評価 (3点/5点満点)
テーマは「パーソナル・トランスフォーメーション」という「自己改革」です。
コロナは、人の意識を大きく変えました。
・これぞチャンスと新しいことに踏み出していった人
・元の世界に戻ってくれるのを、じっと待ち続けている人
人をこのように二極化させた訳ですが、はっきりと理解しておかなければならないのは、もう元の世界には戻れない、ということです。
著者は『レバレッジ・リーディング』をはじめ75冊を出版してきた本田直之さんですが、コロナを機に「16年間借りていたオフィスを解約」「ずっと避けてきたYouTubeやインスタライブなどを自ら配信」「コワーキングスペース入居も決定」など、様々なアクションを次々に起こしたそうです。
ある意味、従来の考え方・やり方が通用しなくなった現在。「実験」としてあらゆる行動を素早く行う重要性が高まったと思います。
【my pick-up】
◎無理に会社の人と付き合わなくてよくなった
仕事をしたいのに話しかけられて邪魔されたり、実は話をしたくないと思っていた人と話をしなければならなかったり。そういうこともなくなった。リモートワークで自宅で仕事をしていれば、誰に邪魔されることなく、黙々と仕事をしていくことができます。ミーティングも最低限になって、無駄だと思っていた時間がどんどん減っていったのです。コロナで外出しなくてよくなって、つながりたくない人とは、つながらなくてよくなった。つながりたい人とだけ、つながることができるようになったのです。コロナ前のコミュニティは、言ってみれば、強制的なコミュニティでした。
30代や40代はまだ昭和の香りが残っていたりして、やっぱり行かないといけないんじゃないか、会社内で浮いてしまうのではないか、そんな強迫観念の下に生きていた。もう飲み会には、堂々と行かなくて済むようになったのです。誘われたとしても、コロナがちょっと心配なので、とコロナを理由に断ることができる。
◎今、最も変えないといけないのは、自分
「毎日、会社に来ないといけない」などと言っている会社も、社会から「ごめんなさい」されてしまうでしょう。「ミーティングは、リアルで集まらないといけない」などと言っている会社も同様です。もちろんリアルで会ったほうがいいこともあるのは事実ですが、常にそうでないといけない、などと言っていると、間違いなく淘汰されると思います。そもそも、そんな会社で働きたくないから、選ばれない。誰も行かない。
◎クリエイティブに生きないといけない時代
リモートワークといっても、家でやらないといけないと思った段階で、もうそれはクリエイティブではないかもしれません。それこそ森に行ってもいいし、海に行ってもいいし、庭に出てもいいかもしれない。そうしたちょっとした工夫が、仕事のアウトプットを変えていくことは、想像いただけるでしょう。人と違った環境を得ることで、人と違った発想を手に入れられるのです。
評価 (3点/5点満点)
約100年前、アルバート・アインシュタインが「相対性理論」を発見し、「時間」が伸びたり縮んだりするものだと理論的に説明して、世界をあっと言わせました。
しかし、実は人類は何万年の昔から、時間は伸びたり縮んだりすることを知っており、「人間の営みや社会的事象は、すべて『時間』が基準になっている」ということを、小説家・百田尚樹さんの経験や見解も含めて述べられているのが本書です。
「人々は、自分の苦しい時間を売って得た金で、今度は楽しい時間を買っている。」
「時間の概念を変える」ことで、「長生き」が可能だということに気づいた人類の知恵でもあります。
【my pick-up】
◎「才能」も「努力」も尺度は時間
「才能ある人」というのは時間を短縮することに優れた人であり、「努力する人」というのは時間を投入することに優れた人と言えます。人がある業績を残した場合、それが才能によってなされたものか、努力によってなされたものかは、実はほとんど区別されません。どちらにしても、その結果というのは、その人物の「時間」の使い方にあるというわけです。
◎人生の成功の秘訣
社会的に「成功者」と言われている人には共通点があります。それは「時間を無駄にしない」生き方をしているということです。これは別の言い方をすると、「やることの優先順位を間違えない」ということです。「今やるべきことを、今やる」人生の成功の秘訣は、実はこんな簡単なことの繰り返しなのです。しかしこれは恐ろしく難しいことです。「今これをやらなければならない」と頭でわかっていても、それができない自分にうんざりしたことがない人はいないでしょう。もちろんかくいう私もその一人です。