ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ハイドンの愛したオーストリアワイン

2009-10-05 14:04:58 | ワイン&酒
今年は日墺修交140年にあたります。

先日、大使館商務部主催による大きなオーストリアワインの試飲会&食品の試食会も行われ(こちらの報告リポートは日本ソムリエ協会機関誌「Sommelier」11月号の方に執筆します)、せっかくだからと、手持ちのオーストリアワインを友人とのブラインドの会に持参しました。



ESTORAS 2006  Blaufrankisch/Cabernet Sauvignon    ESTERHAZY

ブルゲンランド州アイゼンシュタットにある エスターハージー醸造所 のつくる、ブラウフレンキッシュと カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドの赤ワインで、アルコール度13.5% 総酸度5.1g/L 残糖度3.7g/L。

きれいなルビー色。
南仏のグルナッシュやカリニャン的なスパイシーな香りがあり、ちょっと野生ぽい香りも感じます。

口にすると、香りと同じちょっと野生的な風味もありますが、口当たりはなめらかで、しなやかなボディです。
香りは確かにスパイシーですが、ピノ・ノワールでもありえるかもしれない?と思ったほどキレイでエレガントなスタイルです。

実は昨年同じものを飲んでいますが、その時はまだまだ若く、タンニンのザラつき、荒々しさを感じました。

が、今回飲んでみると、以前の面影は全くありません。
1年寝かせると、かなり変わってくるんだ・・・と、感心しました。


なお、エストラス(ESTORAS)は、エスターハージーのラテン語表記
ラベルにある金羊毛騎士団の『ブルゴーニュの金羊毛』の勲章は、1628年にエスターハージー家でニコラス公爵が最初に授与されたものだとか。



エスターハージー家は音楽家ヨーゼフ・ハイドンのパトロンで、
ハイドンはエスターハージー宮殿に長年住み、音楽活動を行っていました。
そのハイドン(1732-1809)の没後200年に当たるのが2009年ということから、エスターハージーではこんなワインをつくっています。


Hommage Haydn   ESTERHAZY  (2,730円)

カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ各50%の赤ワインで、アルコール13.5%。

ハイドンは給料の一部の支払をワインで受け取っていたということですが、彼のお気に入りのワインはどんなものだったのでしょうか?

そんなことを考えながら、そしてハイドンの音楽を聴きながらこのワインを飲む、なんていうのも、なかなか楽しいことではありませんか


コメント (2)
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