きのうは
山の学校の卒業式に
参列してきた。
全校生6名のうち
卒業生は二人だけだが、
三年間にわたり
カウンセリングをやってきたので、
教え子同様に愛着がある。

13歳から15歳までの
成長・発達は著しいものがあり、
我が家のダンゴ三兄弟よりも
カウンセリングをやってきた
子たちの方がその変化が
よく解った。
*
市内は晴天で
いい卒業式日和だと
スーツ姿で家を出たが、
山間部に入ると
道路に雪が積もっていて
驚いた。
訊けば、朝方に
ドッサリ降ったという。
幸い国道は
除雪されていたが、
学校への長いアプローチには
轍ができていた。
*
体育館は
さぞかし寒かろうと思い、
スーツの下には
スキー用のアンダーパンツと
ニットのベストを着こんで赴いたが、
先生方が気を遣ってくだすって、
体育館に設置されたストーヴの前に
席を取っておいて頂いていた。
おかげで、
大分と助かったが、
それでも、職員室に引き上げてから
やや風邪を引いたような
軽い体調不良感が起こった。
1時間の間、
不動の姿勢を保っていたのも
血液の循環を悪くしたのかもしれない。

式中、教育長代理やら
町長代理やら・・・と、
延々と祝辞が続いたので、
その間には、下を向いて、
馴染みのない校歌の譜面の
アナリーゼをして過ごしていた(笑)。
*
毎年、麓にある
お蕎麦屋さんからは
お祝いの「おはぎ」が届き、
これを楽しみにしている(笑)。
来賓者からも
菓子折りが届いたりして
各先生方に分配された。
*
卒業生からは
「お礼」のメッセージカードが届き、
家庭科の時間に作っていた
手作りチョコも添えられていた。

こういうものが、
自分が為した三年間の奉職への
真っ当な報酬と思い
有難く頂いた。
*
全校生が退校してから、
ランチルームで
職員全員で
打ち上げの食事会となった。
普段は300円の給食だが、
この日ばかりは
麓のスーパーの
1200円の特性弁当だった(笑)。
それに、
職員クラブからの差し入れの
ケーキやイチゴが付いていた。
誰もが、
口々に卒業生の成長ぶりを寿ぎ、
一大イベントを無事終えた安堵感に
嬉々とした和やかな会食となった。
*
帰路、夕飯の買い物をして
3時前には帰宅したが、
フルコーデのスーツを脱いだら
ドッと疲れが出て、
部屋着に着替えてベッドに横になったら
そのまんま爆睡してしまった。
毎年、黒づくめの式服の中で、
自分ひとりだけ、
「色物」役として
カラフルないでたちで出席している。
女性教員もカラフルな袴を
着なくなって、黒一色なので、
「寿ぎの会」でもある卒業式くらいは
色物で攻めている。
きのうのコンセプトは
「早春の野」で・・・
スーツは若草色、
桜をイメージした薄ピンクの
ドレスシャツに
クロッカスのような黄色タイ。
澄んだブルースカイのような
ニット・ベスト、
ポケットチーフは優しげな紫、
ドレスウォッチは濃い桜色。
カフリンクスは
ウェッジウッドの
青色ジャスパーウェア、
ラペルピンに「雪兎」のマスコット
「モモリン」・・・
というフルコーデであった。
一見、取っ散らかったような
色だくさんだが、
淡いグリーンをベースに
野原に咲く花の色に寄せて、
青空までコーデしているので
自然色として収まっていた。
お洒落に敏感な
女性の方々には
さすがに目に留まったようで、
早春の「寿ぎ」ファッションを
喜んで下さっていた。
装いで
「寿ぎ」や「季節」をも
表現できるから
普段から「着道楽」は
勉強しておくものである。