評価 (3点/5点満点)
副業における実践的な思考法について書かれた本です。
・本業に支障のない、時間のコントロールができる副業のモデルを構築する必要がある。
・本業にも好循環がどこかで生まれる副業が望ましい。
つまり、本業とのバランスを含めた、無理のない副業がテーマです。
一つの企業の机に向かって過ごす労働時間とアウトプットが正比例する時代は、とうに終わっているのではないでしょうか。
一つの企業の机に向かって過ごす労働時間よりも重要なのは、脳の労働時間のシェアを拡大すること。
そのために副業があるんだと思います。
【my pick-up】
◎本業を徹底的に効率化して、積極的に残業代をあきらめるべき
残業は、必要ならばもちろんすればいいのですが、本来は限られた時間の中でアウトプットが出せない人の、最後の選択肢だったはずです。しかし多くの日本企業では、残業代をインセンティブのようにとらえて依存する会社員が増えてしまっています。仕事をだらだらと、遅く進めるほどもらえるお金が増えるという破綻したインセンティブ設計に、どっぷりと浸かってしまっている。これは、紛れもない事実です。年収で考えれば、かつての私のように100万円以上を残業代に依存している人もいるでしょう。仕事を効率化して、その100万円がなくなるのは怖いと思う気持ちもわかります。
しかし根本的に認識しておかなければならないのは、その100万円がいつ消え去ってもおかしくない収入だということです。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業は、コストダウンのために残業抑制を行いました。残業を固定的な年収の一部として認識している人もたくさんいると思いますが、それは幻想なのです。そんな砂上の楼閣に居座っているくらいなら、いっそのこと自分から打ち壊して、もう一つのポートフォリオで100万円を稼いだほうがいいと思いませんか?それに、残業代に頼るという他責思考をしている限り、明るい未来はないのも事実です。残業代を削ってでも外で同じ収入が確保できるようにチャレンジすると、より当事者意識を持った時間の使い方ができます。そうすることによって、自分だけではなく、社会もよくなっていく。私はそう思います。
◎「好きなことを強みにせよ」という呪縛を捨てる
私は「自分の好き」よりも、世の中にある「解決すべき課題」に目を向けたほうが手っ取り早いし、楽だと思っています。その課題を解決しようとして自分のパズルを埋めていくと、初めて大きな大陸になる。これが、結果的に強みになっていく。これから忙しく動いていただきたいのは、自分探しではなく、課題探しです。個人をおもしろくするのではなく、社会をおもしろくすることです。
◎いきついた副業は「講師業」
自分自身の経験から、私は講師業を最もおすすめできる副業として挙げたいと思います。講師業なら、仕入れや大きな初期投資は必要なく、自分自身の成長につながり、かつ人間としての根源的な幸せを追求することもできます。しかも、パッケージ化してしまえば、顧客ごとにサービス内容を変更する必要もなく、とても汎用性が大きいのです。
◎「本業が楽しい!」と言葉にして表現する
私は頻繁に「今日の仕事はなかなかおもしろかったなぁ~、では帰ります」と口にして会社を出るようにしています。重要なのは、本業にコミットしていることをわかりやすく自分からの発信で表現することです。そのために、自分が「疲れる」と感じてしまう活動は、遠ざけていくことも大切です。
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