評価 (3点/5点満点)
この本では、4年間で200以上のITツールやサービスを実際に試してきた著者が、日々実践しているDX仕事術(個人版DX)を、具体的なITツールやサービスを挙げて紹介します。
著者の越川慎司さんは、元マイクロソフト役員で、独立後は「週休3日、週30時間労働」で年収が3倍になったと言います。
・週休3日にしてから確実にインプットの時間が増え、本業のアウトプット(講演や研修、コンサル)の質が上がっている。
・世の中の会社をすべて週休3日にして、なおかつ給料は変わらない仕組みを作りたい。
・テクノロジーが発展してAIと人間の分業が進み、さらに非効率な組織のしがらみがなくなれば、将来的にほとんどの企業が週休3日を実現できる。
日本人は「長く働くこと」が前提になってしまっていて、作業自体が目的となっていたり、非効率な仕事のやり方が根付いてしまっているのではないでしょうか。
また、「働き方改革」を目指す企業は、人事制度の見直しとITの導入で終わってしまいがちです。
本書を読んで、「限られた時間の中で成果を出す」という働き方改革の本質に改めて気づかされました。
【my pick-up】
◎1人1社勤務の常識を手放す(複業を推進)
私はそもそも全員が常に一致団結する必要はないと思っています。プロジェクト単位で仕事をしているので、プロジェクトの中で一体感があればそれでよいのです。また、仲良しグループではむしろイノベーションは起こせないと思っています。異なる経験と意見を持つ人たちが混じり合うことで「新結合」が起き、イノベーションが生まれます。多少の摩擦があるぐらいのほうが新発想が生まれやすいのです。こうしたことから、物理的にも精神的にも常につながっている必要はない、というのがいまのところの自分の考えです。
◎マイクロ・マネジメントをしない(週報なんてない)
サボる人はオフィスだろうが在宅だろうがサボります。それより、詳細な報告といった余計な作業によって、きちんと働いている人の生産性を下げるほうが問題です。