とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

燕岳・大天井岳登山 2日目

2010-07-21 19:43:55 | 山登り
山小屋の大天荘では、午前4時に起床。4時45分の日の出に間に合うよう、身支度を整え大天井岳の山頂へ再び登る。南東の空には、赤く染まった雲海の間から見事な三角錐の富士山が顔を出していた。


南西に目を転ずれば、涸沢カールをはさんで、前穂高岳、奥穂高岳、北穂高岳の穂高連峰がそびえている。


程なくして、東の空から太陽が上がってきた。少し雲があったが眩しい光が差し込んできた。思わずご来光に合掌してしまう。


朝日を浴びながらの山頂写真もいいものだ。昨日撮ったが、またもや全員で槍ヶ岳をバックに記念写真を撮る。みんなの顔が赤く染まっている。


そして、槍・穂高連峰もアルペングリューエン(日の出前や日没後に高山が紅色や黄金色に輝く現象。「アルプスの栄光」という意味もある)に染まる。


ご来光を堪能して小屋まで下山する。既に朝食の準備が出来ており、朝から美味しいおかずとご飯、味噌汁をお代わりして腹ごしらえも充分出来た。既に多くの登山者たちは出発していた。我々も6時過ぎに小屋を出て燕岳方面に戻ることにした。雲海の合間から、下界の町並みが臨まれた。


大天井岳からの下りは雪渓も残っていたりして結構きつい。それでも、青い空、白い雪、緑のハイマツ、灰色の岩と鮮やかな色のコントラストが眩しい。このまま、下りてしまうのがもったいないくらいの景色だ。



尾根の遥か先には、燕岳が見える。これから、そこまで戻らなければならない。


大下りを登りきると、大下りの頭になる。ここからの槍ヶ岳も、いい感じだ。


振り返ると、大天井岳と大天荘が、かなり遠くになっていた。もうあんなに離れてしまったのかと名残惜しい。


緩やかな尾根道を進むと、昨日立ち寄った燕山荘に着いた。ここでも再び全員で記念写真だ。これだけの景色を見られることはないので、何枚も撮ってもらう。



ここで荷物を置いて、昨日登らなかった燕岳山頂まで行くことにする。燕岳は白い花崗岩砂と緑のハイマツ、さまざまなフォルムの花崗岩のオベリクス群で構成された自然庭園が美しい山である。何度行っても飽きることのない景色だ。



途中には、イルカ岩や


メガネ岩と呼ばれる奇妙な岩がある。


花崗岩の合間に掛けられた階段を上ると、燕岳山頂だ。


標石をはさんで記念撮影をする。


ほとんどの人は、燕岳山頂で引き返してしまうが、我々のパーティは貪欲だ。もう一つ先のピークまで行こうという事になった。もう一つ先のピークは北燕岳である。北燕岳の斜面には、コマクサの大群落がある。ピンクに染まった斜面は圧巻だ。




北燕岳山頂には、何の標識もない。北燕岳に来たという証拠に、燕岳をバックに入れて写真を撮る。後ろに聳えるピークが燕岳で、山頂に立つ人影がいくつか見える。


北燕岳で、もと来た道を戻る。燕岳を過ぎると燕山荘が見えてきた。


燕山荘前の広場で、槍ヶ岳を見ながら昼食とする。生ビールを飲みながら大展望の景色を肴にするのは何と贅沢な瞬間だろう。みんな、もう戻りたくないようなことを言っていた。


おまけ。燕山荘前にある奇妙な石像。いったいなんだろう。


燕山荘からは北アルプス三大急坂の合戦尾根を一気に下る。標高差1200mを下るのはなかなか大変だが、無事登山口の中房温泉に着いた。下山後の最後のご褒美は、天然掛け流しの露天風呂だ。サッパリして帰路に着く。道中渋滞もかなりあったが、全員無事に帰宅。二日間とも天気に恵まれ、最高の登山になった。


燕岳・大天井岳登山 1日目

2010-07-20 23:21:39 | 山登り
梅雨明け直後の3連休は、北アルプス登山に決めた。当初は南アルプスを予定していたが大雨で通行止めとなり、急遽変更したのだ。どこにするか悩んだが、1泊2日で行けそうな山と言ったら燕岳がいいだろうということになった。何度も登った山だが、何度行ってもいい山であり、同行者たちも思い入れがあるようですんなり決まった。

まずは、夜立ちで登山口の中房温泉に向かった。国道から細い道に入り、くねくねした山道を15キロほど走ると中房温泉に着いた。温泉の手前には、無料の駐車場が3箇所ほどあるが、既に全て満車であった。前からも、駐車できない車が戻ってきていた。天気がいい事から既に大勢の登山者が入山していたようだ。止むを得ず下に戻り、駐車スペースを探す。なかなかいい所がなかったが、草むらの中に半分くらい車を乗り入れ何とか駐車をした。ここで数時間ほど車中で仮眠し、朝を待った。

車中では3時間ほどしか眠ることが出来なかったが、周りの車の音や人の声で目が覚めた。周りを見回すと、自分の車の前後にも車がぎっしり詰まっていた。


身支度を整え、登山口の中房温泉まで1キロほど歩く。標高1460mの中房温泉は日本秘湯の会会員の温泉宿である。まずは、ここで登山届を提出して燕岳を目指すことになる。


中房温泉から燕岳までは北アルプス三大急坂の一つである合戦尾根を登る。「北アルプス三大急坂」の他の二つはどこだろうか気になって調べてみた。残り二つは“烏帽子岳のブナ立尾根”、“笠ヶ岳の笠新道”みたいだが、“穂高の重太郎新道”を入れる説もあるようだ。
合戦尾根は、標高差1200mほどを一気に上がる急坂だけにそれなりにきついが、何度も登っており三大急坂と呼ばれるほどきついとは思わない。30分歩くごとに休憩所があり、息が切れるほどではない。第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチと過ぎていく。空は真っ青で、雪渓が残った大天井岳等の山並みも見えていた。


3時間ほどで合戦小屋に着く。合戦小屋は桓武天皇の時代にこのあたりで合戦があったことから名前がついたという。


なんといっても合戦小屋といえば、名物のスイカで有名だろう。暑い夏山で、冷えたスイカは最高の食べ物だ。八つ切りの一切れをむしゃぶりつく。ほとんどの登山者がこのスイカを楽しみに小屋まで登ってきているのだ。



スイカを食べて一満足すると、燕山荘までの最後の登りである。しばらく歩くと、槍の穂先が見えてきた。きれいに尖った槍が見えてきて、みんなのボルテージは上がる。


更に進むと、燕岳が見えてきた。もう少しである。


そして、北アルプスでは有数の名物小屋である燕山荘も見えてきた。


素晴らしい天気に、同行者たちもはしゃいでいた。


燕山荘の前からは、燕岳が正面に見える。燕岳までは30分ほどだが、山頂は翌日に登ることにした。


まずは、槍ヶ岳の勇姿をバックに記念撮影だ。


あまりにもいい天気に、燕岳で終えてしまうのは、もったいないということで更に先にある大天井岳まで進むことにした。表銀座コースと呼ばれるだけあって、槍ヶ岳を見ながら進む快適な尾根である。


しばらく進み、振り返ると燕岳と燕山荘が小さくなっていた。


蛙岩の横を通り過ぎる。


大天井岳までの尾根は、まだまだ続く。東側の谷からガスが沸きあがってきていた。


しばらくは、ゆるやかな尾根道が続く。


大下りをぐっと下がって、再び登るところに、便利で眺望バツグンの人気コース「喜作新道」を切り開いた小林喜作のレリーフがある。


小林喜作のレリーフの先に、槍ヶ岳へと大天井岳へと分かれる分岐がある。今回は、大天井岳へのきつい登りを進む。


きつい登りだが、登山道には珍しいキバナシャクナゲが咲いており目を楽しませてくれる。


雪渓をトラバースする。


大天荘に荷物を置いて、大天井岳(2922m)に向かう。大天井岳は「おてんしょうだけ」と読むが、漢字そのままに「おおてんじょうだけ」、「だいてんじょうだけ」と呼ぶ人もあるようだ。どれも間違いではないそうだが、私は「おてんしょうだけ」と呼びたい。ここからは360°の大展望だ。槍ヶ岳、穂高連峰の景色も独り占めである。


充分展望を楽しみ、今日の宿である大天荘に戻った。


2日目に続く。

北アルプス最高でした。

2010-07-19 23:52:25 | 山登り
18,19日と北アルプスの燕岳、大天井岳に行ってきました。
先ほど帰ったばかりです。
二日間とも最高の天気で、日に焼けた腕がヒリヒリしてます。
まずは、山頂写真だけの報告です。

大天井岳山頂。槍、穂高連峰が朝日に当り赤く染まっています。


燕岳。


燕岳の山頂を示す石碑。


詳細は、後日アップします。

MISIAの曲で好きなのは?

2010-07-18 13:42:07 | 音楽
MISIAの曲で好きなのは? - gooランキング


gooのアンケートで、MISIAの曲で好きなのは?というランキングが出ていた。
MISIAは私の大好きなアーティストだ。めったにアルバムは買わないが、MISIAだけは買っているし、DVDも持っている。コンサートも何回か行った。もしコンサートの予定が地元であれば何としても行きたいアーティストである。

さて、ランキングでは、やはり「Everything」がダントツで1位だった。これは彼女の最大のヒット曲であり、私も大好きな曲である。

2位以降は「つつみ込むように」、「逢いたくていま」、「忘れない日々」等が続いている。ランキングに入っているのは、どれもいい曲ばかりだ。はっきり言ってどれが一番なんて決めるのは難しい。

私にすれば、ランキングに入ってない、いい曲がありすぎる。例えば「星の降る丘」。これが、上位に入ってないのが残念だ。流星が流れる星空を見上げて歌うMISIAの姿が眼に浮かんでくる。まさに壮大なバラードである。この曲が、入っている「Mother Father Brother Sister」というアルバムは、他にもいい曲ばかりだ。アルバムそのものをベスト1にしたいくらいだ。

他では、アルバム「SINGER FOR SONG」の「星空の片すみで」「冬のエトランジェ」などもベスト10には入れておきたい。あと、「太陽がくれたプレゼント」「SEA OF DREAM」なんかもいいなー。

やっぱり、結論としてMISIAの曲はどれもいい。どれが最も好きなんて決められものではない。

今夜から、燕岳に行きます

2010-07-17 21:00:04 | 山登り
今週末は、南アルプスの光岳にテント泊で登る予定だった。
昨日の夕方までは、そのつもりで準備を済ませ、あとは食料を
買出しに出かけるだけだった。

だが、このところの雨で長野県の南信濃地域は道路の決壊が各所で出ていると
ニュースで報道していたので、気になって昨夜遅く道路交通情報を確認してみた。
すると、15日に降った大雨で南信濃から便ヶ島、易老渡へ向かう林道が
通行止めになっていることがわかった。

光岳へは、易老渡からが最短のコースだが、ここから入れないと
1泊2日では行くことができない。
止むを得ず、光岳への登山は中止することにした。

それでも、梅雨が明け山登りには最適の天気になった。
何処かには行きたいので、いろいろ考えた挙句、
北アルプスの燕岳に1泊2日で行くことにした。
何度も登った山だが、最高の天気に恵まれそうなので
今回も素晴らしい登山が出来そうだ。

今からワクワクしている。

すんぷ夢ひろば「天下泰平の湯」17日オープン

2010-07-16 21:47:34 | 観光
先日、再開間近か!と情報載せたが、いよいよ、「すんぷ夢ひろば・天下泰平の湯」が17日オープンすることになった。

2度の閉鎖を経験した「すんぷ夢ひろば」の継続に挑戦しますということで、大江戸温泉物語のグループが3度目の再開を目指すことになったわけである。

HPも、今日からリニューアルされ大々的に宣伝が始まっている。
http://www.ooedoonsen.jp/sunpu/tenka.html

お風呂も、リニューアルされなかなか良さそうである。男風呂、女風呂、水着混浴の三つのゾーンに分かれるようだ。水着混浴のゾーンでは、立てば海が臨める。今までは、海の近くにありながら海が見えない風呂だったので、この点は改善できたようだ。また、忍者ショーとか肝試しなどの企画もあり一日楽しめそうである。

料金は平日が1500円、土日祝日が1800円となり、前よりは高くなっている。作務衣、タオル等は込みだし、ショーを見たり、テレビ付のリクライニングチェアーで休憩できるからこのくらいは仕方がないのかもしれない。

すぐには行けないので、誰か早々に行ける人がいれば感想を聞いてみたい。

初盆の行事は全て終わった

2010-07-15 21:33:47 | 呟き
11日に、先祖の霊を迎える「迎え火」を焚いて初盆が始まった。
13日、14日は初盆の供養に来てくれた人たちを出迎えた。
そして、15日の今日は「寺施餓鬼」ということで、
菩提寺で最後の法要を行い、墓参りをして家に帰った。
家の玄関前では、「送り火」を焚き先祖の霊を見送ったことで、
初盆の一連の行事が終わった。

法事に関することは、今まで関心がなく、
まったくというほど知識がなかったが、
なんとか一通り経験したことで、人並みの知識は得た。

こういった事は、なんども経験することではないし、
何度も経験するようなことになるのも考え物である。
まあ、同じような状況になった人へのアドバイスは出来るのかなと思う。

なんとか、一連の行事が無事終わったことで、一つ肩の荷が下りた気分だ。

ためしてガッテン「驚き!超ラク山登り術」

2010-07-14 23:25:42 | 山登り
きょうのNHN「ためしてガッテン」は「驚き!超ラク山登り術 絶景を味わう科学ワザ」というタイトルだったので興味があってビデオ録画して見た。

好きな山登りなので、何かしら参考になることはないかと期待して見た。最近は、かなり山ブームらしい。そんなにブームが広がってきているとは思ってもいなかったが、たしかに若い女性も山に登る人が増えてきたような気がする。

世間のほとんどの人の間では「山登り=疲れる」という常識があって、「山登りは疲れるからヤダ!」という人が多いのは良く知っている。私から言わせれば、山の良さを知らない人たちが、可哀相でならない。一生、山を知らずに終わってしまうようでは、何とも詰まらない人生じゃないかと気の毒になってしまう。そんな訳で、今日の放送が多くの人たちに光明を与えるような番組であればいいなと思った。

まずは、"疲れない山登り"についてだった。初心者の人がマイペースで歩くと、登頂時、疲労度が激増してしまう。人の筋肉には、瞬発力はあるが疲れやすい「速筋」と、力は弱いが持続力のある「遅筋」がある。山登りでバテないポイントは、なるべく速筋を使わず、遅筋だけで歩くことにある。ただ山では、つい速筋を使ってしまいがちなので、オススメが「歌を口ずさむこと」。歌いながら息が上がらないペースで歩くと、自然と速筋をほとんど使わずに歩くことができるという。テレビでは演歌を歌いながら行くのがいいというが、どうも山で演歌を歌うというのは、イメージが合わない。山道で、歌いながら登っている人に会ったら、変な人がいると思われそうだ。歌じゃなくても、友達と会話しながらとか、所々で写真を撮りながら登ることでも効果があると思う。私は、これが自分の“疲れない山登り法”だと思っている。

次が“山登りの筋肉痛の正体”。登りにロープウェイを使い、下りだけ歩いた人と、その逆をやった人との比較では、下りだけ歩いた人のほうが、筋肉痛になりやすいとやっていた。山は、下りのほうがきつい。これは経験的にも下りで疲れることを良く知っている。また、下りのほうが疲れも溜まってきており、怪我をしやすいのだ。下りで、なるべく筋肉を傷つけずに歩くには、「小またで歩く」のが一番と説明していた。登山では、登りも下りも大股歩きは疲れやすい。小またでゆっくり歩くのが、疲れず筋肉痛も起こさない。これは、登山やウルトラマラソンにも通じる歩き方である。そして、マタギが地下足袋で歩くような感覚で、登山靴でも歩くのがいいというのは同感であった。

便利グッズの意外な落とし穴ということで、ストックの使い方についても放送していた。最近、ほとんどの人がダブルストックで歩いている。便利なアイテムすぎて、使う人がストックに頼りすぎているという指摘でもある。人間は二足歩行する生き物である、ストックを使うということは、人間の本来の歩きから逸脱してしまっている。基本は二足歩行とう原則を忘れず、ストックはあくまでも補助的に使うということを忘れてはならないだろう。私は、登りのときはストックは使わない。結構邪魔だし、きついところでは手足全て使って登ったほうが楽でもあるからだ。

そして、山登りのもう一つの楽しみといえば、食事。山では何を食べるのがよいのかという話だ。番組では、山で温かいものを食べるのがいいと言う。確かに、山ではいつも暖かいコーヒーやラーメンは定番である。中でも「みそ汁」はコーヒーや紅茶と比べて、リラックスするという実験結果が出たという。寒い時期は、トン汁やお汁粉をやったりすることも多いので、「みそ汁」がいいというのも納得である。

今日の番組の内容は、それほど目新しい内容ではなかったが、これから登山しようという人たちには、結構参考になったのではないだろうか。

セミの脱皮

2010-07-13 23:53:03 | サイエンス
今日は、お盆の供養に大勢の客が来て9時近くまで忙しかったが、次第に客もこなくなり一段落した。親戚の人たちも帰るということで、見送りに外に出て家に入ろうとしたとき、門の角でセミの幼虫が脱皮している瞬間を目撃した。

薄暗い外でセミの脱皮を見つけるなんて、まさに奇遇である。まさに脱皮したばかりの状態で、神秘的なものを感じた。脱皮して、赤ちゃんのモミジの手みたいに縮んだ羽が大きく伸びてきていた。羽根は、薄緑色で美しい色だ。これが次第に茶色の羽根に変わってよく見るアブラゼミになるようだ。

以下、脱皮後の写真である。今夜はこのままで、明日の朝には飛び立っているのだろう。






参議院選挙、当選者確定

2010-07-12 19:41:50 | 政治
昨日の参議院選挙の全当選者が確定した。菅首相の消費税率引き上げをめぐる発言が原因なのか、就任直後は大きな支持率だったが、消費税率引き上げ発言であっという間に支持率が急落し、今回の選挙に大きな影響を与えたことは間違いない。

民主党の獲得議席は44で、前回2007年(60議席)と前々回2004年(50議席)を下回った。それに比べ自民党は51議席を獲得し、改選第1党の座は自民党が奪った。これは自民党の支持者が増えたというよりも民主党の失策により自民党が利を得ただけにすぎないだろう。自民党の比例区の獲得議席が12と過去最低なことを見れば、自民党が支持を伸ばしたことではないのは明らかである。

従来からの政党以外で、参院選初挑戦となった党の中では、「みんなの党」が10議席を確保して躍進したというのは、注目すべきところだろう。これで、衆議院と参議院の与野党逆転というねじれ現象は継続することになった。今後も、法案の決定が遅れ、相変わらず日本の政治は不安定なまま進むことになりそうだ。相変わらず、世界の国々からは不安定な政治が続き、信頼性に欠ける国として認識されることになるのだろう。総理大臣が、何度も代わり名前が覚えられないという事態も、今後もありそうである。本当に困ったことだ。

さて、今回の選挙で問題となったのは、比例代表で出馬した某スポーツ選手である。選挙結果では、2位という高位置で当選している。知名度からいって間違いなく当選するだろという気はしていたが、まさか2位で当選するとは思わなかった。現在、日本の「比例代表」は候補者名または政党名を記入する「非拘束名簿式比例代表制」となっている。つまり、政党名でもいいし個人名でもいいのである。個人名で書かれた票も政党の得票とされるため、超有名人がいる場合はその政党にかなり有利に働くのである。このスポーツ選手が、本当に国政に力を発揮できるかどうかはわからないが、有名というだけで簡単に国会議員になってしまう「非拘束名簿式比例代表制」はおかしい制度といわざるを得ない。今回の選挙結果は、正直言って情けない結果でがっかりした。