今朝も起きたときには地面が濡れていました。風はヌメリを帯びて、柔らかい。地面が少しずつ乾き初めたなと思われた頃、また雨が降り出しました。
不思議ですね。雨が降り出す少し前、重たげに見える灰色の雲の切れ目から、微かに、青空が覗いていたのに。そんなもので、このまま晴れていくかと思っていたのです。ところが、そうこうしているうちに、急に涼しい風が吹いぬけ、これはやばい…。それは、夕立の前兆のような冷やっこい風だったのものですから。もうこうなりますと、来るな、来るなと身構えてしまいます。
案の定、雨は降り出し、そして雨音は少しずつ大なり…。空はいつの間にか灰色一色になっていました。ベランダに一輪残っていた「キキョウ(桔梗)」も後ろを向いていますし、どうも今日一日、「晴れ」とは縁がなさそうです。
とは言いましても、梅雨なのに雨がないのも寂しい。元来、四季プラス梅雨で、他国よりも余分に季節を楽しめるという特権が日本人にはあったわけで、梅雨時に雨が降らないということは、その権利を奪われたに等しいのです。
昨日まではカンカン照りで、「空梅雨かぁ」という嘆きが聞こえていたこの辺りでも、今日は久しぶりに雨中の「アジサイ(紫陽花)」が愉しめそうです。もう花期も終わりに近づいた頃になって、やっとです。せいぜい今日の雨の雰囲気を大切に過ごしましょう。風も吹き、暑かった昨日までとは違って、今日は随分過ごしやすそうですから。
さて、学校です。
「七月生」は、本来は「初級Ⅰ」クラスであるべきなのですが、「四級」には合格していると言うことで、来日していますので、まず午前中は、「初級Ⅱ(Ⅱに入ったばかりです)」クラス(4月生)で勉強し、そして、不足を補うという意味で、午後1時15分から3時まで、「初級Ⅰ」を勉強するということにしています。この「午後のクラス」には、「初級Ⅱ」に入った段階で判らなくなったという人や、「4月生」とは名ばかりで五月に入ってから来日し、しかも「イロハ」から始めたという学生も含まれています。
この「七月生」は(合格してきたと言いましても)、「午前のくラス」にいるときには、殆ど活躍の場がない(なにせヒアリングが悪いのです)人たちですので、少し心配していたのです。が、昨日、終わった頃に覗いてみますと、もう、「笑い声在り」で、明るく盛り上がっていました(午後の授業開始から三日目です)。
ベトナム人の学生が、インド人の学生に、「授業が終わったら、公園で一緒にサッカーをしよう」と持ちかけ、それがわからずにぼんやりしているインド人学生に、今度は隣に座っている中国人の学生が、説明しようとしていたりで、ワイワイガヤガヤ。いかにも愉しげに見えました。
もちろん、普通の小さい公園でサッカーはだめですから、それは注意しましたけれども。(こういう公園には小さい子供が遊んでいる場合が多いので、サッカーや野球は禁止されている場合が多いのです。当たったりして危険ですから)。
ベトナムから来た学生は、一般的に、日本語の音をどうも捉え切れていないらしく、聞き取りが苦手だという人が多いのですが(こういう場合、当然のことながら発音も曖昧になってしまいます)、困ったことに、中には、母国で学んでいる時に、発音を注意されたことがないという人もいたりするのです。そして、来日後、日本人教師に指摘されて初めて気がついて、愕然とする…。こうなりますと、これは彼らの責任とは言えませんので、少々かわいそうになってきます。
とはいえ、日本に来たのですから、しかも日本語学校に留学生として入ってきたのですから、しっかりと勉強してもらわなければなりません。
不況、好況にかかわらず、日本語ができなければ、アルバイト探しも簡単ではありませんし、この学校を卒業後、進学する時に、選択の幅がずんと狭まってきます。これは、なかなか口で言ってもわからないらしく、「私の友だちも日本語が下手だけれども、専門学校に行きました」などという輩さえいるのです(入ったことしか聞かされておらず、中でどういう待遇を受けたのか、あるいは卒業後どうなったのかまでは知らないのです)。
どのような専門学校であれ、日本語が出来る人は上のクラスで、ある程度の知識を学ぶことができますが、そうでなければ、ただ単においてもらっているだけ。学校での待遇が悪いだけでなく、校内での他の人とのやり取りもうまくいかず、同国人の間をぐるぐると回っているだけで日本在住期間が終わったということにもなりかねないのです。これでは何のために日本に来たのかさえ、判らなくなってしまいます。
少なくとも、この学校に来たからには、そういう目には遭わせたくありません。もっとも、勉強はしない、できるだけの、時間的経済的余裕があろうとも、何もしないという人には、「何をか言はんや」ですが。
日々是好日
不思議ですね。雨が降り出す少し前、重たげに見える灰色の雲の切れ目から、微かに、青空が覗いていたのに。そんなもので、このまま晴れていくかと思っていたのです。ところが、そうこうしているうちに、急に涼しい風が吹いぬけ、これはやばい…。それは、夕立の前兆のような冷やっこい風だったのものですから。もうこうなりますと、来るな、来るなと身構えてしまいます。
案の定、雨は降り出し、そして雨音は少しずつ大なり…。空はいつの間にか灰色一色になっていました。ベランダに一輪残っていた「キキョウ(桔梗)」も後ろを向いていますし、どうも今日一日、「晴れ」とは縁がなさそうです。
とは言いましても、梅雨なのに雨がないのも寂しい。元来、四季プラス梅雨で、他国よりも余分に季節を楽しめるという特権が日本人にはあったわけで、梅雨時に雨が降らないということは、その権利を奪われたに等しいのです。
昨日まではカンカン照りで、「空梅雨かぁ」という嘆きが聞こえていたこの辺りでも、今日は久しぶりに雨中の「アジサイ(紫陽花)」が愉しめそうです。もう花期も終わりに近づいた頃になって、やっとです。せいぜい今日の雨の雰囲気を大切に過ごしましょう。風も吹き、暑かった昨日までとは違って、今日は随分過ごしやすそうですから。
さて、学校です。
「七月生」は、本来は「初級Ⅰ」クラスであるべきなのですが、「四級」には合格していると言うことで、来日していますので、まず午前中は、「初級Ⅱ(Ⅱに入ったばかりです)」クラス(4月生)で勉強し、そして、不足を補うという意味で、午後1時15分から3時まで、「初級Ⅰ」を勉強するということにしています。この「午後のクラス」には、「初級Ⅱ」に入った段階で判らなくなったという人や、「4月生」とは名ばかりで五月に入ってから来日し、しかも「イロハ」から始めたという学生も含まれています。
この「七月生」は(合格してきたと言いましても)、「午前のくラス」にいるときには、殆ど活躍の場がない(なにせヒアリングが悪いのです)人たちですので、少し心配していたのです。が、昨日、終わった頃に覗いてみますと、もう、「笑い声在り」で、明るく盛り上がっていました(午後の授業開始から三日目です)。
ベトナム人の学生が、インド人の学生に、「授業が終わったら、公園で一緒にサッカーをしよう」と持ちかけ、それがわからずにぼんやりしているインド人学生に、今度は隣に座っている中国人の学生が、説明しようとしていたりで、ワイワイガヤガヤ。いかにも愉しげに見えました。
もちろん、普通の小さい公園でサッカーはだめですから、それは注意しましたけれども。(こういう公園には小さい子供が遊んでいる場合が多いので、サッカーや野球は禁止されている場合が多いのです。当たったりして危険ですから)。
ベトナムから来た学生は、一般的に、日本語の音をどうも捉え切れていないらしく、聞き取りが苦手だという人が多いのですが(こういう場合、当然のことながら発音も曖昧になってしまいます)、困ったことに、中には、母国で学んでいる時に、発音を注意されたことがないという人もいたりするのです。そして、来日後、日本人教師に指摘されて初めて気がついて、愕然とする…。こうなりますと、これは彼らの責任とは言えませんので、少々かわいそうになってきます。
とはいえ、日本に来たのですから、しかも日本語学校に留学生として入ってきたのですから、しっかりと勉強してもらわなければなりません。
不況、好況にかかわらず、日本語ができなければ、アルバイト探しも簡単ではありませんし、この学校を卒業後、進学する時に、選択の幅がずんと狭まってきます。これは、なかなか口で言ってもわからないらしく、「私の友だちも日本語が下手だけれども、専門学校に行きました」などという輩さえいるのです(入ったことしか聞かされておらず、中でどういう待遇を受けたのか、あるいは卒業後どうなったのかまでは知らないのです)。
どのような専門学校であれ、日本語が出来る人は上のクラスで、ある程度の知識を学ぶことができますが、そうでなければ、ただ単においてもらっているだけ。学校での待遇が悪いだけでなく、校内での他の人とのやり取りもうまくいかず、同国人の間をぐるぐると回っているだけで日本在住期間が終わったということにもなりかねないのです。これでは何のために日本に来たのかさえ、判らなくなってしまいます。
少なくとも、この学校に来たからには、そういう目には遭わせたくありません。もっとも、勉強はしない、できるだけの、時間的経済的余裕があろうとも、何もしないという人には、「何をか言はんや」ですが。
日々是好日