とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

曽爾高原と倶留尊山

2009-11-15 23:53:25 | 山登り
今日は、朝5時発で奈良県曽爾村にある曽爾高原散策と倶留尊山登山に行ってきた。

曽爾高原は、ススキの草原が広がり多くの観光客が訪れていた。特にこの時期はススキの穂が日差しを浴びて銀色・金色に輝きカメラマンの絶好な被写体となっていた。今回の目的は、このススキの銀波を見るために来たといってもいい。

曽爾高原のススキは、昔から屋根の材料として使われていたが、トタンや瓦が普及したことにより年々使用が減ってしまっていた。そのため昭和44年春には、杉などの植林が進められたそうだが、村ではこの素晴らしい景観が杉山などに変わっていくことは忍びなく思い、約40haのススキの草原を奈良県に保護してもらうことになったという。その後、ススキ以外の植物の成育を抑え、山焼きで発生した灰は肥料とする目的で毎年3月に山焼きを行い、地元の人々の努力によって曽爾高原のススキは守られているそうである。まさに素晴らしい景観であり、見に来た甲斐があった。

また、中腹にあるお亀池には次のような伝説があるという。
『昔、太良路に住む若者がお亀と言うみずみずしい美人の嫁をもらいましたが、産後、実家へ帰ってしまいました。こどもが夜泣きをするので、お亀に乳ををもらいに出かけたところ、お亀池までお亀がやってきて一度だけ乳を与えてくれました。また夜泣きをするので、乳をもらいに行くと怒ったお亀が大蛇となり、このお亀池に現れたといいます』

そして、曽爾高原から亀山峠に登り、更に二本ボソに続く稜線はなかなかきつい道である。折から強い横風が吹き、吹き飛ばされそうになりながら登った。二本ボソから先は私有地となり、入口のところで入山料500円を払い先に進んだ。なかなか展望がいい場所で、空気が澄んでいれば伊勢湾や知多半島が見えるそうであるが、そこまではよく見えなかった。

二本ボソからはいったん下って、倶留尊山まで登り返す。この道もなかなかきつい登りであった。倶留尊山は日本300名山の一つで標高1038mの山である。既にたくさんの登山者たちがきていた。ただ、山頂も風が強くのんびり休憩するのも憚れたのでそのまま亀山峠まで戻った。亀山峠からは亀山経由で曽爾高原をぐるっと回り、入り口の駐車場まで戻った。結局、下も風が強く、のんびり昼食を取れるいい場所がなかったので、更に下った「お亀の湯」の駐車場の片隅で、おにぎりやラーメン、お汁粉などを食べて遅い昼食をとった。「お亀の湯」は温泉のランキングでは全国3位になっているらしく、なかなかいい泉質の温泉であり、帰りも体がポカポカしていた。