評価 (3点/5点満点)
上司にも人格を作ってきたキャリアや背景というものがあり、その本質を理解することができるようになると、真の意味でのコミュニケーションが取れるようになります。
合わせて、あなたご自身の現在の心理状態や、現実の捉え方を正確に知ることも必要です。
この本では、7つのステップで具体的に、居心地のいい職場にするための自分や上司に投げかける言葉を書いています。
・キツい言い方、高圧的な態度で上司が何かをしてきたからといって、なぜそれであなたの体調が悪くなるのでしょう?真の問題は、相手が発した言葉や態度に対するあなた自身の過剰なリアクションなのです。あなたの体調は、あなた自身が悪くしているのです。(P.22)
・一度、〝自分の方が正しいんだ〟という考えを捨ててみてはどうでしょうか?〝正しいから、何だというのでしょう?〟仕事(職場)の上でいまのあなたにとって大事なのは、正しさよりも「仕事のしやすさ(快適性)」や「成果・モチベーション」ではないでしょうか?(P.45)
・生い立ちやこれまでの人生において極端なネガティブ体験をしていない人からは、その人自身からもネガティブ攻撃が出てこないのです。ネガティブ攻撃をする人というのは、過去に必ずネガティブ体験(トラウマ)をしています。(P.77)
・あなたの大嫌いだった上司と同じタイプの上司に、将来のあなたがなってしまう確率は高いのです。人は、そのポジションにいることをずっと我慢した結果、「もうこんなのイヤだ!」と思ったとき、その逆側に行ってしまうものなのです。自分が受けた攻撃よりもヒドい仕打ちを、下の立場の人にしてしまうのです。(P.185~186)
あなたは職場に、そもそも仕事・ビジネスをしに行っているのであって、決して友だち作りや上司のご機嫌取りに行っているのではありません。職場の人間関係に悩み過ぎるということは、つまり〝頭の中がヒマな状態〟と言えるのでは。
思考を働かせて仕事に集中すれば、悩む余裕もなくなるかもしれません。
【my pick-up】
◎今までしてこなかった「提案」をしてみる
これまでのあなたは、何かひとつの仕事や事態に対して、いつも〝受け身〟かつ〝依存的〟だったと思いませんか?これからは、自発的に「ここをこうすればいまくいく(速くできる)んじゃないか」「悪い事態に陥らないためには、どんな事前準備が必要か」「いまの自分ができる、最善策は何か」を考えるようにしましょう。普段から愚痴やできない理由を並べる部下、上司の出方を見てばかりで自分から動かない部下、こうした人よりも、内容は大したことなくても何か「改善への提案」をしてくる部下に対して、上司は「おっ」と思うものなのです。
自分から動くことは大事ですよね。
被害者意識では先に進めません。