日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

引っ越しましたから、「学費はありません」。彼らの国では、それで通るんでしょうね。

2015-03-18 09:48:37 | 日本語学校
 早朝は、濃霧が立ちこめ、暖かくなったと実感。日が出ると共に、この霧も晴れ、今は青空が広がっています。

 小学校のそばを通ったとき、「ハクモクレン(白木蓮)」が既に満開なのに気がづきました。今年はまだ「コブシ(辛夷)」も見ていないのに、もう「ハクモクレン」の季節になってしまったかとがっかり。

 「ヒヤシンス」も紫の花を咲かせています。というわけで、道ばたをよくよく見てみると、「ペンペン草(薺)」も、かなり背が高くなっていますし、「ホトケノザ(仏の座)」も「オドリコソウ(踊り子草)」花をつけています。…春ですね。今日も昨日に引き続き、暖かい。昨日ほどにはならなくても、朝が、11度くらいでしたから、昼には16度か、17度くらいにはなるかしら。

 関東地方の「桜前線」は、今月の24日くらいにやってくるそうで、最近はぐっと暖かくなったからでしょうか、歩いている人が、足を止め、まだ枯れ木状態の、桜の木を見ています。きっと花を探しているのでしょう。

 「サクラ(桜)」の花も、梢の方ではなく、幹の低いところに、ほとんど幹にくっつくようにして、咲いていることがあるのです。こういう花を人より先に見つけると、「春、めっけ」となるのです。なぜだか、とても贅沢な気分になれるから、うれしい。大金持ちですね。

 さて、学校です。

 クラス分けのテストをすると、やはり、引っ越しや一時帰国などをせずに、頑張っていた人の方が成績は上がっています。学校に来て勉強をし、アルバイトに行くだけで、本当は精一杯のはず…それなのに、おぼつかない日本語で、また規則などもわからぬまま、部屋を借りたりすれば、余計な手間もお金もかかってしまう。それは明々白々のはず。そういう時間を勉強に振り向ければいいものを、こっちの方が安いとか言って、すぐに目先の利益に引きずられてしまう。

 専門学校や大学に進めば、当然のことながら、引っ越しをせねばならなくなるというのに、あと一年で。それとも、もしかして、どこに行けるか判らないのに、ずっとそこに住んでいるつもりなのかしら…。(そこを)出なければならないとき、どうするのでしょう。なんとも思っていないのでしょうね、ルールがあるというのに。こういう日本のルールを、日本語学校にいる間に覚えさせるということも、アパートを借りて学生達を住まわせている理由の一つであるのに。

 それをいくら言っても判らない。だめと言っても、やってしまうわけで、もう処置なしです。けれども、こうやって落ちていくのでしょうね、成績が。

 日本語学校には、目的が、半分以上出稼ぎという人が、時々紛れ込んできます。来日前に、そういう人を見分けるのは、とても難しい。中にはかなり日本語を話せる人もいて、そして日本文化の勉強が目的なんて言いますから。、

 だいたい、来日の目的がはっきりしている人(ここで目的というのは、出稼ぎや金稼ぎというのではなく、進学が目的の人という意味です)は、話がスッと通じます。大学に行きたい人は引っ越さないで、学校の近くに住んでいてくださいと言えば、すぐにその考え(引っ越し)を引っ込めます。出稼ぎ目的の人は、あっちのアパートの方が二人で住めば安いと、一人しか住んではならないところに、黙って二人で住み込もうとしたり、誰かの部屋に転がり込もうとしたり、ルール無視の行動を取りがちです。

 大学に行きたいと口では言っていても、それだけの能力がなかったり、気持ちがそれほどなかったりすれば、こういう出稼ぎ目的の人たちの言葉に簡単に流されて、私たちの言葉が耳に入っていきません。部屋を借りれば、部屋代だけでは終わりません。洗濯機も冷蔵庫もいるでしょうし、そのほかの家具もいるでしょう。そのお金や、引っ越しの時間などを考えれば、最初に住んだところ(学校の裏)に住んでいるのが一番いいのです。

 ここに住んでいれば、学校まで2、3分で来られるので、ギリギリまで寝ることができるし、何かあったときにすぐに私たちが駆けつけることがでるというのに。それがわからない。

 判らないからと、口を酸っぱくして説明しても、「引っ越す」ということに、心がとらわれていますから、結局は、「はい」と言っても、知らぬ間に寮を出ている。

 こういう人は、来年、どうするのでしょうね。

 それを、判っているのかしら…。

日々是好日
コメント
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