神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

茶禅一味×和魂漢才=唯一無二 前編

2020-12-13 | 茶館・レストラン・専門店
茶禅華」に行きませんか、とお声をかけていただいたのが2か月前。
以前から行きたいと思っていたお店だったので、二つ返事で快諾しました。
折しも先週はミシュラン東京2021の発表で三ツ星獲得というニュースが入り、期待は高まります。

午後7時開始。ホールの奥の席に4名で予約していただきました。
ご一緒したのは皆さん食べることとお茶に興味のある方ばかり。
今回は全員が上海蟹コースにティーペアリングをお願いしました。

最初にお茶の感想を少し書きますと、ティーペアリングが素晴らしかった。
茶葉のチョイスとクオリティー、淹れ方すべてに深いこだわりが感じられ、
そこにはお店の名前の元となった「茶禅一味」の精神が生きていると思いました。
料理をいただきながらこんなにお茶を美味しく堪能できたのは初めてです。
ただ、お茶を美味しくいただけるのは、
川田さんの生み出す繊細で清らかで素材を最大限に生かしたお料理があるからこそ。
今思い出してもワクワクします。

では、お料理とお茶の詳細です。
長くなるので、前後編に分けてお伝えします。
(これからこちらのお店で上海蟹コースを味わう予定の方はネタバレになるので、読まない方がいいかもしれません。)




まず最初は東方美人スパークリングで乾杯。
これがまた絶品!
自分でもお茶のスパークリングは作りますが、
こんなにお茶の香りをそのままに、それでいて炭酸もしっかりと出すのは難しい。
後から炭酸を注入しているからなんでしょうけれど、
東方美人の出し方もかなり研究されていますね。



’青山緑水’
一品目。
四川省産の青山緑水(苦丁茶だと思います)を香り付けに使ったオイルを浮かべた清湯の極細素麺。
玉露の葉をアクセントに。
感覚が研ぎ澄まされるスタートです。



’黄金皮蛋’
アミューズ二品目。
左写真はこれを使います、と見せられたもの。
実際にいただいたのは右写真。
濃厚なので、一つの皮蛋を4人分に分けて再構築しています。
黄金皮蛋はアヒルではなく、にわとりの卵を使って、四川省で作られているそうですが、
どのように作っているのかは企業秘密で分からないそうです。



’蟹黄春捲’
上海蟹とフカヒレの春巻き。
熱々を手で持っていただきます。
皮がパリパリで、中はねっとり。
贅沢な一品です。



’酔大閘蟹’
酔っ払い蟹。上海蟹の紹興酒漬け、定番ですね。
まずメスの半身から(上写真)。
内子のもっちり感が最高です。
続いてオスの半身(下写真)。
私は身が多くて甘いオス好みですが、今回はどちらも甲乙つけがたい。



宮廷金毫普洱茶
合わせるお茶はプーアル茶。
二杯目にはショウガを一切れ入れてくださいました。
蟹を食べると体が冷えるので、温めるためだそうです。



上海蟹の爪の身を出してくださいます。
左がメスで、右がオス。


’酸橘海蜇’ (上写真)
スダチの中にクラゲの冷菜。
さっぱりとします。

’雉雲呑湯’ (下写真)
キジのワンタンスープ、ゆり根を添えて。
ホッとする一品。


こちらもスッキリとした清香鉄観音。

グラスの冷茶が多いのは、
同席の方がアルコールのペアリングをチョイスした場合に雰囲気を合わせられるのと、
前もって作り置きができる安定感、そして、冷茶だから引き出せるものがある、
そういう理由からかしら、とはご一緒したKさん談。

ここで菜譜の半分まで行きました。

  ー後編へ続くー

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