厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2022年10冊目『「日本人」が「仕事」で最高のパフォーマンスを発揮する方法』は、科学的知見に基づく世界・日本のベストセラー41冊が凝縮

2021-10-03 15:29:07 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

多くの書籍を読んでわかったことは、ハイパフォーマンスを発揮するのに、〝絶対の成功法則〟がある。

(はじめにより)

 

この本は、著者が本気でおすすめする厳選した書籍を41冊紹介しながら、科学的な実証にもとづいた「ベストパフォーマンスを発揮するための方法」を解説します。

 

本書を読むと分かるのは、私たちのパフォーマンスを左右するのは「体調」と「価値観」

体調を整えるためには、主に「睡眠」「運動」「食事」「メンタルマネジメント」の4つに気をつけることです。

また、「自分が心の底からやりたいことが何なのか」といった自分だけのブレない価値観を持つ人は、強い人です。

 

紹介されている41冊には、世界のベストセラーも多く含まれています。人生をより幸せに生きるためのライフハックの(現時点での科学的知見に基づく)結論が凝縮された1冊と言えるでしょう。

 

41冊それぞれの内容をさらに詳しく知りたい方は、著者のyoutube(サムの本解説ch)も参考になると思います。

https://www.youtube.com/channel/UCcdd3kS52T9Zyo-SWfj86bA/featured

 

【my pick-up】

◎運動をすると集中力が上がったりメンタルが安定するなどメリットだらけ(『脳を鍛えるには運動しかない!』)

運動が頭のよさや性格にまで影響を与えるということは、あまり知られていません。

運動が習慣になると、集中力が上がります。集中力が上がると、スムーズに集中できるようになったり、集中できる時間が長くなります。なぜこうしたメリットがあるかというと、運動によって脳血流が増えたりBDNF(脳由来神経栄養因子)がつくられることで、脳の前頭葉が鍛えられるからです。前頭葉は頭のよさや、物事を最後までやり抜く力に関わっています。

続いて、運動をすると自律神経が整うので、メンタルが安定します。メンタルが安定しない状態、感情の起伏が激しくなる原因の1つは、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいっていないことです。自律神経を整え、オンとオフのスイッチの切り替えをスムーズにしておく必要があるわけです。その自律神経を整える有効な方法が運動なのです。

◎パフォーマンスを上げるには「食べない時間=断食」で体をリセットする(『「空腹」こそ最強のクスリ』)

空腹の時間、食べない時間をつくることにより、内臓を休ませることができます。人の体はものを食べてから16時間を超えると、体に備わっている「オートファジー」という仕組みがはたらくようになります。オートファジーとは、「細胞内の古くなったタンパク質が、新しくつくり替えられる」というものですが、細胞は飢餓状態や低酸素状態に陥ると、活発化します。

夜の7~8時までに夕食をすませば、翌朝に朝食をとるまでのあいだ、12時間くらいの「プチ断食」ができます。ほかにも、朝食を抜くか夕食を抜く、あるいは週に1日だけ、1食しか食べない日をつくるなど、やり方はいろいろと考えられます。

◎合理的思考を養うためには脳の前頭前野を鍛えるのが効果的(『人は、なぜ他人を許せないのか?』)

他人を許せなかったり、正義中毒に陥りやすいのは、簡単にいえば「多様な価値観を受け入れられない」ということでもあります。前頭前野を鍛えれば、多様な価値観を受け入れたり、合理的に考えられるようになるでしょう。

人を許すためには、合理的であることも大事です。たとえば、芸能人が不倫しようが本来は自分には関係ないことですし、ポイ捨てしている人に注意しても、捨てた人は今後もポイ捨てし続けるでしょうから、注意するだけ時間と労力の無駄でしょう。合理的な人は、「他人に介入したところで、その人の考えを変えることはほぼ不可能に近い」と考えるわけです。

◎人を操る「返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性」の6つのトリガー(『影響力の武器』)

返報性とは、何かしてもらったり物をもらったりしたときに、「自分もお返しをしなければ」と思ってしまう習性のことです。

一貫性とは、「一度決めた自分の考えや行動を変えたくない」という習性のことです。

社会的証明とは、「より多くの人が行っていることが正しい」と思い込む習性です。

好意とは、「好きな人の言動は正しい」と思ってしまう習性です。

権威とは、専門家や「〇〇大学卒」のような肩書きのある人の言葉を信じてしまう習性のことです。

希少性とは、数が少ないものを欲しがってしまう習性のことです。

私たち人間は、この6つのスイッチのどれかが入ってしまうと、思考が停止して無意識に動かされてしまうのです。

◎「課題の分離」によって承認欲求から解放されると人生はうまくいきやすい(『嫌われる勇気』)

アドラー心理学によると、幸せになるための方法の1つは承認欲求を捨てることにあります。承認欲求とは、誰もがもっている「まわりの人たちから認められたい、尊敬されたい、好かれたい」という欲求のことです。

承認欲求を捨てるには、自分の課題と他者の課題を分けることです。たとえば、「会社で仕事を頑張る」は自分でコントロールできる、自分の課題です。それに対し、「自分の頑張りを上司がどう評価するか」は自分ではコントロールできない、他者の課題です。

健康や内面を磨く、成果を上げるなど、自分でコントロールできる割合が100%に近いものとしっかり向き合い、課題を淡々とこなすうちに他者からの評価を得られるようになったり、いい出会いが訪れたりするのです。

◎「80対20の法則」について知り応用すれば人生で得をする(『人生を変える80対20の法則』)

80対20の法則から学ぶべき大事なことは、重要な20%の部分を見極めることができるか、ということです。

20%の力で80%の成果を生み出すのは、努力量の4倍の成果を出すということです。それに対して、80%の力で20%の成果しか出せないのは、努力量の4分の1しか成果に表れないということです。つまり、この重要な20%とそうでない80%とのあいだには、15倍もの差があるということになります。努力の平均を上げるのではなく、いちばん力を注ぐべき部分を見極め、そこに努力を一点集中させるほうが、効率がいいということです。

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2022年9冊目『あなたの会社は原価計算で損をする[復刻版]』は、経営に役立たない原価計算の方法を60年前に指摘

2021-10-03 15:18:22 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

本書は、伝説のコンサルタント・一倉定(1999年逝去)が最初に著した書籍で、原書の発行は1963(昭和38)年です。

 

すべての経費を割り振る全部原価計算を否定し、変動費の動きを注視する直接原価計算の重要性をあの手この手で説いています。

 

今回、復刻版が出されたということは、60年近く経った今でも内容が色褪せていないということ。

経営者は、経理マンから提出された原価計算を見たときに、その難解な理論と独善的な手法にまず反発を感じ、次にはそこに示された数字に、何か分からないが、現実との遊離を嗅ぎとるのです。

 

外部公表が目的である財務会計は、内部管理である経営には役に立たないことがある代表例ですね。

 

【my pick-up】

◎原価管理とは

原価管理は原価を維持することであって、切下げることではない。原価を切下げたいのなら、まず計画原価そのものを引下げて、そのとおりやることなのである。

生産管理というのは、計画どおり生産することであって、計画以上生産することではない。だから「来月は忙しくなるから、今月は計画以上にやっておく」などとはオカシイ話であって、来月忙しくなって、今月増産しておく必要があるのなら、生産計画そのものをそのように組んで、そのとおり実施すればよいのである。

◎労使共同経営へ

これからの経営は、「産出高-投入高=生産価値」という考え方でなければならないはず、そして、これの極大化をはかることこそ、経営者の最大最終の任務なのである。

その成果の測定および分配の法則については、ラッカー・プラン(賃金総額は生産価値に正比例している)に教えてもらえる。

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2022年8冊目『普通の会社員のための超副業力』は、本業とのバランスを含めた無理のない副業がテーマ

2021-10-03 15:05:14 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

副業における実践的な思考法について書かれた本です。

 

・本業に支障のない、時間のコントロールができる副業のモデルを構築する必要がある。

・本業にも好循環がどこかで生まれる副業が望ましい。

 

つまり、本業とのバランスを含めた、無理のない副業がテーマです。

 

一つの企業の机に向かって過ごす労働時間とアウトプットが正比例する時代は、とうに終わっているのではないでしょうか。

一つの企業の机に向かって過ごす労働時間よりも重要なのは、脳の労働時間のシェアを拡大すること。

そのために副業があるんだと思います。

 

【my pick-up】

◎本業を徹底的に効率化して、積極的に残業代をあきらめるべき

残業は、必要ならばもちろんすればいいのですが、本来は限られた時間の中でアウトプットが出せない人の、最後の選択肢だったはずです。しかし多くの日本企業では、残業代をインセンティブのようにとらえて依存する会社員が増えてしまっています。仕事をだらだらと、遅く進めるほどもらえるお金が増えるという破綻したインセンティブ設計に、どっぷりと浸かってしまっている。これは、紛れもない事実です。年収で考えれば、かつての私のように100万円以上を残業代に依存している人もいるでしょう。仕事を効率化して、その100万円がなくなるのは怖いと思う気持ちもわかります。

しかし根本的に認識しておかなければならないのは、その100万円がいつ消え去ってもおかしくない収入だということです。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業は、コストダウンのために残業抑制を行いました。残業を固定的な年収の一部として認識している人もたくさんいると思いますが、それは幻想なのです。そんな砂上の楼閣に居座っているくらいなら、いっそのこと自分から打ち壊して、もう一つのポートフォリオで100万円を稼いだほうがいいと思いませんか?それに、残業代に頼るという他責思考をしている限り、明るい未来はないのも事実です。残業代を削ってでも外で同じ収入が確保できるようにチャレンジすると、より当事者意識を持った時間の使い方ができます。そうすることによって、自分だけではなく、社会もよくなっていく。私はそう思います。

◎「好きなことを強みにせよ」という呪縛を捨てる

私は「自分の好き」よりも、世の中にある「解決すべき課題」に目を向けたほうが手っ取り早いし、楽だと思っています。その課題を解決しようとして自分のパズルを埋めていくと、初めて大きな大陸になる。これが、結果的に強みになっていく。これから忙しく動いていただきたいのは、自分探しではなく、課題探しです。個人をおもしろくするのではなく、社会をおもしろくすることです。

◎いきついた副業は「講師業」

自分自身の経験から、私は講師業を最もおすすめできる副業として挙げたいと思います。講師業なら、仕入れや大きな初期投資は必要なく、自分自身の成長につながり、かつ人間としての根源的な幸せを追求することもできます。しかも、パッケージ化してしまえば、顧客ごとにサービス内容を変更する必要もなく、とても汎用性が大きいのです。

◎「本業が楽しい!」と言葉にして表現する

私は頻繁に「今日の仕事はなかなかおもしろかったなぁ~、では帰ります」と口にして会社を出るようにしています。重要なのは、本業にコミットしていることをわかりやすく自分からの発信で表現することです。そのために、自分が「疲れる」と感じてしまう活動は、遠ざけていくことも大切です。

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