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評価 (4点/5点満点)
税理士の著者、山本憲明さんはなぜ16時間の仕事を3~4時間に減らせたのか?
・いただいている金額の割に手間がかかるお客さまが離れていき、あまり手がかからない(経営者の方がしっかりされている)会社が残った。
・ムダな仕事やモノを徹底的に手放し、便利なツールを積極的に使って能率を高めつづけた。
そんな「仕事の手放し方」を本書では公開しています。
とにかく大事なことは、既成概念を捨てること。
今の仕事をすべて見直して、核心的で「どうしても必要」という仕事だけをやり、残りの時間は自分自身や周囲の人たちの将来を良くするために使えばいいのです。
読書や創作活動をしてもいいでしょうし、体を鍛えてもいいでしょう。人生全体が充実しますよね。
【my pick-up】
◎朝の2時間に全速力で仕事をして、その日の仕事を終わらせることを目指す
その日にやるべき仕事は、朝の2時間で済ませてしまう。そんな気概が必要です。2時間でやるべきことをすべて済ませるためには、準備が大切です。定時よりも早めに出社して準備をすればいいのです。あるいは、前日に準備をしておいてもいいでしょう。2時間で仕事を片づけたら、あとは余剰の時間です。自分の力を伸ばすために使いましょう。そして退社時には、明日のための準備をする。
◎「仕事が速い人」は重要な仕事以外は他人にまかせることで仕事を手放している。またやる必要のない仕事はどんどん捨てている
実は「仕事が速い人」は、適度に仕事を手放しています。基本的には、自分にしかできない仕事だけをやり、それ以外の(誰でもできる)仕事は、ほかの人にまかせたりしています。さらに、必要のない仕事だと判断したら、ほかの人に振ることすらしないので、どんどん捨てていきます。世の中にはムダな仕事が多いのは事実です。実質3人で済むような会議に10人も出席し、1時間話を聞いているだけ。昔からずっとやってきたやり方を、時代が変わったにもかかわらず、やりつづけている。エクセルで自動的に計算できるのにもかかわらず、わざわざ手計算をしている。実は多くの仕事が「機械にまかせる」「人にまかせる」「その仕事自体をやめてしまう」のいずれかの方法で手放せるはずです。
◎ムダなモノを減らして探し物をする時間がなくなれば、1年間で約60時間(2日半)も節約できる
探し物をしなければならなくなる原因は単純に「モノが多すぎる」からです。なぜモノが多くなるのでしょうか。簡単な話で、買いっぱなしで捨てないからです。私がおすすめしたいのは、毎日コツコツ捨てることです。必要なモノを決まった場所に置くようにすることで、探し物をすることはほとんどなくなります。探し物に浪費していた時間をほかの有意義なことに使えるようになります。モノを同様に、パソコンやスマホに入っている「ムダな情報を減らすこと」もとても重要です。「検索機能を使えばいいじゃないか」という声も聞こえてきそうですが、検索するキーワードを思い出すのにかかる時間がムダですし、検索が空振りに終わることも多々あります。ですから、初めから情報の量を増やしすぎないようにしたほうがいいでしょう。
◎もらった書類をコピーしたり、作成した書類はプリントアウトをしない
私は「コピー不可、プリントアウトはよほどの場合を除いて不可」というルールを自分に課しています。ほとんどの方がこれまでの習慣から気軽にプリントアウトやコピーをしてしまいますが、それをやめれば紙が増えることはありません。プリントアウトやコピーをやめることは、これまでの仕事のやり方を少し変えることになります。紙で読んでいたものを画面上で読むことに慣れる必要があります。
◎そもそも「忙しい」状態にならないように「遮断」する
かかってくる電話にいちいち出ていたら、まとまった時間をとって仕事をすることはできません。ですから、私の場合は、電話がかかってきても出ないようにしています。これをしばらく続けていると、まわりからは「電話に出ない人」と認知されるようになるので、電話がかかってこないようになり「忙しい」の原因を1つ減らすことができます。
◎自分のスケジュールを会社の人全員に公開すると、半ば強制的に仕事が効率化される
私がおすすめしたいのは、自分の予定を「すべて」公開してしまうことです。外出先などはもちろん「自分のデスクで○○の作業」とか、社内のちょっとした打ち合わせなど、とにかく自分が勤務時間の間にやっていることをすべて記入するのです。それを全員に公開することにより、スケジュールの「縛り」が生まれるため、仕事への集中が高まるでしょう。また、まわりの人もあなたがどの仕事に取り組んでいるかを知れば、忙しいときや集中しているときにつまらないことで声をかけてくるようなことはしなくなるでしょう。