とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

NHK連続テレビ小説『カーネーション』

2012-01-27 23:16:06 | ドラマ


NHKの朝ドラだけは、毎回欠かさず見ている。ほぼ、習慣みたいなもので良くも悪くもただ見続けていたことも多い。しかし、ここ最近の朝ドラは、良作に恵まれているといってもいい。「ゲゲゲの女房」「ひまわり」など大好きな朝ドラだった。そして、現在放送されているのが「カーネーション」だ。始まった頃は、ヒロインの尾野真千子のアクのある感じが何か馴染めなさそうに感じていた。また、椎名林檎が歌う主題歌も、超スローテンポでピンと来なかった。ところが、ずっと見ているうちに、登場人物たちの掛け合いが面白くなってきて話にどんどん引きずり込まれていた。

このドラマは、ファッションデザイナーで世界的に有名なコシノ三姉妹(コシノヒロコ、コシノジュンコ、コシノミチコ)を育てた日本のファッションデザイナーの草分け、小篠綾子さんの生涯を描いた物語である。まさに実在の人物がモデルであり、コシノ三姉妹を育てた母の物語は波乱万丈ではあるが、何事にも前向きにひたすら突き進んでいく姿は小気味がいいくらいスカッとしている。とにかく、ドラマの展開がスピーディであり、無駄な回がない。1回でも見逃すと、繋がりが判らなくなってしまうから絶対に見逃すことは出来ない。

呉服屋の長女として生まれた娘が、着物の時代にドレスと出会い、洋裁に興味を持ち、19にして洋裁店を経営していく様子が、生き生きと描かれている。やがて、結婚、出産、、父の死、夫の戦死等いろんな出来事に会いながらも、好きな洋服を作ることを生きる糧にしていく様に、どんどん引き込まれていく。失敗しても絶対あきらめることなく、斬新なアイデアでモノにしていくのがとにかく面白い。また、脇役たちの登場も多彩で、隣近所の付き合いや幼馴染の友人への思いやりの様子も見ていて気持ちがいい。

もう後半に入ってきているが、三人の娘たちがドラマの中で重要なポジションになり面白くなっている。実在のコシノ三姉妹がこのような子供だったのかと思いながら見るとさらに面白いだろう。今日の放送では、母である糸子が、近所親戚一同から、妻子のある男性との関係を叱責されていたところに、三姉妹が出てきて母の好きなようにさせてくださいと一同に頭を下げる様子が描かれていた。どんなに人から非難されようが、自分の道を行く糸子の姿には元気付けられるが、その母の背中をずっと見ていた娘たちも微笑ましい。そんな訳で、このところ泣かされる場面も数多い。

「ゲゲゲの女房」が、最近では一番かなと思っていたが、「カーネーション」もそれに負けじ劣らずいいドラマであることが判ってきた。あと、2ヶ月ほどで終わってしまうが、まだまだ面白く見逃せない話が続きそうだ。毎回ビデオに録って見ているのだが、その後に放送される「あさイチ」の井ノ原くん、有働アナ、柳澤解説員の冒頭の感想を聞くのも楽しい。彼らも、朝ドラを見ているので一般視聴者の感想を代弁しているかのようで、ついつい続けて見てしまう。どうもNHKの術中に嵌ってしまっているようだ。