とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

燕岳・大天井岳登山 1日目

2010-07-20 23:21:39 | 山登り
梅雨明け直後の3連休は、北アルプス登山に決めた。当初は南アルプスを予定していたが大雨で通行止めとなり、急遽変更したのだ。どこにするか悩んだが、1泊2日で行けそうな山と言ったら燕岳がいいだろうということになった。何度も登った山だが、何度行ってもいい山であり、同行者たちも思い入れがあるようですんなり決まった。

まずは、夜立ちで登山口の中房温泉に向かった。国道から細い道に入り、くねくねした山道を15キロほど走ると中房温泉に着いた。温泉の手前には、無料の駐車場が3箇所ほどあるが、既に全て満車であった。前からも、駐車できない車が戻ってきていた。天気がいい事から既に大勢の登山者が入山していたようだ。止むを得ず下に戻り、駐車スペースを探す。なかなかいい所がなかったが、草むらの中に半分くらい車を乗り入れ何とか駐車をした。ここで数時間ほど車中で仮眠し、朝を待った。

車中では3時間ほどしか眠ることが出来なかったが、周りの車の音や人の声で目が覚めた。周りを見回すと、自分の車の前後にも車がぎっしり詰まっていた。


身支度を整え、登山口の中房温泉まで1キロほど歩く。標高1460mの中房温泉は日本秘湯の会会員の温泉宿である。まずは、ここで登山届を提出して燕岳を目指すことになる。


中房温泉から燕岳までは北アルプス三大急坂の一つである合戦尾根を登る。「北アルプス三大急坂」の他の二つはどこだろうか気になって調べてみた。残り二つは“烏帽子岳のブナ立尾根”、“笠ヶ岳の笠新道”みたいだが、“穂高の重太郎新道”を入れる説もあるようだ。
合戦尾根は、標高差1200mほどを一気に上がる急坂だけにそれなりにきついが、何度も登っており三大急坂と呼ばれるほどきついとは思わない。30分歩くごとに休憩所があり、息が切れるほどではない。第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチと過ぎていく。空は真っ青で、雪渓が残った大天井岳等の山並みも見えていた。


3時間ほどで合戦小屋に着く。合戦小屋は桓武天皇の時代にこのあたりで合戦があったことから名前がついたという。


なんといっても合戦小屋といえば、名物のスイカで有名だろう。暑い夏山で、冷えたスイカは最高の食べ物だ。八つ切りの一切れをむしゃぶりつく。ほとんどの登山者がこのスイカを楽しみに小屋まで登ってきているのだ。



スイカを食べて一満足すると、燕山荘までの最後の登りである。しばらく歩くと、槍の穂先が見えてきた。きれいに尖った槍が見えてきて、みんなのボルテージは上がる。


更に進むと、燕岳が見えてきた。もう少しである。


そして、北アルプスでは有数の名物小屋である燕山荘も見えてきた。


素晴らしい天気に、同行者たちもはしゃいでいた。


燕山荘の前からは、燕岳が正面に見える。燕岳までは30分ほどだが、山頂は翌日に登ることにした。


まずは、槍ヶ岳の勇姿をバックに記念撮影だ。


あまりにもいい天気に、燕岳で終えてしまうのは、もったいないということで更に先にある大天井岳まで進むことにした。表銀座コースと呼ばれるだけあって、槍ヶ岳を見ながら進む快適な尾根である。


しばらく進み、振り返ると燕岳と燕山荘が小さくなっていた。


蛙岩の横を通り過ぎる。


大天井岳までの尾根は、まだまだ続く。東側の谷からガスが沸きあがってきていた。


しばらくは、ゆるやかな尾根道が続く。


大下りをぐっと下がって、再び登るところに、便利で眺望バツグンの人気コース「喜作新道」を切り開いた小林喜作のレリーフがある。


小林喜作のレリーフの先に、槍ヶ岳へと大天井岳へと分かれる分岐がある。今回は、大天井岳へのきつい登りを進む。


きつい登りだが、登山道には珍しいキバナシャクナゲが咲いており目を楽しませてくれる。


雪渓をトラバースする。


大天荘に荷物を置いて、大天井岳(2922m)に向かう。大天井岳は「おてんしょうだけ」と読むが、漢字そのままに「おおてんじょうだけ」、「だいてんじょうだけ」と呼ぶ人もあるようだ。どれも間違いではないそうだが、私は「おてんしょうだけ」と呼びたい。ここからは360°の大展望だ。槍ヶ岳、穂高連峰の景色も独り占めである。


充分展望を楽しみ、今日の宿である大天荘に戻った。


2日目に続く。