタント・小宮一慶さんの「養成講座」シリーズ最新刊は、アウトプットの質と量を高めるために必要な「やる気のある時間」をいかに増やしていくのか、その考え方と具体的方法を紹介しています。

「時間力」の基本は

1.時間を把握する

2.やることを自分で把握している

3.メリハリを持つ

という極めてシンプルなものですが、これを体系的に実践している人はそう多くはありません。時間術の基本書として、初心者の方は基礎を学べ、類書を数多く読んできた方は原点に立ち返らせてくれます。

【my pick-up】

◎ビジネスパーソンなら「会計」を学んでおこう

財務諸表を「つくる」のは経理や財務の人の仕事ですが、それを「読む」のは経営者や経営幹部、そして、それになりたい人すべてに必要なことです。会計は企業活動を理解するには欠かせないフレームワークなのです。

◎人を利用するための人脈術はうまくいかない

人脈というのは、あくまでも、自分が差し上げられる量によって決まるものだと思います。自分が差し上げられるもの、それはお金の場合もあるだろうし、良質のアウトプットの場合もあるだろうし、人柄の場合もある。

人脈というのは、わたしの定義でいうと、電話一本で、「あなたのためにひと肌脱ぎましょう」くらいは言ってくれる人のことです。

ベースのところでもっとも重要なのは謙虚さかもしれません。

◎話す、書く機会を増やす

話がうまくなるいちばんのコツは書くことです。

文章を直しながら、同じようなことを何度も何度も書いていれば、自然に口からそのまま出てくるようになります。

頭の中で考えたことを口から出すのが話すことであり、それをキーボードに打つのが書くことです。

◎時間力を阻害する誘惑-時間を決めないで残業をたくさんする

わたしは残業が嫌いなので、よほどのことがないかぎり残業はしませんし、部下にもさせたくありません。

ところが、残業していないと落ち着かない、働いている充実感がないという人は少なからずいるわけです。でも、わたしの知っているかぎり、そういう人は、いざというときに瞬発力が出ません。だからよくないのです。

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今年196冊目『一流の常識を破る「超一流」の仕事術』

2009-12-06 19:45:08 | おすすめビジネス書
一流の常識を破る「超一流」の仕事術―極上の仕事をする51の具体例 一流の常識を破る「超一流」の仕事術―極上の仕事をする51の具体例
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2007-10-05

評価  (3点/5点満点)

中谷彰宏さんの本を久しぶりに読みました。

「超一流」シリーズはこの仕事術のほかに、勉強法・行動術・時間術・整理術・構想術・分析力・会話術の7冊があります。

読書嫌いだった私が、本を読むようになったきっかけは大学3年生の冬休み、就職を考え始めた頃に読んだ中谷さんの『面接の達人』(メンタツ)です。この本のおかげで、私は就職活動の面接ではほぼ全勝でした。

社会人になってからは、中谷さんの出す本をほとんど全部読み、中谷さんが講師を務める勉強会にも参加しました。私のビジネスの基礎は、中谷さんの本から学びました。

若いビジネスパーソンの方は是非、中谷さんの本を多く読んでほしいと思います。テクニックだけではなく、やる気を引き出してくれるのが中谷本の特徴です。

特に、『ビジネス塾シリーズ全7冊』(サンマーク文庫・現在は中古のみ)、『入社3年目までに勝負がつく77の法則』(PHP文庫)はオススメです。

【my pick-up】

◎「みんなより遅れている」と、あせらない。

私は「淡々とやっていますね」と言われます。実際、淡々とやっています。あせる時間がもったいないのです。遅れそうな時に、タクシーの中で時計を見て「運転手さん、ほかの抜け道はないですか」と言っている間は、本も読めないし、電話もメールもできないし、ものを考えることもできません。この状態が、あせることのもったいなさです。

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