ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

食べるブドウと醸造用ブドウの間に・・・

2009-10-11 10:24:03 | ワイン&酒
一昨日紹介した メルシャン「甲州 淡紫 2008」 甲州種 からつくられたワインですが、
甲州種は「食べるブドウ」として長い間認識されてきました。

ブドウには、生で食べるのに適した品種と、醸造に適した品種があります。

カベルネやシャルドネはもちろん後者で、巨峰やマスカット・オブ・アレキサンドリアなどはそのまま食べるとおいしい品種ですよね。


甲州種は?というと・・・、そのまま食べることもでき、ワインにもなり、
生食用と醸造用のちょうど分岐点に存在する品種です。



甲州と同じ“分岐点にあるブドウ品種”として紹介されたのが・・・


キシュミシュ種  (メルシャンの見本園で栽培されているもの)

中近東地域の古い品種だそうで、生食用にも醸造用にも、また干しブドウにも用いられています。
キシュミシュ種、初めて見ました!



甲州種(左)と比べると房が小振り

食べてみると果肉が厚くジューシーで、果皮が黒いにもかかわらず、甲州種よりも渋味は弱く感じます。




お隣に出されていたカベルネ・ソーヴィニヨンと食べ比べてみると、
カベルネの方が小粒で果皮が厚く、色素が濃く、タンニンが多いですね。

もしキシュミシュでワインをつくるとすると、
ジューシーでピュアなフルーツ感のあるワインになりそうな気がします。



シャトー・メルシャン 城の平カベルネソーヴィニヨン 2005

こちらは正統派カベルネ・ソーヴィニヨン。
城の平は久しぶりに飲みましたが、フィネスがあり、非常に美味
カベルネの醸造用ブドウとしての力はさすがだと思いました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする