『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

ダブルタイトル戦

2020-06-24 04:44:00 | 藤井 聡太

ソーちゃんが
「王位戦」挑戦者決定戦で
永瀬二冠に勝った。

これで、
棋聖戦につづき、
二つ目のタイトル挑戦権を得た。

同じ相手に
三連敗はしないソータなので、
七番勝負でも
勝ち越す確率は
かなり高い。

棋聖戦の五番勝負では
先勝しているので、
次も勝てれば、
もうタイトルに「王手」である。

屋敷九段の持つ
18歳6ケ月のタイトル最年少記録は、
どちらかを取れれば更新する。

さらに、
二つとれれば、
「八段」昇段の
最年少記録にもなる。

どれもこれもが
棋界史では、
ものすごい記録である。




ここ数局を観戦していて、
格上の相手には、
相手の得意戦法にのっかり、
攻めるだけ攻めさせて、
それを完全に受け切って、
ワンチャンスのターンで
バッサリ斬り倒すという
「藤井将棋」の戦略が見えた。

プロの天才たちが集う棋界なので、
その戦略はお見通しなのだろうが、
解かっていながらも、
ソータの対応力に
力負けしているようだ。

ソータ四段の折に揮毫した
「最強の棋士」
小4の時に作文にかいた
「名人をこえる」
という理念が
ここにきて真実味を帯びてきた。

永瀬二冠は現棋界№3で、
豊島名人・竜王、渡辺三冠をも
倒してきている強豪である。

その二冠相手に
棋聖戦、王位戦と
連続して勝ったので、
その強さは本物である。

それでも、
ふだんは仲のよい二人は
研究仲間どうしでもあり、
アベマ団体戦では
チームメイトである。

ソータは
「いつも教えて頂いています」
と語り、
永瀬ッチは
「藤井君のライバルで
あり続けられるようでありたい」
と語る。

きのうも
真剣勝負に決着がつき、
感想戦になると、
ふだんの二人の研究会のような
なごやかに検討する姿が
素晴らしかった。

ソータ曰く
「ボードゲームに過ぎないが…」
ではあるが、それでも、
それを極めんとする
ふたりの求道者の姿勢は
見習うべきものがある。

対局の開始・終了時には、
その場に居合わせるすべての者が
黙礼するのは
“茶の湯”の
「一座建立」「一期一会」
の精神にも通じ、
日本的で美しいなぁ…と、
いつも思う。

この精神は
欧米や他民族には見られず、
この「民度の高さ」が
コロナ禍にあっても自粛を励行し、
先進国にあって
死者数の少なさとして
現れているのかもしれない。




きのうは、
ソータが一手に
90分も考えるという
“大長考タイム”があり、
その間に、フラメンコの
「ティエントス」の勉強をしていた。

パコの名曲
『カディスへの哀歌』の
母体となるコンパスだが、
ゆったり揺蕩(たゆた)うような、
独特のタンゴのリズムである。

1、3、5、7拍という
奇数拍にアクセントがくる
独特の歌いまわしで
その“渋さ”は
フラメンコ随一のものである。

「素人受け」するような
曲調ではないので
コンサートのプログラムには
しにくいものでもある。

人生を長く経てきて
酸いも甘いも噛み分けるような
いい歳になってきて
ようやく解かるような
「カンテ・ホンド」(魂の叫び)
と言われている。




カミさんが
鉢植えを買ってきては、
庭に移植した四種のアジサイが、
梅雨の霧雨にしっとりと映えて
光っている。

和花でもあるので、
何処か、俳味、禅味があって、
茶人好みの庭花である。


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