とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023稲村ヶ岳登山ツアー:1日目洞川温泉

2023-05-15 23:07:30 | 観光
奈良県の天川村は紀伊半島の中央部に位置し、村の面積の4分の1が吉野熊野国立公園に指定されている。そして、2004年にユネスコ世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録され、天川村はその主要な構成要素としての「大峯奥駈道」・霊場「吉野・大峯」の一部を擁している。 おおよそ1300年前に役行者によって開かれた修験道発祥の地である霊峰大峯山(山上ヶ岳)には、今も多くの修験者が修行に訪れる、まさに秘境中の秘境だ。

天川村の中心部には、洞川(どろがわ)温泉という昭和の時代にでもタイムスリップしたかのようなレトロな温泉街があり、そこに泊まってから、「女人大峯」とも呼ばれる稲村ヶ岳に登る計画だ。昨年は、男性のみで女人禁制の山上ヶ岳に登ってきたが、今回は、女性も登る事のできる稲村ヶ岳で大峯信仰の一端を味わってもらう事にした。

1日目は、お昼過ぎに洞川温泉の中心部にある旅館に車を止め、周辺を散策することにした。まずは、歩いて数分の場所にある面不動モノレール乗り場に向かう。


モノレール乗り場で、片道の乗車券を買い、面不動鍾乳洞に向かう。


かなり急傾斜の坂をグングン上っていくと、終点に着いた。


このモノレールは、「ドロッコ」という愛称が付いているそうだ。丸太をモチーフした可愛いモノレールだ。


終点は、洞川の町を一望出来る高所にある。雨模様の天気で、大峯山(山上ヶ岳)は雲の中のようだ。


終点の先にある面不動茶屋で鍾乳洞の入洞券を買って中に入ることにする。


面不動鍾乳洞は、奥行きが約280メートル。関西では、最大級の鍾乳洞だという。


天井が低いところもあるが、ヘルメットはかぶらずに入って行ける。




最初の見どころの一つが「権現の窟」。日本古来の山岳宗教(修験道)のご本尊、蔵王権現がお祀りされている。


カラフルにライトアップされ、神秘的な地下宮殿のようだ。洞窟内の気温は平均8度ほどで夏は涼しく、冬は暖かい。




洞窟内をぐるりと回り、見学を終えると入り口に戻る。


下りのモノレールには乗らず、洞川自然研究路を進む。


かりがね橋という、全長120m高さ約50mの天川村で一番長い吊橋を渡る。


この吊り橋は、龍泉寺裏の自然林から対岸の大原山との間にかけられている。渡り切ったところで、元来た場所に引き返す。


分岐から大峯山龍泉寺に下山する。龍泉寺は、真言宗修験(当山派)総本山醍醐寺の大本山であり、大峯山寺の護持院だ。


白鳳年間(645〜710)に役行者(えんのぎょうじゃ)が大峯を開山し、修行していた頃、山麓の洞川に下りると岩場の中からこうこうと水が湧き出る泉を発見した。役行者がその泉のほとりに八大龍王尊をお祀りし、行をしたのが龍泉寺の始まりであると伝えられている。この泉を「龍の口」と言い、龍神様の住まわれる泉ということから、龍泉寺と名付けられたという。


龍泉寺の境内には、不思議な石がある。なで石だ。看板には、次のように記されている。
「なでると軽く持ち上がり、叩いて持ち上げると重くなると言う龍泉寺に古くから伝わる不思議な石。石が持ち上がるか持ち上がらないかで願いの成就を占った石占(いしうら)と呼ばれる古い占いの名残で「重軽石(おもかるいし)」とも言われている。
生き物に心があるように、石にも心がある。常にこの石をなでる時のような気持ちで何事にも接することをこの石は教えてくれているのではないでしょうか」。


一人一人、なで石を撫でたり叩いたりして実際に持ちあげてみた。結果は、まさに看板に書かれていた通り、なでると軽くなり、叩くと驚くほど重くなった。不思議だが本当のことだった。10人中9人は、その結果に驚いていた。


その後宿に戻り、温泉入浴と夕食を済ませてから、旅館の玄関前から夜の洞川温泉街を散策する。


昼間は、ごくありふれた旅館街の雰囲気だったが、夜になるとそのイメージは一変し、各旅館の前に吊るされた提灯に明かりが灯り、通りを煌々と照らしている。


昭和の時代にでもタイムスリップしたかのような温泉街の雰囲気が、最高に良かった。


「2023稲村ヶ岳登山ツアー:2日目稲村ヶ岳」に続く。

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