日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「ムラサキシキブの紫の実」。

2012-10-18 14:19:02 | 日本語の授業
 曇り。昨日は昼過ぎから雨になり、今日も、おそらくは、ずっと雨…。これも、みんな、W台風のせい。とはいえ、「秋は長雨ですからね」と乙に構えているわけにもいかず…。何となれば、明日は課外活動で「上野の動物園」へ行くのです。

 二度あることは三度ある。いやいや、まだ一度っきり。二度目はまだない。これがまた雨で流れると、恐怖の「二度あることは三度ある」が、生きてきます。こうなったら、白いハンカチで「テルテル坊主」を作って、しっかりとした目鼻をつけ、つるしておくより他の手立てはありません。

 そう思って、今朝、予報を見てみますと、どうやら明日の朝は雨マークから逃れられそうです。前回もそして今回も(上野動物園のことを)さんざん吹聴していましたから、これでお流れは辛いのです。

 さて、街は随分と秋色に染まってきました。枯れ葉が散って道のあちこちに吹きだまっています。「秋バラ」が見事な赤に咲いているなと見ていると、その近くに「ムラサキシキブ(紫式部)」が古風な紫の実をつけていました。「キク(菊)」は今が出始め。学校でも、一階の段差を利用して幾色かの菊が植えられています。

 こうして雨が続いても、草木にとっては、やはり慈雨に属するのでしょう。土が干涸らびたように白茶けてしまうよりは、黒くしっとりと濡れている方がズンといいのです。

 今朝、テレビを見ていると「ドジョウ(泥鰌)」が、和歌山県で県絶滅危惧種に指定されたとか出ていました。そして「クツワムシ(轡虫)」も。ドジョウなんて泥さえあればどこにでもいるような気がしていたのですが。この「泥さえあれば」というのが、問題だったのですね。知らず知らずのうちに、清らかな水があるはずである。それは流れているはずである。そこには土があるはずであると思い込んでいたのです。

 用水路や排水路が整備され、泥が失われてしまえば、そこにあった諸々の自然も姿を消し、当然のことながら、住み処を奪われた小動物たちは生きる術がなくなり、消えてしまうしかないのです。明日は我が身。清らかな空気と水。この二つが失われてしまったら、もやは日本とは言えなくなる…日本の伝統的なものというのは、それらなくして成立しないものばかりなのですから…。


日々是好日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする