厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

[受験]新興勢力の追い上げが激しい熊本の高校事情(熊高・濟々黌・真和)

2021-02-04 14:06:00 | お知らせ

『これでいいのか熊本県』(マイクロマガジン社・2021年1月刊)から抜粋

名門である熊高や濟々黌については今さら語るまでもないが、ここで気になるのは、この2校に猛追している真和であるこの真和の存在感は熊本の高校事情の変化を示すものといえる

熊高は偏差値も高いが、とにかく緩いエリート校である。一方濟々黌はやたら古めかしい伝統で、先輩による後輩への〝シメ〟は、ほとんどマンガの世界である。濟々黌の特殊な環境に3年間身を置くことで醸成される連帯感は極めて強固だが、落ちこぼれて大学進学も困難になるケースも多い。

真和が面倒見のよさで偏差値をあげるのは当然である真和は授業時数も多いため、塾代が節約できることや有名私大への指定校推薦の枠が多いことも人気を集める理由となっている。早々と熊本人の気風が「自分には合わない」と思った若者の駆け込み寺だ(母体も寺だし)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年67冊目『これでいいのか熊本県』は、地震と水害から復興途上の熊本の未来が見える

2021-02-04 13:54:13 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

熊本県は古来より九州の中心地でした。本来であれば福岡よりも大きな存在だったはずなのに、現在では大差をつけられています。その大きな要因が、度重なる「災害」と「戦争」です。

熊本は何度も「リセット」を余儀なくされ、その都度復活してきたのですが、現在も災害復興と人口減少問題のダブルパンチに見舞われ、かなりの苦境にあります。

果たして熊本県は今回も復活できるのか?熊本県の本当の課題と未来への可能性とは?

 

震災からの復興とともに、街の再開発が進む熊本市ばかりが注目されますが、本書を読むと、賑わいの少ない地域(阿蘇・天草・人吉・・・)の奥深さを感じることができます。

 

この文庫版「地域批評シリーズ」はこれが60冊目。他の地域も面白そうです。

 

【my pick-up】

◎新興勢力の追い上げが激しい高校事情

名門である熊高や濟々黌については今さら語るまでもないが、ここで気になるのは、この2校に猛追している真和である。この真和の存在感は熊本の高校事情の変化を示すものといえる。

熊高は偏差値も高いが、とにかく緩いエリート校である。一方濟々黌はやたら古めかしい伝統で、先輩による後輩への〝シメ〟は、ほとんどマンガの世界である。濟々黌の特殊な環境に3年間身を置くことで醸成される連帯感は極めて強固だが、落ちこぼれて大学進学も困難になるケースも多い。

真和が面倒見のよさで偏差値をあげるのは当然である。真和は授業時数も多いため、塾代が節約できることや有名私大への指定校推薦の枠が多いことも人気を集める理由となっている。早々と熊本人の気風が「自分には合わない」と思った若者の駆け込み寺だ(母体も寺だし)。

◎熊本市の再開発には危うい未来が待っている?

これから熊本市で起こる可能性があるのは、新たな駅前繁華街の登場で、現在の繁華街がどんどん寂れていくこと。あるいは、熊本駅周辺に思ったよりも人が集まらず再開発大失敗となるかのどちらかである。熊本市程度の人口で、ふたつの中心軸を持つことは難しいのだ。

もちろん、共倒れを防ぐためのプランも存在する。熊本市が考えているのは各地域が公共交通機関で密接に繋がる「多核連携都市」である。もはや、日本にも九州にも期待せずアジアの拠点都市という意識を強めている福岡市に対して、熊本市は昔ながらの県内で一番くらいの意識が強く、広い視野に欠ける。早急に交通機関の整備が始まらないと危ないかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年66冊目『最高の質問力』は、「聞き出す力」「伝える力」の両面の具体例が満載

2021-02-04 13:43:39 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

NHKの記者としての「聞き出す力」、『週刊こどもニュース』『NHKスペシャル』『ひるおび!』出演での「伝える力」。

鎌田靖さんが、NHKやフリーで長年にわたって経験した、話し相手を説得するために心がけること、どんな準備、態度をするかなど、数多くの具体例、失敗例が紹介されています。

 

2006年6月に起きたインサイダー取引の疑いで投資ファンドの代表が逮捕されたニュース

<NHKニュース>

Aファンドを経営しているAがB放送株をめぐってインサイダー取引をしていた疑いが強まり、東京地検特捜部は証券取引法違反の疑いでAを逮捕しました。これまでの調べによりますとAはCが、B放送株を大量に買い占めることを知ったうえで、B放送株を買い進めたとしてインサイダー取引の疑いがもたれています。

Aファンドは去年1月の時点でB放送株の18.6%を保有する大株主でしたが、Cによる買い占めで株価が高騰した後にその多くの株を売却して30億円余りの利益をあげていたということです。

<週刊こどもニュース>

Aファンドという会社があります。株などを売ったり買ったりしてもうけている会社です。その代表だったAが東京地方検察庁という役所に逮捕されました。どうして逮捕されたかというと、法律違反のズルをしてたくさんの株を買ったという疑いです。Aは仲のよかったCからB放送局の株を大量に買い占めるという情報をこっそり聞きました。Cが株をたくさん買うと、この株は人気が出て値段は上がることになります。Aはそれを知って、その株を大量に買い30億円ももうけました。一般の人が知ることができない情報を聞いて株を買うことは法律で禁止されています。Aはこの法律に違反したとして逮捕されたのです。

 

言葉の言い換えと格闘して、わかりやすさを追求した一例です。

 

また、人と会って話すときどんなことに気をつければいいのか、相手からどうすれば本心を聞き出せるのか、そんなノウハウはコロナ禍の今でも求められます。

現場に行って話を聞いて、伝えること。鎌田さんが20代前半からやってきたことは、ほかの皆さんにも役に立つでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする