日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

秋雨前線のせいかしらん。今日もぐずついたお天気のようです。

2016-09-14 08:43:59 | 日本語学校
曇り。昨日同様、突然の雨…になるかも。

一応、9月ですし,秋雨前線が台風の動きの影響を受け、活発化するかもしれず、そうなれば、そりゃあ、雨になるでしょう…けれども。

涼しい…。従来ですと、まだ残暑が厳しい…はずと思っているのですが、もしかしたら、勘違いしているのかもしれません。もう、季節感なんて言ったって、何が何だかわかりません。個人差もあることでしょうし…なんて、なんだか言い訳めいてしまいます。

台風が来る毎に涼しさを増していき、草花の姿も変わっていき、そして秋真っ盛りになる…はずなのですが、台風が来なくても涼しくなっていましたし…。だいたいが8月に、ああまで台風が来るなんて、考えも及ばぬこと。

もちろん、お盆のころはよく台風に襲われ、帰省した飛行機がよその空港に着陸するなんてことはザラでした…とはいえ…。季節に関する愚痴なんて、たあいがないと言えばたあいがないことながら、尽きぬものですね。

まあ、愚痴はこのくらいにして、秋の虫たちの合奏が本格的になってきました。朝はかそけき音も、帰りには大音声となり、辺りに響き渡っています。体はあんなに小さいのに、よくもまあ、あんなに大きな声が出ること。馬鹿にはできません。

さて、学校です。

「日本語能力試験」の申し込みが始まっています。例年、ベトナムの学生達は試験を受けたがらず、スリランカの学生は受けたがり過ぎる。試験が好きなのかしらんとしか思えないのです。コツコツと勉強するのは余り好きではないという人が少なくないにも係わらず…なのです。ここのところがよく判らないのですが。面白い現象です。頑張っているから…それで、「受けたい」ではない場合も、かなりあるかのようにも思えるくらい…なのですけれども。

私たちにしてみれば、真面目に勉強している学生には、「どうかしらん。今のレベルがわかるし、受けることは勉強にもなるから、受けてみれば」と水を向けてみるのですが、ベトナムの学生は、知らん顔。そして、一言、「ベトナムでは『N4』に合格しても何にもならない」。まあそう言われればそうなのでしょうけれども、試験を受けるというのには、それだけではないメリットがあるのです。自分のレベルがわかるというのもその一つ。猿山のサルに終わりませんから。それから、その目標に向かって、頑張ることにより、レベルが自然と上がるというのもその一つ。

確かに、受験にはかなりの金が掛かる…これは困ることです。でも、どうしてこんなに高いのでしょうね。発展途上国から来ている学生達にとって、たとえ日本でアルバイトをしているにせよ、一回6000円というのは高い。決して簡単に、「試してみるか」と思える額ではありません..

4月に来日した学生(二年間日本語学校で勉強できます)にとって、一回かせいぜい二回と考えるのも当然といえば当然。それに大學を目指している人は、『日本留学試験』という難物も控えていることですし。…この試験料も高い。

私たちも学生達を課外活動に連れて行くとき、必ず「交通費」を考えます。もちろん「入園料」や「入館料」というのも関係しますが。高いと学生達は二の足を踏んでしまうのです。たとえどんなに勉強になると思われても、まだそれがわかるほどには、(学生達の)興味関心、あるいは視野が広くはないのです。

こういう日本語学校では、日本語を教える傍ら、視野を少しずつ拡げていけるような活動が不可欠なのですが、いくら東京近郊で地の利があるとはいえ、学生の方が動かないことにはどうしょうもないのです。

まずは、見せる。そこから始めるよりほかないのですが、それが成立しないことには、何にもできません。

一昔前のベトナム人の学生や、その前の中国人の学生達は、こういう課外活動の意味がわからず(わかっても無視)、こういう日は、「学校が休みだから、うちで寝る日」と決め込んでいるような有り様でした。こういう人たちを連れて行くのは本当に大変なことで、集合時間になっても、駅に来ませんから。呼び出しの電話を一人ずつに掛けて起こしたり、駅に行く途中、寮に寄って一緒に連れて行ったり、あるいは出席率が関係するよと脅したり。

今から考えると、こういう人たちにはこちらがどんなにムキになってしても、詮ないことでした。彼らの目的と私たちの目的とは「鶍の嘴の食い違い」で、最後まで接点のないものだったのです。互いに、どうしようのないことだったのでしょう。彼らにしてみれば、ありがた迷惑、よけいなお世話。私たちにしてもせっかく考えた活動なのにと彼らを責める気持ちだけが膨らんでいくという悪循環。

それに比べれば、今は随分マシです。課外活動などの費用だけが問題で、勉強したい、いい大学ないし、いい専門学校に行きたいという気持ちは、大半の学生達には確かにあるのですから。

それゆえ、往復でも(だいたい都内のあちこちに連れて行くのですが)、500円以内に、できるだけ抑えるようにしていますし。

もとより教科書や問題集、参考書などは別です。非漢字圏の学生でも「N2」を目指せるような人たちで、勉強するための本代にお金を惜しむようであったら、それこそ、バッテン。まずは成功できないでしょうね。

日々是好日
コメント
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