とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』

2010-05-03 22:15:03 | 映画


久々に、映画を見てきた。3D映画の話題作もあるけど、あえてB級テイスト漂よう「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」を見ることにした。これは、2004年に哀川翔の主演100本記念作として公開された「ゼブラーマン」のパート2に当る。そして今度は哀川翔のデビュー25周年を機に、再び監督三池崇史、脚本宮藤官九郎でこの続編が作られたわけだ。以下、解説とストーリーを紹介する。


解説:変身ヒーローにあこがれるさえない小学校教師が、エイリアンを倒して本物のヒーローになる姿を描いた『ゼブラーマン』の続編。西暦2025年、架空の都市ゼブラシティを舞台に、15年間の記憶を失った主人公が、世界征服の野望を抱く悪党に立ち向かう。主演の哀川翔を筆頭に監督の三池崇史、脚本の宮藤官九郎が再集結。仲里依紗演じるなまめかしいゼブラクイーンなど4人のゼブラーマンが入り乱れる、スケールアップした物語に注目。

ストーリー:教師の市川新市(哀川翔)が目覚めると、東京の街はゼブラシティなる都市に変ぼうしていた。警官に発砲され意識を失った新市が再び目を覚ますと、ゼブラシティの犠牲者たちが集まるコミューンにいた。そこで15年分の記憶を失い、かつて自分が地球を救ったゼブラーマンだったことを知った新市はリハビリを開始するが……。

スタッフ
監督: 三池崇史 ,プロデューサー: 平野隆 ,脚本: 宮藤官九郎
キャスト
哀川翔,仲里依紗,阿部力,井上正大,他
                      (以上 シネマトゥディより)


監督三池崇史、脚本宮藤官九郎といえば、あの「ヤッターマン」のコンビである。「ヤッターマン」同様、お金をかけ好き放題に作った映画といえる。第1作の「ゼブラーマン」も見たけど、こちらは安っぽい特撮ヒーロー物の雰囲気が漂うまさしくB級映画の典型的な映画だった。哀川翔が演じる主人公の小学校教師・新市は、少年時代に低視聴率で打ち切られてしまった特撮ドラマのヒーロー「ゼブラーマン」を偏愛し、唯一の楽しみとして、その姿を手作りコスチュームでまねるうちに、エイリアンから地球を救う本物の英雄となっていく。ストーリーは、笑えるが、切なく人間くさい雰囲気に満ちていた。

それに引き換え、今度の続編は何といっていいのだろうか。画面的にはスケールアップしてSFヒーロー物ぽい雰囲気もあったが、ところどころギャグぽい場面もあったりして、ジャンルを特定できない映画になっていた。SFとしては、おふざけが過ぎるし、ギャグもあまり笑えない。脚本が、はっきりいうと小学生レベルと言わざるを得ない。小学生でも、もっとひねったストーリーが出来るはずと感じるほどだった。

ゼブラーマンが、善の白と悪の黒に遠心分離機で分けられてしまうというのも、安易な発想だし、白ゼブラと黒ゼブラが簡単に合体してしまうのも納得がいかない。合体するのもちょっと下ネタ過ぎるのでは…。また、「白黒つけようぜ」の決め台詞はどこへ行ってしまったのか、最終的には白黒つけずに終わってしまうなんて、どうなっちゃたのと言いたいくらいだ。ゼブラーマンとエイリアンの戦いの結果は情けない。あんな終わり方では、正義のヒーローが可哀相だ。

この映画の唯一の見所は、黒ゼブラことゼブラクイーンを演じた仲里依紗の色っぽく、極悪ぶりの怪演だろう。劇中の歌と踊りは一見の価値ありだ。最近売り出しの仲里依紗ちゃんが眼のふちを黒く塗り、露出度の高い衣装で暴れまわるシーンはなかなかいい(オジサン的視点からかな)。ただ、どちらかといえば深キョンのドロンジョ様のほうが個人的には好きだ。

見終わってからの感想は、あまりにもバカバカしいストーリーに脱帽といったところだ。怒る気力さえ起こらず、よくぞここまで作ったよと気楽に流すしかない。