厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2017年188冊目『すごい「数値化」仕事術』

2017-08-30 19:00:25 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者は、ソフトバンク元社長室長の三木雄信さん。現実に起こっている事象を数値で把握し、それを分析して問題のありかと根本的な原因を探り、解決策を考えて実行したら、その結果をまた数値で把握・分析する。このサイクルをスピーディに回しながら、超高速で問題を解決していくのが、孫社長流の「数値化仕事術」です。

ソフトバンクの3次元経営モデル

STEP1 顧客数を増やす

STEP2 顧客単価を上げる

STEP3 顧客獲得コストと顧客維持コストを下げる

STEP4 残存期間を延ばす

顧客数を増やして〝線〟を伸ばし、そこに顧客単価を掛けて〝面〟を取ったら、最後に残存期間という「時間軸」を加えて〝立方体〟を作り上げる。ライフタイムバリューがマイナスになる顧客は足切りして、ゼロになる顧客まで取り続ける。これが、その事業が生み出す利益を最大化する方法です。

そのために、ソフトバンクの事業計画は、実行してからが本当のスタートです。事業計画そのものを変化させ続けるのが、ソフトバンク流PDCA。考え得るすべてのパターンで予測値を出します。トップダウンでビジネスプランの変更をすることが必要になる場合もあり、常に数字を見て事業計画を血の通ったものにできるのです。

過去に成功体験がある上司でも、今まさに直面している問題については、何をどうするのが正しいのか分かっていない。数字にもとづいて語ることができれば、それを言ったのが社長であろうと、新入社員であろうと、その発言は同等に扱われる時代になってきています。

数値化という武器を使って、誰よりも速く正解に近づき、組織の下が上を動かしていきましょう。

【my pick-up】

◎現在のビジネスでは、特に「残存期間」を重視することが重要

これは「1人の顧客が一生のうちにもたらしてくれる価値や利益(ライフタイムバリュー)」を指す言葉です。商品やサービスを1回売ったら終わりではなく、いかに継続して利益を獲得できるか。ものを売った後もインターネットで顧客とつながるようになれば、新たなサービスを継続的に提供しながら、長期的な関係を維持しやすくなります。

◎ソフトバンクの強さは、「DO」の後にこそ発揮される

とにかく短期間で大々的に実行すれば、たくさんの数字を計測できます。「DO」するからこそ、その後に精度の高い「PLAN」ができる。ソフトバンクにおける「PLAN」と、実行せずに頭の中であれこれ考えるだけの机上の計画とでは、そもそもの意味がまったく異なります。

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