厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2019年184冊目『プレゼンの極意』

2019-09-01 16:13:32 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

今は、プレゼンが苦手なら「無理することはない。できる人に任せればいい」と、プレゼンをする機会が奪われてしまう世の中に変わろうとしています。

そのような時代の流れに対して、

・自分にはプレゼンをする機会がなく、苦手なまま放置してしまった

・自分の意見を伝えるのはビジネスの基本。できないままでは嫌だ

・いつかチャンスをものにしたい。そのためにプレゼンは必要だ

もしそう思う方は、「プレゼン弱者が強者に勝てる方法」を余すことなく書いた本書をご覧ください。

たとえば、プレゼンの鉄板の流れとして、以下のような「目的」→「根拠」→「依頼」が紹介されています。

1.まずは堂々と前に出て自分の場を作る

2.プレゼンの目的を明らかにする

3.そのための用意した3つの根拠を示す

4.相手の理解を確認し、明確に依頼する

5.相手の同意を受け、感謝の気持ちを伝える

プレゼンが嫌い、苦手という方には、実はやったことがないだけという方もいます。また、仮に失敗した経験を持っていたとしても、その原因は正しくプレゼンをこれまで学んでいなかったかもしれません。

プレゼンスキルを習得することは「挑戦しよう」と思うまでが一番大変で、始めてしまえば相手の反応が励みにもなるし、自分の進化も見えやすいのでスキルアップすることは難しくないと思います。

プレゼンを通して想いを伝え、人を動かし、チャンスをつかみましょう。

【my pick-up】

◎プレゼンの本当の価値

プレゼンの成功とは、相手が内容を理解し、こちらの意図通りに動いてくれること。普通はそう考えます。プレゼンを仕上げる過程で、何度も何度も考えることで自分のアイデアやプランが練られ、改善され、最後には確信に変わります。そのプロセスがあるからこそ、自信を持って自分の考えを言えるようになりますし、アイデアやプランも実現に向かってレベルアップしていくのです。プロセスにおける変化こそが、プレゼンの本当の価値です。プレゼンターが最初に手に入れなければならないのは、プレゼンの準備過程でしっかり考えることにより得られる「自信や確信」なのです。

◎やってはいけないスライド例

「情報量が多い」と感じる一番の理由が「文字の多さ」です。長文スライドができてしまう原因は以下の2つ。1つは、内容が整理できていない。2つは、相手のことを理解できていない。では、文字の量を抑えるにはどうすればいいでしょう?次の3つを意識してください。1つは、長文は書かず、文字情報はすべて箇条書きにする。2つは、スライドのメインを図や表、写真にし、文字だけのスライドにしない。3つは、文字のポイント(大きさ)を24以上にし、それで収まるように書く。

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2019年183冊目『プロティアン』

2019-09-01 16:03:22 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

PROTEAN(プロティアン)という言葉の語源は、ギリシヤ神話に出てくる、思いのままに姿を変える神プロテウス。「変化し続ける」「変幻自在な」「一人数役を演じる」という意味があります。

そしてプロティアン・キャリアとは、米ボストン大学経営大学院で組織行動学や心理学の教鞭を執るダグラス・ホール教授が、1976年に提唱した概念です。変幻自在に形成するキャリアのことを言います。

この本の狙いは、人生100年時代を生き抜くうえで欠かすことのできない「変化への適応と戦略」について見識を深め、日々の行動に生かし、数十年後の働き方や生き方をデザインすることにあります。

○プロティアン・キャリア診断

「毎日新聞を読む」「月に2冊以上本を読む」「英語の学習を続けている」「テクノロジーの変化に関心がある」「国内の社会変化に関心がある」「海外の社会変化に関心がある」「仕事に限らず新しいことに挑戦している」「現状の問題から目を背けない」「問題に直面すると解決するために行動する」「決めたことを計画的に実行する」「何事も途中で投げ出さずやり抜く」「日頃複数のプロジェクトに関わっている」「定期的に参加する(社外)コミュニティが複数ある」「健康意識が高く定期的に運動している」「生活の質を高め心の幸福を感じる友人がいる」

→12個以上該当すればプロティアン人材、4~11個でセミプロティアン人材、3個以下でノンプロティアン人材

○プロティアン・キャリア論の3つのポイント

・キャリアとは個人が創造するものであり、組織が管理するものではない。

・キャリアに社会的な成功や失敗はなく、仕事の報酬は目標が達成されたときに得る「心理的成功」の獲得。

・仕事には遊びの要素が存在するため、生活との統合が可能。

○プロティアン・キャリアに必要な3つの資本

・ビジネス資本:スキル、語学、プログラミング、資格、学歴、職歴などの資本

・社会関係資本:職場、友人、地域などでの持続的なネットワークによる資本

・経済資本:金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本

○プロティアン・キャリアを形成するための行動指針

「独自の唯一無二の価値をつくる」「自分で目標を設定して挑戦し成功体験を重ねる」「思うような結果が出ないときには冷静に失敗を分析する」「他人の価値観ではなく自分が何を大切にするのかというアイデンティティを磨く」「専門性を深めながらも同時に特定の専門性に固執しない」「同業者のネットワークの中だけに埋まらない」「異業種とのネットワークを意識的につくる」「組織に属しながら外部との社会関係資本を形成する」「求められた環境に適応できるよう自分のキャリアを更新する」「限られた時間内の生産性を高める」「組織や市場、社会を分析し変化に適応するアダプタビリティを磨く」「消費ではなく戦略的な自己投資でキャリア資本を貯める」

 キャリアは組織から個人へと手渡されました。変幻自在なキャリアを形成することができれば、どんなに社会や環境が変わっても、私たちは70歳まで第一線で働き続けることができるはずです。

生涯を謳歌する生き方の作法を考える本書は、キャリアに向き合うことで、働き方や生き方を見つめること、究極的に言えば生きることの終着点まで見通すことです。また、変化を肌身で感じ、楽しみながら、自分も変幻自在に変わっていく。

プロティアン・キャリアとは、自分らしく生きること。やりがいを感じながら、楽しく働いていくこと。そしてその結果、稼ぎを増やすこともできる生き方の作法です。

【my pick-up】

◎ビジネス書を乱読・多読しよう

新聞を読むことがビジネスパーソンの能力向上の基礎なのに対して、読書は応用と捉えることができます。ビジネス資本を蓄積する読書で大切なことは、その量です。1冊を時間をかけてじっくりと読み込むのではなく、多様な分野の本をどんどん乱読・多読していきましょう。目安は新書であれば、1冊1時間程度でしょう。乱読や多読を通して、ビジネスで必要な知識や能力は、確実に高まります。「私は現場主義なので、新聞も本もほとんど読みません」などと公言しているなら、それは社会の変化を学ぶことを無視し、自分の経験だけを頼りにする、つまり私は外側からの情報は遮断して変化することはない、と主張しているようにも取られかねません。社会に出ると「成長のためには本を読みましょうね」などということは、誰も言ってくれません。読書は決して趣味の範疇だけで捉えるものではないのです。

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