とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

中国地方観光:足立美術館編

2010-07-29 00:04:16 | 観光
境港の水木しげるロードを後にして、次は安来の「足立美術館」に向かった。以前、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」という番組で、すごい庭園があるという話をやっていたので一度行ってみたかったのだ。

「足立美術館」は地元出身の実業家・足立全康氏が昭和45年(1970年)、71歳のときに開館したものである。特に横山大観の作品は、総数130点にのぼり、足立コレクションの最大の柱となっている。ほかには、北大路魯山人、河井寛次郎の陶芸、林義雄、鈴木寿雄らの童画等も多数展示されており、その全ての作品を見るのは、かなりの気力と労力を費やさなければならないほどだ。

そしてもう一つの特色が、米国の日本庭園専門雑誌の日本庭園ランキングで、7年連続で庭園日本一に選出されたという広大な日本庭園である。因みに2位は京都の桂離宮、3位は福井の養浩館庭園で、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では三つ星(必見)を獲得しているという。まさに日本一の庭園というにふさわしく、日本人は是非見ておく価値はある。庭園は「枯山水庭」「白砂青松庭」「苔庭」「池庭」など6つに分かれており、専属の庭師や美術館スタッフが、毎日手入れや清掃を行っているそうだ。

特に「白砂青松庭」は横山大観の名作「白沙青松」を忠実に再現した庭で、白砂と松のコントラストが印象的である。また、床の間の壁をくりぬき、あたかも一枚の掛け軸のような庭園絵画が鑑賞できる「生の掛軸」もあり、これがなかなか風情がある。

横山大観等の美術品の撮影は禁止されていたので、残念ながら写真はないが、日本庭園の様子を是非見て欲しい。今回は夏の庭園だったが、春、秋、冬といった季節においても見事な表情を見せてくれるだろう。

この「足立美術館」を創設した足立全康氏の像


<苔庭>杉苔と赤松を中心に組み合わせてつくられた京風の雅な庭園。苔庭の赤松はすべてが斜めに植裁されている。


<枯山水庭>三つの立石は、峻厳なる山をあらわし、そこから注ぎ込まれた水が渓流となり、大河となって流れ行く様を、枯山水という手法をもちいて表現している。また背景には勝山がそびえており、この庭をいっそう見ごたえあるものにしている。




<池庭>池に架かる石橋、配置されている石、樹木の大きさや向きなど、どの方向からも見てもいいように作庭されている。


一枚の掛け軸のような庭園絵画が鑑賞できる「生の掛軸」


<白砂青松庭>さつき、庭石、白砂に点在する黒松が最高のバランスを保っている。



<亀鶴の滝>高さ15メートルの人工の滝。