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評価 

(3点/5点満点)
加藤昌治さんが2006年に出した『アイデア会議』の改訂版。ベストセラー『考具』の基礎編として『アイデアはどこからやってくるのか』、そして応用編として本書が、最近また書店に数多く並んでいます。
・アイデア=選択肢を考えること。
・選択肢の多さとアイデアのクオリティとは比例する。
時間配分的にアイデアを考える時間をたっぷりと取るべきです。いいアイデアさえ見つかれば、それを企画に整えるのは、割合に簡単。アイデアを考える際にも「会議」は有効です。
本書は、チームでアイデアを考える方法が顕在化していなかったという現状が出発点。アイデアの考え方を学び、自分で使えるようにすることは、個人に委ねられ過ぎていたのです。「チームでやるアイデアの考え方」を会議という行動に落とし込めれば、誰もが共有可能になります。
アイデアを出していくという技は、数をこなしていくうちに、気がついたらレベルが徐々にあがっていくもの。それを実現するための仕組みが本書で紹介されている「アイデア会議」です。
また、アイデア会議では、自分がアイデアを出さなければいけないプランナーと、チームのリーダであるディレクターがいます。どちらの立場も経験するといいですね。
【my pick-up】
◎プランナーが〔云い出しっぺ〕にならないと始まらない!
輝く魅力の源泉はどこまでいっても〔云い出しっぺ〕のもの。その栄誉は、自分が始めなければいつまで経ってもやってはこない。「あの企画、おまえがいい出したんだよな」っていわれたら、うれしいですよ。そのチャンスをみすみす逃してしまいますか?もったいない!やっぱり考える、そして〔云い出しっぺ〕になることが、プランナー冥利に尽きるんです。
◎「コア・アイデア」の条件は?
まず、面白いアイデアであるかどうかが、コア・アイデアの条件だといえると思います。ただ、面白い=笑えるだけではないです。それよりもinteresting=興味/注目/好奇心を引きつける、の意味も含んでいると考えた方が近いです。ただ、新しいかどうかに必要以上にこだわることはないんじゃないかと思っています。目新しさだけでは、目を引くかもしれませんが与えられた課題の最終ゴールをクリアできるかどうかは別問題です。そしてアイデアを評価するもう1つの軸が「筋がいいかどうか」の軸。企画の依頼元が抱えている問題課題をそのアイデアで解決できるかどうか。そして2番目の「筋」は、依頼元の文化、風土とマッチしているかどうか。3番目の「筋」は、社会との調和性。