とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「行政刷新会議の事業仕分け」簡単すぎないか!

2009-11-14 21:57:59 | 政治
来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」が数日前から始まり、各省庁の予算の無駄を見つけ出し、削減する作業が行われている。そして、3日目の作業では、文部科学省所管の「次世代スーパーコンピューター」の技術開発(概算要求額約270億円)は、財政難などを理由に予算総額の削減を求められた。

会議では、「スパコン、世界一になる必要あるのか」「一時的にトップを取る意味はどれくらいあるか」「一番だから良いわけではない」という意見が相次ぎ、次世代スーパーコンピューターの開発予算に事実上の「ノー」を突きつけたそうだ。会議は一つの案件を1時間で全て決定するシステムとなっており、初めに削減ありきの人たちが集まっている会議では事実上規定の路線となっている雰囲気でもある。

文科省側は「技術開発が遅れると、すべてで背中を見ることになる」と防戦したが、圧倒的な「世界一不要論」を前に敗北。同研究所の理事長でノーベル化学賞受賞者の野依(のより)良治氏は「(スパコンなしで)科学技術創造立国はありえない」と憤慨していた。結局、「科学技術立国日本」を否定しかねない結論が導かれ、文科省幹部は「日本の科学技術振興政策は終わった」と吐き捨てたそうである。

このところ、この事業仕分けのニュースで、予算の無駄が明らかになってきており、公開の場で議論することはいいことだと思えるが、1時間の議論で簡単に決めていいことばかりではないと思う。資源や軍事力では劣る日本が、唯一世界に抜きんでていくには科学技術は最重要な分野ではないのか。事業仕分け人たちが全ての面で知識があると思えない。このような国の将来に係わるような事業予算の決定は、拙速に決めることなく十分な論議を得て決定して欲しいものだ。事業仕分けによって決まった来年度予算の行方が気がかりでならない。