写真①:武家屋敷通りでガイドする「かくのだて歴史案内人組合」の大沢さん(右から2人目)
=秋田県仙北市角館町で、10月1日午前10時58分撮影
〈重伝建〉・角館の武家屋敷と歴史案内人
〝みちのくの小京都〟・角館(かくのだて)の町並み散策には、地元の「かくのだて歴史案内人組合」の男性ガイド・大沢さんが付いてくれました=写真①=。「津屋崎千軒 海とまちなみの会」でも、福津市・〈津屋崎千軒〉通りの町並み散策ガイドをめざし、「ボランテイアガイド養成講座」を9月に開催したばかりなので、角館の専門ガイドぶりをつぶさに観察しました。
大沢さんは、角館樺細工伝承館を振り出しに、武家屋敷通りの「内町(うちまち)」を案内。冒頭、「きょう10月1日から角館伝統的建造物群保存地区の路上では、禁煙になりました」と注意され、町並み保存への住民の熱意を知らされました。仙北市制定の路上禁煙関係条例が1日に施行、道路等での喫煙が不慮の災害の原因とならないよう路上禁煙・ポイ捨て禁止区域を定めたという。
まず、案内されたのは3千坪の敷地を持つ「青柳家」(県指定史跡)。万延元年(1860年)に造られた上級武士にしか許されなかった重厚で格調のある「薬医門」の前で、馬を石に開けた穴に綱を通してつなぐ〈馬つなぎ石〉=写真②=と、馬に乗る際の踏み台になる石が使われていたことや、屋敷前の道沿いに巡らせた武者窓(のぞき窓)のついた黒塗りの簓子(ささらこ)下見塀のガイドを受けました。
青柳家は、江戸時代初期の元和6年(1620年)に角館の街造りをした領主芦名義勝譜代の武士でしたが、芦名氏断絶後佐竹北家の組下となり、「役職は、今なら総務部長ですかね」と大沢さん。
写真②:「青柳家」の門前にある〈馬つなぎ石〉(手前下中央)と馬に乗る際の踏み台になる石(その右)
=仙北市角館町で、10月1日午前10時48分撮影
このあと、武家屋敷の内部まで見学出来る「石黒家」(市指定史跡)に入館料300円を払って入場。石黒家は佐竹北家の用人を勤めた家柄で、大沢さんは「今で言う収入役ですかね」と説明。「薬医門」には江戸時代後期・文化6年(1809)の矢板があり、門を入ると軒が上向きに反り返った「起破風」(むくりはふ)に火災除けのお守り・「懸魚」(けぎょ)の飾りが付いた正玄関=写真③=と脇玄関がありました。母屋は萱葺きで庭に築山、巨岩、樅の大木などがあり、格式の高い武家屋敷の佇まいを示しています。
写真③:藩主や重臣などの来訪時に使われたという「石黒家」の正玄関
=仙北市角館町で、10月1日午前11時24分撮影
「かくのだて歴史案内人組合」では、ガイド料(90分)を人数別に1~5人は2千円、6~10人は3千円、41~45人は1万4千円など人数が増えるごとに高くしていました。また、町並み案内のほかに、12月から3月までの金―日曜、祝日の午前と午後の2回、芦名家の重臣だった「岩橋家」(県指定文化財)=写真④=で囲炉裏を囲み、歴史案内人が角館の冬の暮らしや漬物、歴史などを1回約30分で話す「岩橋家・冬語り」(定員25人、入場無料)を行っているという。「岩橋家」は、松竹映画 「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)のロケ地にもなった武家屋敷です。
写真④:松竹映画 「たそがれ清兵衛」のロケ地になった武家屋敷・「岩橋家」
=仙北市角館町で、10月1日午前11時49分撮影
=秋田県仙北市角館町で、10月1日午前10時58分撮影
〈重伝建〉・角館の武家屋敷と歴史案内人
〝みちのくの小京都〟・角館(かくのだて)の町並み散策には、地元の「かくのだて歴史案内人組合」の男性ガイド・大沢さんが付いてくれました=写真①=。「津屋崎千軒 海とまちなみの会」でも、福津市・〈津屋崎千軒〉通りの町並み散策ガイドをめざし、「ボランテイアガイド養成講座」を9月に開催したばかりなので、角館の専門ガイドぶりをつぶさに観察しました。
大沢さんは、角館樺細工伝承館を振り出しに、武家屋敷通りの「内町(うちまち)」を案内。冒頭、「きょう10月1日から角館伝統的建造物群保存地区の路上では、禁煙になりました」と注意され、町並み保存への住民の熱意を知らされました。仙北市制定の路上禁煙関係条例が1日に施行、道路等での喫煙が不慮の災害の原因とならないよう路上禁煙・ポイ捨て禁止区域を定めたという。
まず、案内されたのは3千坪の敷地を持つ「青柳家」(県指定史跡)。万延元年(1860年)に造られた上級武士にしか許されなかった重厚で格調のある「薬医門」の前で、馬を石に開けた穴に綱を通してつなぐ〈馬つなぎ石〉=写真②=と、馬に乗る際の踏み台になる石が使われていたことや、屋敷前の道沿いに巡らせた武者窓(のぞき窓)のついた黒塗りの簓子(ささらこ)下見塀のガイドを受けました。
青柳家は、江戸時代初期の元和6年(1620年)に角館の街造りをした領主芦名義勝譜代の武士でしたが、芦名氏断絶後佐竹北家の組下となり、「役職は、今なら総務部長ですかね」と大沢さん。
写真②:「青柳家」の門前にある〈馬つなぎ石〉(手前下中央)と馬に乗る際の踏み台になる石(その右)
=仙北市角館町で、10月1日午前10時48分撮影
このあと、武家屋敷の内部まで見学出来る「石黒家」(市指定史跡)に入館料300円を払って入場。石黒家は佐竹北家の用人を勤めた家柄で、大沢さんは「今で言う収入役ですかね」と説明。「薬医門」には江戸時代後期・文化6年(1809)の矢板があり、門を入ると軒が上向きに反り返った「起破風」(むくりはふ)に火災除けのお守り・「懸魚」(けぎょ)の飾りが付いた正玄関=写真③=と脇玄関がありました。母屋は萱葺きで庭に築山、巨岩、樅の大木などがあり、格式の高い武家屋敷の佇まいを示しています。
写真③:藩主や重臣などの来訪時に使われたという「石黒家」の正玄関
=仙北市角館町で、10月1日午前11時24分撮影
「かくのだて歴史案内人組合」では、ガイド料(90分)を人数別に1~5人は2千円、6~10人は3千円、41~45人は1万4千円など人数が増えるごとに高くしていました。また、町並み案内のほかに、12月から3月までの金―日曜、祝日の午前と午後の2回、芦名家の重臣だった「岩橋家」(県指定文化財)=写真④=で囲炉裏を囲み、歴史案内人が角館の冬の暮らしや漬物、歴史などを1回約30分で話す「岩橋家・冬語り」(定員25人、入場無料)を行っているという。「岩橋家」は、松竹映画 「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)のロケ地にもなった武家屋敷です。
写真④:松竹映画 「たそがれ清兵衛」のロケ地になった武家屋敷・「岩橋家」
=仙北市角館町で、10月1日午前11時49分撮影